千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

食事の店

鮎の旨さを見せつけてくれる名店、新橋「鮎正」 (08/7/1)

6月になると、毎年この店には客が殺到する。6月から鮎漁が解禁されるからだ。都内唯一の鮎料理専門店「鮎正」は、客単価が2万円近い店にも関わらず、10月までの毎日、5時間で席が2回転半するという人気店だ。

「鮎正」は基本的にメディア取材を断わっているので、一般的な知名度こそ高くないが、東京の食い道楽たちの間では知らない者がいない名店だ。値段は決して安くないが、それに充分見合う価値がある。

本店は、島根県の津和野にある割烹「美加登家」で、全国でも珍しいダムのない一級河川・高津川が近くを流れる。
高津川は、国土交通省による平成18年度河川水質調査全国1位にランクされた清流だ。地元の日原には、徳川夢声の「これはこれ日本一の鮎どころ」という句が刻まれた石碑が建っている。

新橋の店は、現店主である山根恒貴さんの兄が、築地で鮎の卸しをしていた1963年に創業した。ところが兄が病に倒れ、5人兄弟の末っ子だった山根さんが店を継ぐことになった。恒貴さんは高校卒業後に上京し、料理界の重鎮・西村元三朗氏に師事したという。
恒貴さんの長姉が経理を担当し、次姉が女将、島根の本店は末姉と甥夫婦…と、兄弟が力を合わせた家族経営の店だ。

店では、本店から高津川の天然鮎を毎朝300匹直送してもらっている。
流通している鮎のほとんどは養殖だが、天然の鮎は川底の石につく藻類を食べているので、風味が良く香り高い。とれたての若鮎はスイカのような香りがするとも言われ、鮎を別名香魚と呼ぶのはそのためだ。

店内は、入って左側のカウンターに9席、右側の小上がりに3卓、2階に大小の座敷が3室ある。店内は禁煙
カウンターの席は狭いが、恒貴さんの話を聞きながら食べられる特等席でもある。ゆったりといただきたいなら、小上がりか2階の座敷がいいだろう。女将の啓子さんをはじめとする4人ほどの女性がサービスに当たっているが、繁忙期はさすがに追いつかないこともあるようだ。

鮎は10月末までの季節限定で、3種類のコースがある。「雪」が9品(11,550円)、「月」が10品(13,650円)、「花」が11品(15,750円)で、いずれも最後の氷菓子以外は鮎尽くしだが、まったく飽きることはない。塩焼き、背越し(生きた鮎を骨ごと薄く胴切りし、洗いにしたもの)、素揚げ、煮浸し、酢の物、鮎御飯…など、鮎の多彩な味わい方を見事なまでに見せてくれる。日本酒との相性で言うと、これはもう絶品だ。
単品は高価なので(塩焼き1匹2,650円!)コースの方が絶対お得。「雪」でも充分に楽しめる。

特に人気の高い一品が「うるか茄子(単品1,890円)」。一見、ナスを味噌で味付けしたように見えるが、実は味噌ではなく、うるか(鮎の内臓)のタレで味付けされている。ナスを食べた後、白いご飯にタレをまぜて食べさせてもらえるのだが、これがまた奪い合いになるほど旨い。
なお、冬にはあんこう鍋(6,300円)、鴨の石焼(6,300円)、ふぐコース(8,925円~)、蟹コース(15,750円~)などが食べられる。

日本酒全て島根県の地酒で、4合瓶(720ml)、大竹(300ml)、小竹(180ml)、グラス(120ml)という4サイズが設定されている。ここではグラスでの価格を紹介するが、当然大きいサイズで注文した方が割安になる。
大吟醸は、華泉・斗瓶囲い(2,000円)、國暉(1,850円)、玉鋼(1,400円)の3種。純米吟醸は、國暉「不昧公」(1,350円)、華泉「奏」(950円)の2種。吟醸は出雲富士(1,200円)、本醸造で都錦・原酒(杉升に氷を一かけ入れて740円)がある。

ほかにも、都錦のにごり酒(780円)や、李白など燗酒3種類(各630円)、焼酎5種類(750~1,600円)、ビール中瓶(780円)、ウィスキー(シングル530~1,000円)、白ワイン(720ml・5,780円)なども用意されている。

来年には、再開発のため移転する。今の古びた店舗ですら大人気なのに、店がキレイになったらどんなことになるのやら…。なんとか「ミシュランガイド東京」に掲載されないことを祈りたい。

追記/祈り虚しく、来年を待たずに「ミシュランガイド東京2009」で掲載されてしまった。
また、店は2009年8月31日で旧店舗から立ち退き、第一京浜寄りに新築した新店舗で10月1日から営業を開始している。地上3階建てで、1階はこれまで通りカウンター9席と、テーブル3卓。2階は個室が4つ、3階は倉庫兼仮眠室。
カウンターや照明を旧店舗から移し、配置なども旧店舗の雰囲気を残した内装となっている。


→ぐるなび:鮎正
http://r.gnavi.co.jp/g408000/

町の洋食居酒屋、大宮「ビストロDEN」 (08/5/4)

最近、洋食系の店が続いてしまって恐縮だが、地元に小さなビストロがリニューアル・オープンしたので、早速行ってきた。元は大宮駅の西口にあった「ビストロ傳」だ。
大宮警察前に移転して、「お酒とお料理 ビストロDEN」となった。

場所はこれまでとだいぶ離れ、東武野田線・北大宮駅か、ニューシャトルの鉄道博物館駅が最寄り駅となる。いずれにしても、大宮警察署からJR線の方へ少し寄った向かい側にある。
一見普通の民家に見えるので、気をつけていないと見過ごしてしまいそうだ。

道路に面して調理場があり、入口はその右奥。入ると、テーブル4~5卓ほどの小さな店だ。手作りっぽい素朴な作りで、どこかのお宅のダイニングルームのような雰囲気。店のスタッフは、傳法谷(でんほうや)明シェフとその奥様なので、ひたすら家庭的な店になっている。

料理は、その日のメニューが中心で、黒板に書かれた料理の中から選ぶ。
スープは399円、オードブル609円~892円、スパゲティ1,029円~1,554円、ピザ1,344円、魚料理1,890円、肉料理1,260円~3,675円。
ファミリーレストランとさほど変わらない価格だが、味はもちろんこちらが上だ。
ランチも、1,050円、1,323円、1,525円、2,100円の4コースあって、懐とお腹の具合に合わせて選ぶことができる。

ワインも安い。グラスなら380円、デキャンタで1,000円、ボトルでも2,950円~9,000円だ。
ビール(580円~)やサワー(390円)、カクテル(580円~950円)、バーボン(シングル600円~、ボトル6,300円~)、シェリー(750円)、カルバドス(1,050円)、アルマニャック(1,500円)…と、お酒は多彩に揃えられており、日本酒や焼酎もある。

コースは飲み放題込みで、4,809円と5,859円(税込)。
ビストロとは言え、雰囲気的にも価格的にも居酒屋に近い。実際、料理を肴に一人で飲んでいる男性客がいたりする。

以前は大宮駅に近いビルの最上階にあって、正直、眺めや雰囲気はそちらの方が優っていたが、知っている人しか来そうもない店だった。(下の写真は旧店内)
路面店になった分、通りかかった人でも気軽に入れる店になったようだ。

欠点は、ちょっとはずれにあるのに駐車場がないところ。もっとも、お酒を飲むなら車で行くわけにいかないと思うが…。(向かいが大宮警察署!

→お酒とお料理 ビストロDEN
http://homepage2.nifty.com/BistoroDEN/bistroden_000.htm


超人気の隠れビストロ、代々木「煮込みや なりた」 (08/4/14)

一般的には知られていない店でも、超人気店というのは存在する。その最右翼とも言えるのが、代々木の「煮込みや なりた」だろう。「煮込みや」と称しているが、実態はボリュームたっぷりのフレンチが楽しめるワインバーだ。

場所は、JR代々木の東口を出て、サンクスに向かって左へ進み、最初の路地を右に入ると、1つ目の角にある。「煮」の文字をデザインしたマークが目印。裏道ではあるが、駅のすぐ近くだ。

元は駅の反対側の代々木会館にあった店で、その当時は店の広さは2坪しかなかったらしい。その名の通り、煮込みが売り物だったのだが、狂牛病騒動と、店主である成田英壽さんのワイン好きが高じて、今や立派な酔いどれビストロに変貌した。
現在の場所に移転したのは、2006年2月21日だ。

ほとんどカウンターだけの店だが、テラス風の屋外にテーブルが2~3卓あり、ビニールのシートをめくってテーブルの間を通ると、店に入れる。
8席ほどのカウンターの奥に、2人用のテーブルと2人用のカウンターが1つずつあるが、それでも20人がやっとだろう。

この店にメニューは一切なく、黒板にその日書かれた20品ほどの料理がすべて。
ドリンクは、ビールかワインのみ。1人ボトル半分程度のワインが飲めないと、入店できないという店だ。(グループの中の1人でも飲めないと×)飲ん兵衛に特化した店はいくつかあるが、ここまで徹底しているのは珍しい。

ワインはフランス産中心で、ボトル2千円台~5千円くらいまで。種類は限られているので、シャンパンか、白か、赤かを伝え、好みの味があればリクエストすると、合いそうなボトルを何本か持ってきてもらえる。

メインは、やはり煮込み系が多いが、牛、羊、鴨、ウサギ…など、多彩な素材が登場する。
価格は1,300~1,800円くらい。美味しくて、驚くほどボリュームがあるため、これは格安
前菜の、キャベツのクミン風味(300円)、エスカルゴ(700円)、砂肝のサラダ(1,000円)は定番だ。
料理は成田さんが1人で作っているので、時間がかかることも多い。早めにできる前菜は必ず注文しておきたい。

安くて、うまくて、ボリューム満点ということで、店は連日満員。
来た客が次の予約をして帰ることも多いため、予約を取ること自体が一苦労だ。
電話予約は1週間以内しか受け付けてもらえないので、7日前の午前0時を過ぎてすぐ予約するのがコツ。自分も、そうやって予約を取った。

ちなみに、この店の常連客はナリタリアンと呼ばれているそうだ。
これ以上店を広めると彼らに怒られそうなので、とりあえず参照WEBは掲載しないでおく。行きたい人は、自力で調べてトライしてみて!

大宮駅至近のお手軽イタリアン「モンクール」 (08/4/10)

都心より割安な店が多いのが地元の利点だが、大宮でもこの店はかなりお得感がある。欧風ダイニングの「モンクール」だ。

「mon coeur」は、フランス語で「私の心」。心を込めた料理という意味を込めた店名のようだ。

場所は、大宮駅東口の駅前通り右側にある「カメラのさくらや」地下。駅から近い点もありがたい。
階段を降りて店に入ると、まず7~8席のカウンターがあり、その奥に5~6卓のテーブル席がある。地下とはいえ高さに余裕があり、窮屈さは感じない。内装もキレイで、テーブルの天板が金属製なのがちょっと面白い。

店を営んでいるのは、おそらくご夫婦だろう。ご主人が料理、奥様がサービスを担当している。

ここはまず、ランチがお得だ。
「本日のパスタ」は、サラダと紅茶かコーヒーが付いて、1,000円。
「本日のお肉料理」や「本日のお魚料理」は、サラダとパンまたはライス、紅茶またはコーヒーが付いて、1,100円だ。
魚は静岡から直送されているらしい。

ランチ・コースも2種類用意されている。
イタリアンコースは、 前菜+メイン+自家製ケーキ+ドリンクの4品で1,800円。メインは、パスタ、ピザ、リゾット、魚料理、肉料理の中から好きなものを選べる。
モンクールコースは、 前菜+1皿目+メイン+自家製ケーキ+ドリンクの5品で2,500円。1皿目はパスタ、ピザ、リゾットのいずれか、メインは魚または肉料理のどちらかを選べる。
どちらもパンまたはライス付き。

の料理も、前菜なら300~800円、その他の料理もほぼ1,000~1,500円に納まる。

ハウスワインが、グラス400円・ボトル2,000円と、これまた安い。その他のワインも、2,900円~7,800円くらいで各種用意されている。
ビールはグラス320円、ジョッキ580円、ソフトドリンクは350~380円だ。
2,100円で、生ビール・カクテル各種・ワイン・ウィスキー・ソフトドリンクが飲み放題になるプランもあり、パーティなどで利用されているようだ。

下のホームページにあるクーポンを持参すると、ランチ100円引き、またはケーキ無料といったサービスを利用できる。ここのデザートは評判なので、ケーキ無料は魅力だろう。
このくらいの値段で食べられると、イタリアンでも居酒屋感覚で気軽に通えようというものだ。

→Hot Pepper/モンクール
http://www.hotpepper.jp/A_20100/strJ000017368.html

美味しい肉料理とワインの店、ヴァンピックル銀座 (08/4/4)

一番好きなお酒は日本酒なのだが、消費量でいえばワインの方が多いかもしれない。
最近でこそ減ったが、5年ほど前ならおそらく年に100本くらいは空けていたはずだ。(ほとんどテーブルワイン…

バクバク食べて、ガブガブ呑みたいというワイン好きに人気があるのが、「ヴァンピックル銀座」だ。串焼きとワインの店だが、ここではフレンチバーベキューと言われている。

店は、銀座の晴海通りの左側を数寄屋橋から4丁目交差点へ向かい、天賞堂の角を左折して50mほど行った、左側のビル2階。小さなビルなので目立たないが、ハートの看板を目印にするといいかもしれない。

階段を昇り、扉を開くと、店の狭さと混雑ぶりにちょっと驚く。
幅が狭く、奥行きのある造りなのだが、その雰囲気は確かに串焼き居酒屋といった感じだ。入ってすぐの窓側に小さなテーブルが1つあるものの、そこから奥までは長いカウンターがず~っと続いている。店の奥には、2~3卓のテーブル席がある模様。

カウンターの背後がワインラックになっているため、通路はとても狭い。人がすれ違うのはほとんど不可能で、一方通行でも体格のいい人は難儀しそうだ。

カウンターの中に豚一匹が逆さ吊りにされているのは、なかなか迫力がある。この店最大の売りが、埼玉県の吉田牧場で育てられた吉田豚なのだ。
吉田豚は、通常より長い期間飼育して、より質の高い豚に仕上げたもの。コクのある味わいは牛肉に劣らない美味しさだ。

串焼きは、青森産ニンニク(262円)から、活オマール海老(1尾2,940円)まで色々ある。豚のもも・肩ロース・バラは399円、江戸前穴子が525円、フォアグラの炭火焼は1串1,260円だ。
「おすすめ串6本セット」が2,940円、前菜からデザートまでの「おまかせコース」は4,200円なので、これらを頼むのが、断然お得

この店では、勝沼のブドウの枝を加えた炭火で焼いているというのも、ワイン好きの心をくすぐってくれる。

ワインは、南仏産を中心にしたフランスワインが、常時60種くらい揃えられている。自然派ワインが多いのも嬉しい。
価格は、ボトル3,129円から、高くても2万円くらいでほぼ納まる。よりグレードの高いものを求めるなら、例外的にシャトー・ラトゥール(35,000円)なども置いてある(ビンテージは不明)。

グラスワインも、常時10種類くらいあるのだが、こちらはメニューがない。スタッフに好みを伝えて3種類程度をピックアップしてもらって選ぶことになる。値段は1,500円くらいするので、頼む際は確認した方がいい。

かなり遅い時間でもない限り、予約せずに入れることは滅多にないため、要予約
丸の内にも支店があるのだが、そちらは新しくてキレイ。デートには丸の内店の方がいいかも…

→ヴァンピックル銀座
http://auxamis.com/vinpicoeur_ginza/

下町のおいしいイタリア食堂「たまキャアノ」 (08/3/29)

前々回の「燗酒屋」は、ホッとできる和風家庭料理の店だったが、今回はホッとできるイタリア家庭料理の店を紹介する。門前仲町の「たまキャアノ」だ。
取材拒否の店のため、メディアにはあまり載らないが、グルメ評論家諸氏からも高い評価を得ている、隠れた名店だ。

場所は、門前仲町の交差点から首都高の高架下をくぐり、2つ目の信号を過ぎたら右手の路地を入って、100mほど行った左側だ。門前仲町の交差点からは500mくらいあり、町名だと深川になる。

自宅を改造したと思える小さな店で、中はカギ型のカウンター9席のみだ。
予約席のテーブルクロスの上には、手書きのメッセージが書かれた紙が置かれている。
店のマダムであるたまさんのお宅にお呼ばれされたような、アットホームな雰囲気だ。

料理はアラカルトのみで、コースはない。一応基本となるメニューはあるものの、多くの料理やワインは時期によって入れ替わる。その日の料理はカウンター内の黒板に書かれており、ワインは実際のボトルが簡単な紹介文と値段付きでカウンター上に置かれている。

料理はイタリア風家庭料理といった感じだ。前菜、サラダ、パスタ、メインと20~30種類くらいのメニューがあり、一皿の価格は1,000円前後が中心。美味しさを思えば、コストパフォーマンスは相当に高い
ナイフとフォークのほか、お箸も置いてあり、気取らずにイタリアンを食べられる。

ワインも、1本2千円程度から4千円台くらいまでと、手軽で美味しいものが揃えてある。自分が飲んだのは、春らしい「Green Point Vintage Brut Rose」と「Chianti Classico Riserva」の2本。
ビールは、ヱビスのほか、バスペールエール(イギリス)、バドバー(チェコ)、クラーク(ベルギー)、コロナ(メキシコ)など、各種の外国ビールがある。日本酒も、久保田・千寿や熊本のソワニエなど、選ばれた銘柄だ。

店のスタッフは、たまさんとアシスタントの若い女性の2人。たまさんは、イタリアへ料理留学した後、この店をオープンした。気の置けない人柄を慕って通ってくる常連客も多い。
お客で目に付くのは、女性1~2人客やカップルで、男性同士というのはほとんど見かけない。
女性1人でも、たまさんとの会話がはずみ、隣り合わせた別の客と打ち解けてしまうこともよくあるようだ。

からちょっと距離はあるが、近辺に職場か家があれば、行きつけにしたいと思う女性は多いはず。
小さな店なので、ぜひ少人数で、できるだけ予約をしてから来店した方がいいだろう。

→食べログ/たまキャアノ
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13018034/

辛いカレーが食べたい時は、新橋「The KARI」か「Nagafuchi」へ (08/3/27)

今日は久しぶりにカレー屋さんを2軒まとめてご紹介。どちらも新橋のはずれにある店だが、辛いのが苦手な人には何の価値もない情報である。いずれの店も、かなり手強い辛さのカレーを出すからだ。

まずは、御成門寄りにある「The KARI」。
場所は、新橋駅の烏森口からニュー新橋ビルの角「新橋3丁目」の信号を左に曲がり、300m少々歩いた左側。

平日の午前11時半から午後2時半まで3時間しか営業していないという、珍しい店である。
店は小さいが、洒落たレストランのような雰囲気。カウンター中心だが、テーブル席もいくつかある。

カレーは4種類のみで、ビーフカレー(890円・大盛1,050円)、チキンカレー(780円・大盛940円)、エビと森のきのこカレー(890円・大盛1,050円)、なすとひき肉のカレー(780円・大盛940円)。チキンよりビーフの方が辛い。
「なすとひき肉」は夏季メニューで、冬はチャナ豆のカレーに替わるようだ。また、月・水・金に限り、「ロールキャベツ」がこれに加わる。

ここはライスが軽めなので、男性は大盛でちょうどいいはず。ただし、大盛りの量はかなりアバウトで、その時によって結構幅があるようだ。付け合せとして、ポテト炒めかキャベツの酢漬けのどちらかを選べる。

カレーはスープ系でスパイシー。かなり辛いが、上品に仕上げられている。
カウンターには、ピッキーヌとカイエンペッパーが置いてあり、より辛くすることも可能だ。

もう1軒は、西新橋の「Nagafuchi」。
同じく烏森口からまっすぐ愛宕方面に進み、日比谷通りを左折、2つ目の信号(新橋4丁目)を右折して約100m歩いた左側だ。新橋駅からだと700mくらいあるだろう。

店は、カフェ風で、9席のカウンターと、4人用テーブル5卓、2人用テーブルが1卓ある。

こちらもスパイシーなスープカレーで、ごはんも玄米と、かなりヘルシー志向。メニューは店のWEBで確認できるが、こちらはそれなりに種類がある。
辛さはマイルド、普通、辛口、激辛の4段階から選べるが、「普通」でもかなり辛いので、心して注文したい。ランチには千切りキャベツとゆで卵が付く。また、10回行くとオリジナルカレーが1皿無料になるポイントカードもある。

店名の「nagafuchi」は、初代オーナーだった永渕恵一郎さんの名。エリートサラリーマンから脱サラしてカレーの研究に没頭し、築地に「nagafuchi」を開店するや、たちまちカレー通の心を捉えた。彼は、自分のカレーを薬膳カレーだと言っていたそうだ。場所を西新橋に移した後、病に倒れて急逝されたそうだが、現在も奥様と2代目店長の星野さんが店を守っている。

どちらのカレーもスープタイプで、かなりの辛さ。自分は「普通」の辛さでオーダーしたが、いずれの店でも大汗をかきながら食べた。
だが、共に20種類以上のスパイスをブレンドしてあり、辛さの中に深味がある。テイクアウトが可能な点や、意外と女性に人気があるのも共通。
辛いの大好きという人は、ぜひ一度お試しあれ。

→東京グルメ/The KARI
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/16573.html

→カレー屋Nagafuchi
http://www.curry-nagafuchi.com/

立ち食い離れした味!銀座「十割そば・郷」 (08/3/14)

※「十割そば・郷」は、2010年2月で閉店してしまいました…。

今日は居酒屋ではなく、1年ぶりに立ち食いそば屋をご紹介したい。もちろん、今回もただの立ち食いそばではない。立ち食いでありながら十割そばを提供している、銀座「十割そば・郷」だ。

場所は、銀座松坂屋の先の6丁目交差点を昭和通り方面に入り、銀座東武ホテルの角を右に曲がってすぐ左側。
見た目は普通の立ち食いそば屋と大差ないが、入って右側のカウンターに少しだけスツールがあるのと、立ち食いにしては値段が高いところが違う。

元来、そば粉は粘り気がないため、めんに加工するのが難しい。そのため、通常はそば粉に小麦粉などのつなぎを混ぜてめんに加工している。
小麦粉は、水を加えるとグルチンという粘り気のあるあるたんぱく質を作り出すので、めんに加工しやすくなるのだ。コスト的にも割安になる。

そば粉とつなぎとの比率によって、そば粉8:小麦粉2なら「二八そば」、そば粉10:小麦粉1なら「外一そば」などと呼んだりする。
多くの立ち食いそば屋は、そば粉の割合が2~4割しかないとも言われ、「そば粉入りうどん」に近いのが現状だ。

それに対し、つなぎを一切使わず、蕎麦粉とお湯のみで打ったものが十割そばだ。そば打ち用語では、「生蕎麦(きそば)」とか「生粉打ち(きこうち)」と言われる。
下手な十割そばだとボソボソの切れやすいめんになってしまうが、高品質のそば粉を使い、うまく水を吸収させる技術があれば、小麦粉をしのぐ粘り気を出すことが可能なのだ。

この店では、その日の天気に合わせて水加減を調節しているという。
客の注文を受けてから、その都度そばを製麺機で切り出し、そのまま釜の中に落とす。(この時プシュ~ッという音がする。)めんが細いので、茹で上がりまで数秒しかかからない。

そばは喉ごしが良く、立ち食いらしからぬ美味しさだ。つゆとのバランスも良い。
そばの香りはそれほど感じないが、それはそばの実の外側部分より中心部分を多く使った更科系のそばだからだろう。香りより舌触りや味、打ちやすさを優先した結果だと思う。

温いそばは、かけ(420円)、きつねそば(530円)、カレーそば(590円)、かき揚げそば(650円)、えび天そば(650円)、とろろそば(700円)…など12種類。

冷たいそばは、もり(420円)、ざる(490円)、おろしそば(530円)、ネギせいろ(530円)、冷しきつね(550円)、梅わかめそば(680円)、スタミナそば(780円)…など11種類がある。玉子は50円。
どちらかと言えば、冷たいそばの方が味の差を分かりやすい。

丼物とのセットも7種類あって、630円~700円。ほかに、からし高菜ライス(200円)やおにぎり(130円)も各種ある。

下手な蕎麦屋に入るなら、ここの蕎麦の方が、安くて美味い。
ご主人はメッシュの茶髪で、手首にタトゥと少々強面だが、愛想は滅法いい。
昼時はかなり混み合うので、できれば少し時間をずらして訪ねたい。

→livedoor 東京グルメ/十割そば・郷
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/15068.html

いにしえの面影を残した蕎麦屋、上尾「巴屋」 (07/12/31)

今日は大晦日なので、素直に蕎麦屋を紹介する。ここ20年ほど、自分が毎年大晦日を過ごしている店だ。
さいたま周辺の店が続いて恐縮だが、年末年始休暇中のため、ご容赦あれ…。

店は上尾市のさいたま市寄り、「上尾水上公園」の前にある「そば処 巴屋」。
国道17号線の愛宕交差点から水上公園方面に曲がって、1つ目の信号を越えたすぐ左側になる。
店の前に4台程度の車が停められるが、隣の駐車場も使えるので、かなりの台数まで駐車可能。
天保時代の旧家を移築した店舗は、そこだけぽっかり残された異空間のようだ。

店に入ると、そこは火鉢が置かれた土間。自然木から切り出した、厚さ15cmもあろうかという天板のテーブルが5卓。その奥が調理場になっている。土間の右側の座敷には、靴を脱いで上がる。座敷は、大広間と二間の和室がぶち抜きで使用されており、こちらにも分厚い天板の座卓が並んでいる。

テーブルや座卓は、いずれも8人座れる長さ。座敷には、火をくべられた囲炉裏や火鉢があり、床の間には掛け軸や置物も並ぶ。壁の柱時計も現役だ。

蕎麦の種類は多く、うどんもある。冷たいものは、せいろ(470円)、ざる(620円)、天ざる(1,450円)…など。温かいものは、たぬき(550円)、にしんそば(850円)、天ぷら(1,100)…など。正統派手打ち蕎麦屋の品揃えを網羅した上で、クリームうどん(950円)などの創作メニューも意外な美味なのだ。セットメニューも多く、最高級の刺身・うなぎ・天ぷらなどと蕎麦がセットになった巴御膳(駄洒落?)は3,000円。

日本酒は普通酒(400円)もあるが、地酒の越乃寒梅(1,000円)、雪中梅(500円)、峰乃白梅(500円)の三梅が手頃な価格で楽しめる。その他では、ビール(600円)、酎ハイ、そば焼酎のそば湯割(400円)など。

肴も、冷や奴(150円)、お新香(250円)、枝豆(350円)、おでん、味噌田楽(各400円)、もつ煮込み、まぐろ納豆(各500円)…など、多彩に揃っており、今や珍しくなった蕎麦寿司もある。ただし、ラストオーダーは20時頃なので、軽く飲む店と心得た方がいい。

田舎のない自分にとって、ささやかな田舎気分を味あわせてくれる、味のある店。
巴屋は春日部店もあり、こちらも民家を移築した同様の造りとなっている。

とくだね館/そば処 巴屋

東京ミッドタウンで手軽に食べられる、「東京ハヤシライス倶楽部」 (07/10/5)

特にハヤシライス好きというわけではないのだが年に2~3回はハヤシライスが食べたくなる。
昨日がまさにそんな日だったのだが、そういう日にハヤシライス専門店の前を通りかかるというのは、偶然にしてもできすぎた話だ。天の声に、素直に従うことにした。

場所は東京ミッドタウンのガレリア地下1階。このフロアは、ミッドタウンにしては安めのファーストフード系ショップが集まっているのだが、その一角に「東京ハヤシライス倶楽部」はある。

店は牛丼屋などでおなじみのコの字型カウンター1つのみ。その突端が受付兼レジとなっているので、両側の5席ずつが客席となっている。
ハヤシライスのイメージからだろうが、雰囲気はちょっとレトロ調。調布の洋食屋クリスマス亭が出店しているらしいので、やはり「洋食」っぽさが漂っている。

カウンターには荷物棚がないので、荷物は床に置くか、膝の上に乗せておくしかない。ただ、壁に上着を掛けるフックやハンガーがあるので、ショルダーバッグならそちらに掛けておける。

メニューはシンプルで、基本的には黒ハヤシライスの甘味か辛味(各950円)を選ぶのみだが、両方を半分ずつ食べられる「両味」(1,100円)もある。それぞれ大盛りは+250円だ。ライスの量は控え目なので、しっかり食べたければ大盛りがいいかもしれない。

席に着くと、まず小皿にセロリのピクルスが出される。セロリっぽい癖もあまりなく、割と美味しい。
ハヤシライスは、ライスがお皿、ルーがソースポットと、分けて出される。「両味」の場合は、ソースポットが2つ出されるが、グリーンピースが浮いている方が甘口だ。

ルーは本当に真っ黒。ハウス食品の「完熟トマトのハヤシライス」といったトマトソース系のハヤシライスとは対極の、コクのあるデミグラスソース系の味だ。
少しだが肉も入っていて、かなり柔らかく煮込まれている。野菜はほとんどルーに溶け込んでいる状態だ。

味は、辛口でも辛すぎず、甘口でも甘すぎず。辛党の人には物足りない辛口、甘党の人には物足りない甘口という気もするが、自分にはちょうどいいくらいだった。きちんと手間を掛けて作られた深みのある味が心地よい。個人的な好みから言えば、辛口の方が美味しかった。

バリエーションとしては、お肉たっぷりハヤシ(1,470円)や、東京和牛特A特製ハヤシ(2,580円)もある。ベーシックなメニューでも十分柔らかくて美味しい肉だったのに、「特A」だとどのくらい差があるのか、ちょっと気になる。

ドリンクは、黒ビールやラガービールが550円、自然酵母ビールが750円、コーラが300円。

デザートに白い珈琲プリンと杏仁豆腐(各350円)があるのだが、「白い珈琲プリン」は真っ白なのに、なぜか珈琲の味がして、とてもクリーミー。不思議なデザートだ。

基本メニューとデザートはテイクアウトもできる。ルーは2人前が瓶詰めになって1,500円。冷蔵庫で保存すれば、5日程度は保存できるとのことだ。

東京ミッドタウン/東京ハヤシライス倶楽部

やっぱり量が多かった…「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」(07/9/26)

前にも書いたが、自分は呑みながら食べるので、少しずつ色々なつまみを食べられた方が楽しい。
出かけるのに和食系の店が多くなるのは、そういう理由もある。
以下は、そうした嗜好を念頭に置いて読んで欲しいことをお断りしておく。

最近のフレンチは、やたらボリュームが多すぎる
アラカルトだと1皿の量が多いし、コース料理の場合1皿の量は少ないが、やたら皿数が多い。
この点は、いま世界最高峰のレストランと言われている「エル・ブリ」や「ピエール・ガニェール」が筆頭なので、追随する店が増えているのかもしれないが、日本の店では正直もう少し構成を考えてほしい。

先日、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」に行ってみた。
ブラッスリーなら、お酒を飲みながら軽いフレンチを楽しめる店のはず。それでポール・ボキューズ仕込みの料理が食べられるのなら嬉しいと思ったのだ。

場所は、六本木に1月オープンした国立新美術館の3階。黒川紀章デザインの建築は、一見の価値はある。この人は都知事などに目もくれず、建築一筋でがんばってほしいものだ。(このわずか半月後に他界されるとは思わなかった…

この店のランチはプリフィクスだが、夜はアラカルトのみらしい。
まず、前菜の「フランス産エスカルゴのブルゴーニュ風」は、お決まりの6ピースだったので、量的には問題ない。だが、「鴨のテリーヌ カンパーニュ風」は、かなりのボリュームだ。正直、前菜としては重すぎる。
魚料理の「サーモンのエスカロップ ソース ブールブラン」も量がかなり多い。
肉料理の「国産牛肉のタルタルステーキ サラダとじゃがいも添え」は普通の量だと思うが、サラダとじゃがいもはしっかり別の皿に盛られて出て来た。

味はまあ、どれも美味しいのだが、量が多すぎるのでどうしても飽きてしまう。量が半分で、価格も半分なら文句ないのだが…。

ワインは、手頃なものからちょっと贅沢なものまで、30種類以上が揃えられていた。250mlや500mlのデキャンタと、フルボトル(750ml)を選択できるものが4~5種類あるのは、ありがたい。だが、ワインリストフランス語の銘柄名しか書かれていないため、ソムリエに尋ねる以外に選びようがない。せめて生産地域や甘辛くらいは示しておいてほしかった。

嬉しかったのは、フランスの誇る高級AOC発酵バター「エシレ」(400円)があったこと。これは美味しかった。気に入ったあまり、帰りに明治屋で購入してしまったくらいだ。

これだけボリュームのある皿ばかりだと、数人で取り分けない限り、自分のようなタイプにはつらい。
やはり飲みながらフレンチというのは、難しいのだろうか…。

ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ

無性に食べたくなる“お母さんのカレー”、「めぐろ三ツ星食堂」 (07/8/22)

こう暑いと、やっぱりカレーが食べたくなってしまう。
自分は貧乏性のせいか、ルーがたっぷりかかったカレーが好きだ。
ルーが少なくて、最後に白いゴハンだけが残ってしまうと虚しくなる。(だから、松屋のカレーは食べたくない。
そんな自分の嗜好に120%応えてくれるのが、「めぐろ三ツ星食堂」だ。

目黒駅東口から目黒通りを白金方面へ進み、右側にファミリーマートが現れたら次の路地を右折する。
お昼時なら、住宅街に数人の行列ができているはずだ。
突き当たりの手前、右側に「めぐろ三ツ星食堂」がある。駅から歩いて300m程だ。

店のオープンは2001年10月。
料理研究家として20年のキャリアを持ち、料理教室の講師経験もある関根志保さんがオーナーシェフの、小さな洋食店だ。

店の間口は狭いが、中は奥の方まで細長く続いている。
入口のすぐ右隣に小さなテーブル席のスペースがあり、正面はカウンター席が奥へと続く。
カウンターの端がレジになっていて、その奥はやや広めのテーブル席。こちらはちょっとしたディナーにも向く。

ここは、味も見かけも、洒落た料理と言うより、懐かしい家庭料理のテイストがある。

たとえば、「野菜カレー」(1,100円)は、大きな皿にルーが溢れんばかりに掛けられ、大きなトマトやナスなどの野菜がゴロゴロ入っていて、見るからに食欲をそそる。
インドカレーのスパイシーさや、欧風カレーの上品な味とは違い、まさにお母さんのカレーといった趣だ。
これが、1度食べると時折無性にまた食べたくなる味なのだ。

カレーには揚げ玉子が丸1個入っているが、外はカリッと揚がっていながら中の黄身は半熟で、独特の味わい。これだけで食べてもいいし、カレーに混ぜてもおいしい。

人気のあるオムライスもボリュームたっぷりだ。
「本日のオムライス」(1,260円)は、日替わりで様々なオムライスが登場する。
そのパターンは、ケチャップ、正油、牛肉、ポークジンジャー、ホタテ、ホットドック、塩チーズ、カレー風味…など千変万化。

テレビの取材の時にたまたま作ったという「オムMixボロネーズライス」(1,200円)は、季節の野菜と挽肉が入っ たボロネーズソースを炒め、これを半熟のオムライスにたっぷりかけた一品。

どれを食べても美味しくてボリュームもあるので、この値段でも充分満足できる。

ランチタイムは、野菜カレー、海老カレー、オムカレー、日替わりオムライスなどの4品に限られるが、いずれも値段が900円になることもあって、行列は必至。
その日によってメニューは変わるので、店のスタッフに確認しよう。

食事時はほとんど満席状態なので、料理が出てくるまで若干待つことが多いが、前菜のもやしサラダを食べながら、しばしのガマン。
レジの脇には雑誌も少し置いてある。

2005年3月には、2号店となる「Trattoria めぐろ三ツ星食堂」も大門にオープンした。
こちらはイタリアンだが、ランチのオムカレーは健在だ。
ただし、行列も同様らしい。

Livedoor東京グルメ/めぐろ三ツ星食堂
姉妹店:ぐるなび/Trattoria めぐろ 三ツ星食堂(大門)

最高に美味しいカレー店、半蔵門「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」 (07/8/16)

前にも書いたが、カレーはインド風より欧風が好みだ。
インド風カレーは、本格的な店ほど「ビーフ」や「ポーク」といった肉メニューがないし、中には「これがカレー」と思うような「そぼろ風ルー」に出くわすこともある。辛さにも要注意だ。
その点、欧風カレーはマイルドでコクのあるものが多く、一般的な日本人には向いていると思う。

そんな欧風カレーで頂点を極めているのが、神保町「ボンディ」と、ここ「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」だ。この2店のカレーはとても良く似ている。価格も1,350円と1,250でほぼ同レベルだし、皮付きの丸ごとポテトがが付いてくる点も同じ。更に、辛さを3段階選べる点や、味のタイプも同様だ。

場所は、半蔵門駅の5番出口をでてすぐの「一番町」交差点を左折し、100m程先の右側にあるレンガ色のマンション1階。入口は奥まっていてちょっと分かりにくいので、木の看板を目印にするといい。

店名の「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」は、フランス語で小さな田舎の家という意味だと思うが、その名の通り、店内は木が多用された南仏風の田舎家っぽいインテリアになっている。

入ると、まず個室風のスペースがあり、その奥は大テーブルのあるダイニング。更に、小さなテーブル席がいくつかあって、全体的に落ち着ける雰囲気だ。厨房前の廊下には暖炉もあり、照明とあいまって暖かみを感じさせる。

カレーは、ビーフ、ポーク、チキン、エビ、カニ、アサリ、ホタテが各1,250円、シーフードミックス(エビ・アサリ・ホタテ)とミートミックス(チキン・ビーフ・ポーク)が1,450円だ。
少々高いが、それだけの価値は間違いなくある

カレーのルーは、30種以上のスパイスを使って3日間かけて作られる。生クリームやバターがたっぷり使われており、その味はマイルドで奥深く、大変おいしい
付け合わせのジャガイモは、別に食べてもいいし、崩してカレーに混ぜてもいい。
特に辛いのが好みという人を除けば、甘口を頼んで、この深いコクを堪能することをおすすめする。

3,500円のコースメニューも用意されており、内容は、貝サラダ、スモークサーモン、ローストポーク、カレー、コーヒー、アイスリームという満腹メニュー。(2名より 要予約

飲み物は、ビール(一番搾り・中)が600円。ボルドーワインがグラスで550円、ハーフボトルで1,900円、フルボトルで2,900円とお手頃価格。ソフトドリンクは、コーヒー、紅茶、コーラやジュースなどが400~500円で揃っている。
なお、サラダやお土産用カレーソース(2人前)も用意されている。

昼食時はかなり混むので、できれば避けた方がいい。
麹町駅からも近いので、場所さえ把握できれば、そちらから歩いてもOK。
なじみのない人には縁遠いエリアかもしれないが、近くにお出かけの際は、ぜひ思い出してほしい店だ。

livedoor 東京グルメ/プティフ・ア・ラ・カンパーニュ

ちょっと贅沢な洋食屋、上野「さくらい」 (07/8/2)

「洋食屋」と言うと、手頃な店と高級な店とに二分され、「ちょっと美味しいもんでも食べるか」という軽い気分で楽しめる店が案外少ない。そんな中、2000年11月にオープンした上野の「さくらい」は、まさにちょっと美味しいものを楽しませてくれる洋食屋だ。

店は、JR御徒町駅から松坂屋本館の横を通って中央通りを渡り、「上野広小路亭」を過ぎてすぐ左手のカスタムビル7~8階にある。駅から歩いて3分程度だ。
このエリアとしては割と高層階だが、昼間の眺めはいまひとつ。夜の方がキレイな気がする。

入口は7階。白木とメタルを組み合わせたモダンなインテリアだが、おしゃれ過ぎることはなく、落ち着ける。

フロアの中央からメタリックな階段が上階に伸びる、斬新なレイアウトだ。
階段の右側が窓側で、テーブルが4卓並んでいる。左側はカウンター席と厨房だ。厨房がオープンキッチンなので、カウンターでも面白い。6~7人の料理人が腕を振るっている様子は、なかなかの見ものだ。

8階は、やはり窓際に4卓、奥にも4卓のテーブルが置かれ、残りはカギ型のサービスカウンターになっている。こちらのカウンターはサービス用のため、客席はない。下の厨房で作られた料理をミニエレベーターで受け取ったり、貸し切りパーティー時のBARカウンターなどとして使われているようだ。

面白いのは、エレベーターのある一角が、8階ではガラス張りの個室になっていること。6~8人用だと思うが、個室からエレベーターでそのまま帰ることができる。

「厳選洋食」と謳っているだけあり、2,000円近い価格のメニューが目立つが、味もそれ相応の美味さを備えている。料理は、カレーライス、ハヤシライス、オムレツ、メンチカツ、ビーフシチュー、タンシチューといった、洋食屋でおなじみのものばかり。

この店の特長は、量と値段が通常の半分ハーフサイズが豊富にあること。
例えば、メンチカツ(1,800円)は、ハーフサイズだと900円。ロールキャベツ(1,300円)は同じく650円。ハヤシライス(1,700円)は850円、ナポリタンスパゲティー(1,300円)なら650円になる。ハーフとは言え、女性には十分と思える量があるので、これはお得だ。
ハーフセットのオムレツは、ケチャップとデミグラスソースの2種類があるが、大人には断然デミグラスソースをおすすめする。
ほかに、3千円の洋食コースや、4千円のおつまみコース、お腹が一杯になるコースなどもある。(要予約)

更に、意外とお酒が豊富に揃っている。
グラス生ビール(エビス) は472円、カシスソーダ等のカクテルは840円だ。(シャンパンベースのものは、1,050円)
焼酎は、麦・胡麻・黒糖・米・芋があって、いずれもグラス630円。ボトルは3,150円と4,200円に分かれる。

冷酒は、菊水の辛口刈穂が300mlで840円、(広島)が同じく1,575円と良心的。
ワインも、グラスで630円~1,050円、カラフで1,575円~3,150円、ボトルで2,940円~6,300円と、こちらも手頃な価格帯で揃えられている。
品数は限られるが、おつまみに適したメニューもいくつかあるので、酒飲みでも楽しめるのが嬉しい。

上野でうまいものと言うとトンカツくらいしか思い浮かばないかもしれないが、ここならデートにも使える、おいしくて洒落た洋食屋だ。

厳選洋食 さくらい

さいたま新都心の使えるイタリアン「ペルトゥットカフェ」 (07/8/1)

さいたま新都心の「けやきひろば」3階にあるイタリアンレストラン。先頃オープン8年目を迎えて、リニューアル・オープンした。

店は中央の吹き抜け部分をぐるりと囲むユニークな造り。入口を入ると、左手がテラス風のスペース、直進するとBARカウンターがある。そのまま奥に進むとフロアになっているが、テーブルはそれぞれ区切られていて、個室風のスペースになっている。インテリアは洞窟をイメージしているらしいが、決して暗くはない。雰囲気はけっこうオシャレだし、80席と広さもなかなかだ。

料理は多彩で、味も普通においしい。パスタが900~1,200円、ピッツァが950~1,300円ほど。前菜やアンティパスト、ドルチェ(500~600円)もしっかり楽しめる。ランチなら、1人千円以内、ディナーでも2,500円程度が平均的な客単価というから、やはり都心に比べて割安感があると思う。
90分制の飲み放題も2コース(料理8品・10品)あって、8品のコースなら2人から注文できる。

2人用のカップルシートっぽい席もあるし、テラス風のスペースは貸切のパーティにもピッタリ。結婚式の二次会などにも使われるようで、パーティーの演出も相談に乗ってもらえる。

更にこの店が嬉しいのは、BARの雰囲気もなかなか良いこと。ちょっと南国っぽいイメージながら、しっかり大人の艶っぽさも備えている。(少々古いが、トム・クルーズの映画「カクテル」を連想した。)
日曜・祝日以外は午前3時まで営業しているというのも、このあたりでは貴重だ。

近々、このBARのカウンターで、ブルスケッタ・ア・ラ・ケッカ(500円)や、炙り鮪のカルパッチョ(850円)をつまみながら、ラムベースのカクテルでも楽しんでみたいと思っている。

Pizza & Pasta Pertutto Cafe

手頃で美味しい目黒のビストロ「青椿」 (07/7/13)

店に入ったとたん、「アタリ!」の気配をひしひしと感じる店というのが、たまにある。
目黒の「青椿」は、そんな店の一つだ。職人気質を感じさせるシェフ、カウンターから丸見えのオープンキッチン、ピカピカに磨き上げられた厨房、素材の産地を明記したメニュー、さり気なくセンスを利かせたインテリア。これまで「アタリ」だった店に共通の匂いが濃厚に漂っていたのだ。

場所は、JR目黒駅の東口駅前から目黒通りを白金方面に直進し、首都高速2号線の高架の少し手前の、左側地下。店に降りる階段から、既にいい気配を感じられることだろう。
店内は、カギ型のカウンターに、テーブル席が3卓ほど。広くはないが、狭苦しさは感じない造りだ。

料理はフレンチをベースに、和食のテイストも積極的に取り入れている。上質の素材を活かした料理は、同業他店より一歩抜きん出た味。シェフの包丁さばきを見ているだけでも、期待が高まってくる。

お酒は種類こそ限られるものの、吟味された品揃えだ。日本酒勝駒、立山、冽、満寿鏡がすべて700円と良心的。ただし、量は1合にやや欠けている。
焼酎は芋、麦、黒糖、紫蘇、紅茶焼酎がすべて550円。
ワインは、割高なボルドー物を避け、南フランスやドイツ、スペイン、南アフリカなどコスト・パフォーマンスの高いものを揃えている。

特筆すべきは、ランチでも食べられるビーフカレーだ。深い味わいのルーも素晴らしいが、牛肉は明らかにカレー用ではなくステーキ用の肉としか思えない仙台牛ランチとしてはちょっと高めだが、それだけの価値はある。カレーの隠れた激戦区である目黒でも、最上級の出来と断言したい。

青椿

裏ワザでお酒を楽しめる、銀座「鮨 かねさか」 (07/6/13)

銀座の寿司屋は、旨さでは日本一かもしれないが(六本木「兼定」を除く)、決定的な欠点がある。
値段の高さは仕方がないとしても、客が食べながら呑むことを嫌う店が多いのだ。「ウチの寿司は、酒の肴にされるほど安くねえ」というのが本音のようだ。
そのため、お酒の品揃えが少ない店がほとんどだし、握るペースが速くてゆっくり飲めない店が目立つ。
もちろん、中には例外の店もあるのだが、腕の立つ職人の店ほど、こうした傾向が強い気がする。

確かに居酒屋ではないのだから、銘酒をズラリと揃えろというのは無理な注文だろう。だが、自分のように料理なら寿司、酒なら日本酒が一番という人にとっては、両者を組み合わせて至福の時を過ごしたいと思うのは当然だ。

残念ながら、「最高の寿司」と「最高の酒」の両方を提供してくれる店は、まだ銀座で出会えていない。
だが、銀座8丁目の「鮨 かねさか」なら、裏ワザを使うことで、それに近い気分が味わえる。

「鮨 かねさか」は、「久兵衛」で修行した金坂真次さんが、独立して2000年に開店した店だ。
場所は、銀座の中央通りから「資生堂ザ・ギンザ」の角を昭和通り方面に折れ、2つ目の角を右折すると、右側2~3軒目の地下にある。

階段を降りて格子戸を開けると、店内は幅の広い檜のカウンターが左手奥へと続いている。入口の右手に、1卓だけだがテーブル席もある。
ご主人を含めスタッフの年齢が若いのは、いい意味で銀座の寿司屋っぽくなく、好ましい。

寿司の味については既に評判なので、あえて紹介する必要もないだろう。
噂では、小泉元首相もここの寿司がお気に入りとか。特に、マグロとアナゴの評価は高い
自分としては、握りのシャリが少ないのはいいとして、少々柔らかすぎる印象があったが…。

夜のおまかせ握りは15,000円だが、ランチ(11:00~13:00LO)は5,000円、10,000円、15,000円の3種類がある(税別)。銀座としては標準価格だが、やはり特別な日でなければ、なかなか利用できない。
飲み物は、ビール(キリン、アサヒ、サッポロ、サントリー、キリンプレミアム生)が600円、グラスワインが1,500円(白)と1,800円(赤)。
日本酒は、越の影虎、想天坊、菊正宗など5種類ほどで、ほとんどが1,000円。(大吟醸のみ2,000円)。焼酎は富乃宝山、ばくらい、八重桜など6種類があった。

さて、肝心の「裏ワザ」だが、「かねさか」では、お酒の持ち込みがOKなのだ。1本3,000円の手数料で、何でも好きなお酒を持ち込める。もちろん1升瓶でもOK。これは、銀座の寿司屋ではかなり珍しいと思う。

銀座で美味しい寿司を食べながら、お気に入りの日本酒に舌鼓を打つ。これはちょっと魅力的だ。
持ち込む際は、淡白な寿司の味に合うよう、大吟醸といった香りの強い酒ではなく、生酒など爽やかなタイプの日本酒をおすすめしたい。

Yahoo!グルメ/かねさか
銀座 鮨かねさか「絶品アナゴ煮」販売サイト

昭和初期のお屋敷で会席料理!さいたま「二木屋」 (07/6/12)

贅沢な店はいくらでもあるが、和風好きにはこの上なく贅沢な店が、さいたまにある。
会席料理の「二木屋」だ。

場所は、北浦和駅西口から埼大通りを直進し、ロイヤルホストの信号を左折して約200m。
左側に現れる由緒ありげなお屋敷が「二木屋」だ。

店は、第3次鳩山内閣で厚生大臣を務めた、故・小林英三氏の旧宅を改装したもの。かつて高松宮様も訪れたという屋敷で、2002年10月には国登録有形文化財に指定されている。
造りは和洋折衷で、洋室と和室、小さな個室もある。

手入れの行き届いた日本庭園は、日が暮れるとかがり火が焚かれる。
庭は自由に歩けるので、余裕があればちょっと散歩してみるといい。人魚の彫像がしつらえられた池や、百年を優に越えたザクロの古木、屋内外にさり気なく配置された著名な芸術家の作品など、料理以外でも楽しめる。

肝心の料理は、鹿児島牛の最高峰のざき牛の素焼きステーキをメインとした会席料理。「素焼き」というのは、塩も胡椒も油も使わずに焼く方法で、それをワサビ醤油でいただくのが二木屋流だ。

ディナーは、6,300円、8,400円、10,500円、13,650円の4コースがあり、単品のみの注文はない。
ランチは、4,000円、5,000円、6,000円の3コースと、ぐっと手頃なため人気がある。

肉は通常80gで(頼めば60~80g追加してもらえる。+\2,800~)、一口大にカットされている。量は軽いが、10品前後あるコースの一部なので、ボリュームに不満は感じない。味付けがシンプルな分、肉本来の美味しさが楽しめる。ただ、ソースを使ったステーキに慣れている人には、少し物足りなく感じるかもしれない。

追加注文限定メニューとして「牛叩き」と「牛切落しビーフシチュー」があり、これがまた大変美味しいビーフシチューは、仏料理店などとは異なり、柔らかく煮込まれた肉がスープと一体化している。

お酒は、日本酒が久保田、八海山、十四代、桜正宗で、900円~1,300円。量は200mlと、1合以上あるので、まあ適正価格だろう。地酒3種の利き酒セットも、安く楽しめる。

ビール、焼酎、ウィスキーもあるが、一番充実しているのは、ワイン。赤・白それぞれ8種類が、ボトルで2千円台から揃えられている。(ほかにロゼとシャンパンもある。)1つだけシャトー・ラトゥール(70,000円)もあったが、普通は食事のコース料金と同額くらいで納まるはずだ。

更にこの店が凄いのは、年に数回催されるイベント。「アンリ菅野ディナーショー」「峰村好美佐の新内小唄の夕べ」「エピソードのあるワイン5種と会席料理」…等、いずれも半端ではないイベントを開催してきている。

開店2周年の秋からは、庭に能舞台を特設して、なんと日本最古の金春流の能と狂言を楽しむ「日本で一番小さな薪能」(60名限定)を開催。

よくあるドリンク1杯付きのライブショーが、子供のお遊びに思えてしまう店である。

会席料理 二木屋


昼酒を誘う、新橋最強ランチの店「ひろ作」 (07/6/10)

「人に教えないで!」という声が多い店なのだが…皆さんの良心を信じてご紹介してしまおう。新橋最強のランチと評される、蕎麦懐石の「ひろ作」だ。

場所は、新橋駅の烏森口から、ニュー新橋ビルに沿って虎ノ門方向へ200mほど進み、マクドナルドの先にある和菓子屋「文銭堂」の路地を左折し、最初の角にある。

格子戸を開けると、すぐ左手に4人掛けのテーブルが1卓、正面のカウンターに4席。合計8人で満席という小さな店なので、2人程度での来店が望ましい。昼休みの時間帯に入れることは稀だ。(2階もあるという噂があるが、未確認)

年配のご夫婦お二人だけでやっているらしく、店もごく普通の和食屋に見えるため(壁際にはTVが置いてある)、夜は最低17,000円~と知ると驚いてしまう。
夜はとても来られないが、(かなりの食通でも驚くような、幻のメニューがあるとか…。)ランチは1,500円と手頃。おまけに内容は、採算度外視の高コスト・パフォーマンスなのだ。

この店はおまかせコースのみなのでメニューはない。座れば、まずお手拭き・お箸・お茶が置かれ、自動的にコースが始まる。
ランチは、突き出し、お造り、天ぷら、蕎麦、甘味という構成(天ぷらは別の料理になる場合あり)。内容は日によって替わるが、7日のメニューをご紹介する。

突き出しは、白身魚の素麺仕立て。卵黄と小海老が入っており、あっさりした淡白な味。柚子の香りが引き立っていた。
お造りはカマス。軽く炙られた皮目が香ばしい。上に松葉も散らしてあって、風味豊かだ。
天ぷらは、鱧とトウモロコシと空豆。揚げたての熱々が出される。いずれもちょっとずつだが、トウモロコシの凝縮された甘さには感激した。
次に、ウニをのせた蒸飯。これは、お茶を飲む茶碗でちょっとだけ出される。

メインのざる蕎麦は、1人前ずつ和紙にくるまれた自家製粉の蕎麦を茹で上げる。蕎麦はかなり細く、半透明にツヤツヤと光っていてキレイだ。味もおいしいが、昔気質の「ちょいとたぐる」量なので、男性は物足りないはず。600円を追加すれば、ざる2枚にできるので、最初にお願いしておく手もある。

蕎麦つゆは、つゆ茶碗と片口の2つで出され、片口の方は足りない場合の追加用。蕎麦湯は専用に作られたものらしく、お粥のようにとろっと白濁している。この蕎麦湯がもっと飲みたくて、蕎麦つゆも全部使ってしまう。
最後の甘味は白玉小豆だった。

この蕎麦懐石コースが1,500円(最近まで1,200円だった)はお値打ち。1度体験した人は、必ずファンになってしまうらしい。
欠点は、食べ始めると昼酒が欲しくなってしまうこと。(事実、ほとんどの客が飲んでいる。)

ただ、酒の選択肢は少ない。ビールはスーパードライ、冷酒は「浦霞」の禅(純米吟醸)としずく(大吟醸)、燗酒は「新政」、焼酎は「吉四六」といったところ。
たまに、焼酎で「佐藤」の黒や「伊佐美」が入ったりするが、お酒には残念ながらあまり力を入れていない。

お昼でも、予約すれば6千円くらいからコース料理を出してもらえるので、気に入ったらそちらにトライしてみても良さそうだ。

livedoor東京グルメ/ひろ作


友人のアパートで飲んでる気分…「ビストロ・だるぶる」渋谷本店 (07/6/5)

渋谷にも横丁があることを、ご存じない若者が多い。
ハチ公前の交差点を109②の方へ渡り、ガードをくぐってすぐ左手にある「のんべえ横丁」だ。
山手線の高架沿いの路地で、100mも進めば宮下公園に突き当たる。その短い道路の右側に、数軒の小さな飲み屋が密集している。線路際という立地といい、店の小ささといい、裏手の共同トイレといい、新宿の「やきとり横丁」にそっくりだ。
女性が足を踏み入れるのは、ちょっと勇気が要るかもしれないが、女性にもぜひおすすめしたいビストロが、ここに1軒ある。「ビストロ・だるぶる」渋谷本店だ。

「ビストロ・だるぶる」は、青山や白金台にもあるのだが、3軒目のここがなぜか「本店」となっている。
店は驚くほど狭い。1階はカウンターのみ4~5席。(それ以上は表で立ち飲み)よくぞここで料理が作れると感心してしまう狭さだ。

2階へは靴を脱いで、階段に置いてから上がる。小さなテーブルに、座布団が6つ、ビールサーバーとミニコンポがある。窓を開けると、柳の向こうに山手線が走っている。まるで、友人のアパートにでも遊びに来たかのようにくつろげる部屋だ。

隅のハシゴを昇るとロフトがあり、そこで飲むこともできる。普通は2人がせいぜいだが、詰めれば4人まで入れるかもしれない。天井が近いので、頭が当たらないよう、注意が必要だ。こちらは天窓から山手線が見える。
2階以上はチャージ300円がかかるが、それだけの価値は十分ある、なごみの空間だ。

料理は14品ほどあり、名物はカスレ(1,200円)。白いんげん豆と肉類を煮込んで作る、フランスのラングドックやピレネー地方の伝統料理だ。本来は冬の料理だが、ここでは通年食べられる。
プロバンス風玉葱のピザ(1,000円)は、 玉葱とアンチョビの組み合わせが絶妙。
ダチョウのカルパッチョ(700円)も、意外とクセがなくておいしい。
ほかにも、夏野菜のキッシュロレーヌ(600円)や、うさぎのリエット(700円)、鶉のコンフィ(800円)など、「のんべえ横丁」とは思えない料理が味わえる。

お酒は、オーガニックのフランスワインが白赤各1種類あり、ピッタリ飲み頃の温度で提供してくれる。焼酎は芋の「三岳」、麦の「中々」、黒糖の「加那」など。ウイスキーは「山崎」「ラフロイグ」等、いずれもグラス700円となっている。

店長の三浦さんは、ヒゲが似合っていて、いかにもビストロのシェフという感じ。
狭い店なので満席ということも多いが、こんな店で飲んでいると、時間が過ぎるのを忘れてしまいそうだ。(おかげで、昨夜の帰宅ははタクシーに…。)

ビストロ・ダルブル

坦々麺の専門店、目黒「蒼龍唐玉堂」 (07/5/31)

今日は、お昼にロイヤルパークホテル24階にある「シェンロン・グランデ」のマイルド坦々麺を食べた。
そこそこの美味しさで、値段は1,732円(消費税・サービス料込み)。
それなら、「蒼龍唐玉堂(そうりゅうとうぎょくどう)」の坦々麺の方がはるかにコスト・パフォーマンスが高い。

「蒼龍唐玉堂」は、「紅虎餃子房」で有名な際コーポレーションが手掛ける坦々麺の専門店だ。正直言って、あの中島社長はあまり好きではないのだが、一連の中華レストランのコスト・パフォーマンスの高さは認めざるを得ない。
どこも値段はほぼ平均的ながら、味はワンランク上。サービス面では今ひとつという店が多いが、若者を中心に確固たる人気を築いている。

「蒼龍唐玉堂」は、坦々麺に的を絞ったところが斬新だ。
目黒店の場所は、目黒の権之助坂を目黒川方面へ下り、もう1本の目黒通りと合流したあたりの右手。
店内はカウンターだけが奥へと続く、間口の狭い造り。食事時には満席となる。

坦々麺以外にラーメンもたくさんあるし、「やみつき焼餃子」「つるり水餃子」「揚げ手羽元」などサイドメニューも豊富だが、やっぱり看板の坦々麺が美味しい。
坦々麺は、いずれも細麺か太麺かを選択することができる。
黒玉坦々麺(780円)の表面は、黒胡麻で覆われて真っ黒。黒胡麻だけでレンゲ2杯分を使っているらしい。更に、黒胡椒が粒のまま入っていて、程よい辛みとコクがある。

白玉坦々麺(780円)は、最もマイルドな味なので、辛いのが得意でない人におすすめ。こちらも白胡麻がたっぷり使われている。
赤トマト坦々麺(880円)は、トマトがまるごと一個入っているのがユニークだが、これも意外な美味しさで、組み合わせの妙味を楽しめる。

ほかにも、熱血漢坦々麺、無湯坦々麺、鶏ぶつ坦々麺、肉玉坦々麺など、様々な坦々麺があり、他店にはないオリジナリティあふれるメニューが食べられるのが楽しい。
ランチではサービスでしょうが飯が出され、これがまた特に人気がある。

お酒もけっこう揃っているが、焼酎が中心だ。
芋は「富乃金山」(600円)、「吉兆金山」(600円)、「黒霧島」(500円)があり、そのほか米の「島飼」(600円)、麦の「一粒の麦」(500円)、黒糖の「れんと」(600円)、 紫芋の「山の香」(600円)といった代表的銘柄が置いてある。

焼酎以外では、生ビール(500円)、ビンビール(550円)、ホッピー・黒ホッピー(各400円)、「五代の梅酒」(600円)、紹興酒・8年瓶だし(600円)、5年瓶だし(500円)などもあるし、サワーや酎ハイ類(450円~)、日本酒馬乳酒(600円~)まであるので、食べながら軽く飲むにはいいかもしれない。

なお、目黒店のほか、浅草、羽村、国立、蓮田、渋谷パルコ、吉祥寺、六本木、上野御徒町にも店舗がある。

●蒼龍唐玉堂 目黒店
http://www.kiwa-group.co.jp/restaurant/a100129.html

汐留の夜景を楽しめる和食店、「すみれ家」 (07/5/30)

汐留は、都心のヒートアイランド現象を加速させる高層ビルが立ち並んでおり、眺望が売り物の飲食店は多い。
海側にはベイブリッジ、街側には東京タワーといった絶景が拝める店もある。
だが、総じて値段が高く、コストパフォーマンスに疑問符の付く店のオンパレードでもある。
その中で、納得できる数少ない店の1つが、「すみれ家」だ。

場所は、汐留の日本テレビの隣にある「汐留シティセンタービル」の41階、「D4 TOKYO」。
汐留シティセンタービルは、この界隈で最も飲食店が多いビルだが、低層階(2階~地下2階)と高層階(42~41階)との雰囲気に、かなり差がある。
高層階のインテリアは、下手な高級ホテルより格調高い。

知らずに足を踏み入れると少しビビるくらいの41階フロアの、西側を「D4 TOKYO」が占めている。
D4 TOKYOは、三和ホールディングスが経営する数多くの飲食店(「王将」「花のれん」「月の蔵」などが有名)の中でも旗艦店と言っていい存在で、4タイプの店が1つのエントランスからマネージメントされている。
和食ダイニングの「すみれ家」、広東料理の「GRAND CHINA」トスカーナ料理の「Belvedere」、京町家風BARの「月華」の4つだ。 いずれも、この立地を活かした格調高いインテリアと程よいファッション性を兼ね備えており、一見の価値はある。

中央のエントランスを入ると、正面に受付カウンターがあり、4つのどの店を利用するか、予約は受けているかを確認する。それから各店に案内されるのだが、「すみれ家」は一番奥ということもあって、席に着くまでもなかなか楽しめる。

席は全部で140席とかなり広い。天井まで一杯に開けた窓に面したカウンター、東京タワーを望めるテーブル席、落ち着いたボックス席に個室と、席のタイプも様々。基本的にどれもテーブルと椅子になる。個室は2名~18名までだ。
料理は、プリフィックススタイルの和食。前菜やお造り、デザートなどは決まったものが提供されるが、間の「中皿」や「主菜」は4~5品の中からそれぞれチョイスする方式だ。

当然だが、食事の美味さは居酒屋の比ではない
二代目料理長として厨房を率いているのは、長沼一喜さん。元々京料理の出身だけあって、素材にも料理法にも京都らしさがにじみ出ている。驚くような派手さはないが、素材の持つ本来の味わいを大切にした、きめの細かい和食を提供してくれる。これからの季節、お造りに鱧も供されるようだ。
しめの食事に出される鯛めしは、ここの名物。
もちろん、アラカルトもあるが、コースの方が断然お得。夜は5,250円からコースを頼める。
ちなみに、昼は2,100円の「萌の折」(おばんざい小鉢9種)から3タイプ。
この雰囲気と料理のレベルを考えれば、これは価値が高い。

日本酒やワインも豊富で、セレクトもなかなかいい。「七本槍」(800円)や「醸し人九平次」(850円)、「黒龍・いっちょらい」(950円)あたりは良心的な価格。4合瓶も色々揃えられており、こちらは5千円から。焼酎なら、3,800円から揃う。
ワインも、カリフォルニアを中心に、和食店としてはかなり揃えられている。ソムリエが常駐しているとも聞いた。
言い添えておくと、サービスのレベルも満足できる。

ちょっと贅沢が許される時だったら、この店のコストパフォーマンスはかなり魅力的なはずだ。

●D4 TOKYO/すみれ家
http://www.sanwahd.co.jp/d4tokyo/sumireya/index.html

一流シェフの料理をつまみに飲める、銀座「アドリブ」 (07/5/24)

※「アドリブ」は、ビル建て替えのため08年3月で閉店した…残念!「ル マノアール・ダスティン」の方は、銀座6丁目のMSTビル地下に移転し、2008年5月より営業している。

銀座でフレンチと言うと「高い」イメージが付き物だが、比較的手頃に楽しめるビストロもたくさんある。中でも、居酒屋に近い感覚で楽しめるのが、銀座8丁目にある「アドリブ」だ。

場所は、銀座中央通りの端にある「天國」の角から御門通りを築地方面に進み、メガネドラックの角を左折して50mほどの右側。フランス料理店「ル マノアール・ダスティン」の地下だ。(写真左端の階段を降りる。)

1階の「ル マノアール・ダスティン」は、銀座では意外と珍しいオーナーシェフの一人、五十嵐安雄シェフの店。その五十嵐シェフが、自分で通いたい居酒屋をイメージして作ったという姉妹店が、この「アドリブ」だ。
とは言え、店内に居酒屋のイメージはなく、ビストロらしい品がある。店のスタッフの物腰にも、フレンチ育ちを感じさせる。

階段を降りて店に入ると、一番手前に8席ある大テーブルがあり、左奥に6席ほどのカウンター。右側とその奥に2人掛けのテーブル8卓と、4人掛けのテーブル1卓がある。

料理は20品程度で、「キノコのマリネ」といった軽いもので750円くらいから、肉料理など高めのものでも1,600円以内で納まる。自分の好みとしては「おつまみの盛り合わせ(2人前)」1,400円あたりがいい。
月・火・水に限っては、3千円の「おつまみセット」があり、これも狙い目だ。内容は、ブーダンノアール(豚の血入りのソーセージ。1口大)、イベリコ豚の生ハム、おつまみ3点盛り、パテ・ド・カンパーニュ、串揚げ、チーズ盛り合わせの6品。
なお、曜日に関わらず、5千円のお食事コースもある。(金額はいずれも税込。チャージ500円、サービス料10%別)

お酒はビール、ワイン、リキュール、カクテル、ウィスキーなどが一通り揃う。日本酒もあるという噂だが、メニューには載っていなかった。
グラスで飲めるワインは、いわゆるハウスワインだけのようで、ちょっと残念。価格は標準的な居酒屋とさほど変わらないレベル。ワインは30種類ほどと、1階に比べるとはるかに少ないが、ボトル3,900円~13,000円位まで幅広く揃えられている。(1万円を超えるのは、ボルドーの格付けワインだった。
個人的には、お酒の種類がもう少し豊富だとより嬉しいのだが、普通はまず不満のないレベルだと思う。

五十嵐シェフは、フレンチの食材としては珍しい、うなぎやスッポン、内臓といった素材を美味しい料理に変貌させることで知られる凄腕シェフ。その料理を、お酒を飲みながら手頃な価格で楽しめるのだから、これは嬉しい。
「居酒屋」として使うには少々雰囲気が堅いが、自分のように、量はそこそこで酒肴として楽しみたいタイプには、うってつけの店だ。

●ル マノアール・ダスティン/アドリブ
http://www.uniglavas.com/link/mano/index.html

ハンバーガーにワイン! 五反田「7025 フランクリンアベニュー」 (07/5/8)

ハンバーガーと言えばファーストフードの代名詞だが、それをリッチなメニューに変貌させたシェフがいる。五反田にあるハンバーガー・レストラン「7025 フランクリンアベニュー」の松本幸三さんだ。

店は、五反田と大崎の間、「清泉女子大」の向かい。
元は外国大使館の宿舎だった建物を店に改装したそうで、店内はちょっとリッチなお宅にお邪魔したかのような内装だ。テラスや中庭があって、そこでも食事できる。

オーナーの松本幸三さんは、メジャーレーベルからアルバムも何枚か出したバンド元ドラマーという異色シェフ。結婚後、奥さんの実家の洋食屋を運営することになって、この道に入ったという。
店名の「7025 フランクリンアベニュー」というのは、その後ロサンゼルスで働いた料理店の番地らしい。

ハンバーガーのパテは手作りで、つなぎや香辛料は一切使っていないそうだ。サイズは「M」「L」「Ex」の3通りあるので、お腹の空き具合に応じて注文できる。一番プレーンなハンバーガーで、Mが850円、Lが1,050円、Exが1,550円と、価格もちょっとリッチ。
チーズバーガー、アボガドバーガー、ゴールデンオニオンバーガー、チリバーガー、ベーコンレタスバーガーなど、けっこう種類は豊富だ。「レアで」などとパテの焼き加減を指定することもできる。

こちらの店が他のハンバーガーショップと決定的に違うのは、ビールやビールベースのカクテル、ワインといったアルコール類が飲めることだ。
掲載が9銘柄とは言え、ワインリストのあるハンバーガーショップは珍しい。

ワインはボトルでの注文が基本だが、ハウスワインに相当する銘柄だけは、グラスで注文することができる。
ハンバーガーショップという業態ゆえか、ワインも基本的にアメリカ産が中心。発泡性ワインだけはフランス産となっている。
デキャンタで提供してもらえるワインもあるが、とりあえずボトルとグラスでの価格を紹介しよう。
ちなみに、自分は赤の「スノークォルミー・ヴィンヤーズ」を飲んだが、意外とハンバーガーの味に良く合っていて驚かされた。

◆シャンパン
・テタンジュ ブリュット・レゼルブ(ボトル7,500円)
・パイパー・エドシック ブリュット(ボトル7,500円)
・ブーブクリコ・ポンサルダン ブリュット(ボトル8,000円)
◆スパークリング・ワイン
・ドメーヌ・サン・ミッシェル ブラン・ド・ブラン(グラス750円、ボトル3,800円)
◆白ワイン
・シャトー・サン・ミッシェル ゲヴェルツトラミナー(グラス650円、ボトル3,500円)
・ソーコル・ブロッサー ピノ・グリ(ボトル5,000円)
◆赤ワイン
・ガロフォリ ピアンカルーダ・ロッソ・コーネロ 2002(ハーフボトル1,900円)
・スノークォルミー・ヴィンヤーズ シラー(グラス650円、ボトル3,500円)
・ダンハム・セラーズ スリーレッグド・レッド 2004 (ボトル6,200円)

ハンバーガーやサンドイッチは、デリバリーも可能。
デザートもあって、こちらはお隣の有名フランス料理店「ヌキテパ」(こちらの田辺年男シェフは、元ボクサーとこれまた異色)から運ばれてくるそうだ。

●食べログ.com/フランクリン・アベニュー
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13001556/

手頃で美味しい欧風カレー、「カフェ☆ドゥ・ミル・ドゥ」 (07/4/27)

カレーは、インドカレーより欧風カレーが好みだ
だが、意外と欧風カレーの店は多くない。これまで行った中で気に入っているのは、前にも書いた神保町「ボンディ」(神保町以外にも8店舗ある)と半蔵門「プティ・フ・ア・ラ・カンパーニュ」だが、この2店は値段もそれぞれ1,350円と1,250円なので少々高い。
新橋なら「café☆2002(カフェ・ドゥ・ミル・ドゥ)」が手頃で美味しい欧風カレーを提供してくれる。
(現在は高円寺に移転!)


店はJリーグ東京ベルディのサポーターのご夫婦2人で切り盛りしている。(店には選手のサインやグッズがたくさん
店名に「カフェ」と付いているものの、ドリンクだけのオーダーはできないので、純然たるカレー専門店だ。

カレーのバリエーションは豊富。チキン、ビーフ、ポーク、野菜、シーフードなどをベースににし、それにチーズや茹で玉子を組み合わせる仕組み。価格は、具なしの「プレーン」700円から、最も高い「チーズシーフード」で1,000円。ほとんどのカレーは850円(チーズありで900円)だ。
カレーには、すべて「前菜」代わりのポテトが1個付く。この辺も、上記2店と同じ。
味では上記2店に一歩及ばないながら、メニューの豊富さでは完勝だ。
お店のオススメは後味さっぱりの「トマト」のカレーだとか。

更に、様々なトッピングが100円以内で用意されている。種類は、マヨネーズ、ゆでたまご、アーモンドスライス、追加チーズ、トマト、千切りキャベツ、おくら、れんこん、なす、キヌア、マカ粉末。
「キヌア」や「マカ粉末」は聞きなれない人も多いだろうが、これについては店のメニューの裏に詳しい紹介が載っている。いずれも自然の健康食品で、この2種類だけは150円になる。
薬味は福神漬けのみ。

カレーの辛さは5段階(甘口、中辛、辛口、大辛、特辛)あって、注文の際に指定する。辛いのが苦手な人でも、一番甘口のカレーなら、まず大丈夫なはずだ。
ルーはライスと別に供されるのではなく、ライスに半分かけられた形式で出される。
香味野菜と共に煮込まれたルーは、1から手作り。欧風カレーらしいコクがあって、値段以上の美味しさを感じる。チーズありの場合は、とろけるチーズが載せられていて、食べているとけっこう伸びる。肉は標準的。ライスは軽めのバターライスだが、油っこさはまったくない。
ミニサラダやドリンクをセットにすることもできる。ちなみに、欧風カレーなのでナンはない

メニューが豊富な上、季節のカレーも用意されているので、定期的に通っても飽きない。
なお、お持ち帰りやデリバリーも可能だ。

※GYPさん、移転情報ありがとうございます!
 「café☆2002(カフェ・ドゥ・ミル・ドゥ)」は2008年2月6日に高円寺に移転し、「ヴェルトワール」という店名になったそうです。

 http://ameblo.jp/curry-vertoile/

安くてうまいイタリアン、宮原「オステリア BUCO」 (07/4/23)

オステリアは、イタリア居酒屋といった意味だ。ワインを中心としたお酒や食事が気軽に楽しめる店を、このように呼ぶ。
日本の食文化にすっかり定着した「イタ飯」だが、お酒を飲みながら様々な肴を楽しめるオステリアも増えてきたのは嬉しい限りだ。さいたまにもこの手の店が急増しているが、値段が高めだったり、メニューが物足りなかったり、サービスが今ひとつだったりで、いい店はなかなか少ない。

そんな中、抜群のコストパフォーマンスでお薦めなのが、宮原の「BUCO」。BUCOとはイタリア語で「穴」という意味だが、その名の通りワインセラーを模したような穴倉っぽいインテリアの店だ。
店は、宮原駅西口の駅前から「フォト日進堂」の角を左折して、すぐ左側。
店内は奥に長いレンガ造りで、左側がカウンター、右側と奥がテーブル席になっている。

若い男性スタッフ3人程が調理を、女性スタッフ3人程がドリンクやサービスを担当している。
メニューは鮮魚のカルパッチョやフォアグラのソテー等の前菜から、塩味・トマト味・和風のパスタ類に、ピッツァ、リゾット、魚料理・肉料理にデザート・・・と幅広い。ピッツァはミニサイズもあるので、1人でも注文できる。

魚は五島列島のものを使っており、季節の魚が常時数種類ずつ、様々な調理法で提供される。
肉料理はアーク豚が中心だが、鶏・牛・子羊、冬には鹿・ウサギなども加わる。
この多彩なメニューのおかげで、一年中通っていても飽きることがない。(自分は月に平均3~4回はここで飲んでいる。)
味は多少のバラつきはあるものの、総じて満足できる美味しさ。オステリアとしては料理の見た目も割とキレイだし、お酒も進む。
価格はどれも居酒屋レベルの安さなので、コストパフォーマンス的には文句なしだ。

飲み物がまた豊富で、イタリアワインが白・赤それぞれ常時8種類程度揃えてあるほか、オリジナルの果実酒や、日本酒、焼酎まで揃う。ワインがボトル千円台から飲めるのは嬉しい。
料理もお酒も、常に旬のメニューが加わるため、店内の黒板は要チェックだ。

これまでは、お皿を片付けるのが早過ぎるスタッフが1人いて閉口することもあったが、最近はちゃんと聞いてから片付けてくれるようになり、サービス的にも整ってきた。
個人的に唯一気になるのは、分煙されていないこと。オステリアという性格上やむを得ないが、隣席で煙草を喫われるとちょっと辛い・・・。

1人で夕食がてら立ち寄ってもいいし、友人や恋人との食事、グループでの飲み会にも使える。週末はそうした飲み会が入っていることも多く、7時前に満席になるのが普通。
店の向かいにある立体駐車場の2階No.1~6が店の駐車場にもなっているのだが、早い時間でないと満杯になる。

ちなみに、店のオーナーである須賀隆夫さんは、すぐ近くの人気居酒屋「一番鶏」も経営しており、宮原西口商工会と宮原駅西口地域まちづくり協議会の会長として、地域の奉仕活動や活性化にも尽力している。

●Yahoo!グルメ/オステリアブーコ
http://gourmet.yahoo.co.jp/0000304047/0001792052/ktop/

ランチ/11:30~14:00
ディナー/17:00~22:30(ラストオーダー22:00)
定休日/水曜

料理ウマすぎ! 勝どきの立ち飲み屋「かねます」 (07/4/19)

欠点だらけの店なのだが、それでも紹介したいのが、勝どきの立ち飲み屋「かねます」だ。

写真の旧店舗は、再開発のため2007年7月2日で閉め、現在は2010年夏に完成した55階建ての「勝どきビュータワー」1階で営業している。場所は、晴海通り沿いの勝どき駅交差点の角だ。

勝どきという立地は少々不便だ。(自分の職場からは地下鉄で2駅だが。)
お酒の種類も少なすぎる。ビールがヱビスと、ヱビスの黒生、日本酒は「幻の瀧」純米吟醸(常温または燗)のみ、それに名物ハイボール。焼酎などは一切ない。
ヱビスの黒生はうまかったが、「幻の瀧」(常温)はもう少し冷やしてほしかった。

最大の問題は、料理の値段が高すぎること。飲み物はいずれも600円程だが、卯の花(500円)と生ゆば(800円)以外の料理14品が、すべて千円以上だ。
昨日の献立で言うと、牛煮こみ、茄子田楽、平貝焼が各1,200円、生ウニ牛巻き、アサリバター焼、煮魚(昨日はキンキ)が各1,800円で、それ以外 の8品が1,500円

献立はその日によって替わるため、店内の黒板に書かれているが、達筆すぎて読みにくい。
おまけに営業時間が午後4時~8時と極端に短いので、よほど仕事が早く終わる人でなければ、この店では飲めない。
立ち飲みとしてはキレイな店なので、女性でも入りやすいが、24人も入れば一杯という広さなので、入れないことも多い。

これだけ欠点があったら普通は二度と来ないのだが、それでも足を運ばせるのは、ひとえに料理の旨さに尽きる。
名物は、生ウニ牛巻きや、牛煮こみ。生ウニ牛巻きは、霜降りの生牛肉のスライスに、海苔とウニをくるんだもの。牛肉もウニも一目で高級品と分かる、贅沢な一品だ。
牛煮こみも、到底「煮こみ」の味ではない。橋の向こう(銀座)だったら、倍の値段でも文句は言えない
ほかにも、まぐろ、莫久来(ホヤとなまこの腸の塩辛)、あんきも・・・など、酒に合う肴が揃っている。

立ち飲みなのに、ヘタな割烹顔負けの料理が出てくるというので、その道では有名。
山本益博がジョエル・ロブションを連れて来たとか、世界一と評判の高い「エル・ブリ」のシェフ(3月26日の記事参照)フェラン・アドリアが立ち寄ったとか、噂話もケタはずれだ。

昨日は、あんきも、生ウニ牛巻き、牛煮こみを食べて満腹。お酒は日本酒2合と黒生1杯を飲んで、勘定は6,300円だった。最初は高い印象だった価格も、この旨さを知ってしまうとむしろ安い。2~3人で行けば、けっこう割安で楽しめそうだ。

すぐに満杯になってしまう人気店だが、穴場は水曜日。築地市場は、月2回程度水曜が休みになるのだが、何週目かは決まっていないので、総じてこの界隈は水曜に客足が遠のく。築地市場が開いている水曜日を狙うと、驚くほどあっさりと入れたりする。

■livedoorグルメ/かねます
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/21738.html

■ザ・築地市場(休開市日カレンダー掲載)
http://www.tsukiji-market.or.jp/

酒と肴が美味しい蕎麦屋、新宿「彩蕎庵 吉遊」 (04/4/13)

蕎麦屋で一献というのは、いかにも大人の酒の楽しみ方だ。
だが、ゆっくりお酒を楽しめる蕎麦屋が少ないのも事実。「藪」や「砂場」といった老舗は別格として、最近の蕎麦屋でその手の店はけっこう貴重だ。

新宿の「彩蕎庵 吉遊」は、そんな貴重な店の1つ。場所は新宿通りをはさんで伊勢丹の向かいにあるビルの地下。繁華街のど真ん中だけに、逆にこうした落ち着いた店は意外性がある。

和風モダンな店内は、清潔感と上品さが漂う。
中央に10人掛けの大きなテーブルがあり、その左右に4人掛けのテーブルがいくつか並んでいる。BGMは軽いジャズで、このあたりも今風だ。デートに使ってもおかしくない。

この店の売りは「酒と肴と手打ちそば」。料理長の増子義晃さんは、元々茶懐石や高級会席の出身のため、手造り塩辛(500円)や板わさ(600円)といった酒の肴から、 鮑の肝の味噌漬け(600円)、 唐墨と鮑肝の味噌漬け盛合せ(1,000円)、各種天婦羅(500円~)といった一品まで、充実した料理を提供してくれる。

日本酒は、高清水の燗酒などが1合500円~と、意外にお手頃。純米酒(新政、一ノ蔵、浦霞、越乃誉、三十六人衆、出羽桜)が700円、特別純米や純米吟醸が800円か900円。十四代も置いてあるが、これは限定品で1,200円と高い。取りあえず、置いてあるだけ評価しよう。ほとんどが純米という点も偉い。
焼酎は、オリジナルが500円で、他はほぼ700円だ。芋・麦、蕎麦と、けっこう銘柄もあって本格派。
ビールはヱビスとスーパードライがある。(どちらも小300円、中500円。ならヱビスでしょ!)
このくらい揃っていると、蕎麦屋といってもかなりゆっくり楽しめる。

当然だが、蕎麦も美味い。蕎麦は石臼で自家製粉し、毎朝打っている。また、珍しい焼畑栽培・手刈り天日乾燥の蕎麦があったり、つゆに福島・栃木の天然水を使っていたりと、素材にはかなりこだわっているようだ。米や野菜有機無農薬、海鮮素材は産地直送、卵は有精卵、天麩羅は大島の椿油・・・といった具合。
11月には店を休んで、全員で蕎麦の収穫に出かけるというから、かなりのものだ。
これで「もりそば」600円からいただけるのは嬉しい。

かつてはコースメニューが2千5百円からと大変お得だったのだが、現在は5千円、7千円、1万円にグレードアップされた。その分、内容も充実しているのだが、敷居が高くなってしまったのは残念。

おいしい蕎麦と、和食店レベルの料理、きれいな店内、加えて高いコスト・パフォーマンス。
ということで、フリーで入れないわけではないが、確実に入りたいなら予約がおすすめ。

■新宿「吉遊」
http://www.kichi-you.com/

和風の劇場空間、東銀座「花蝶」 (07/4/12)

昨日の「Cali Cari」の近くに、和風の劇場空間ダイニングもある。
演出家の宮本亜門がプロデュースして、老舗料亭花蝶」をリニューアルしたレストランだ。

場所は新橋演舞場の斜向かいと言っていいほどの、すぐ近く。そのため、芝居見物のついでに寄った感じの女性客がとても多い。男性客は、女性のお供がほとんど。

門構えこそ控え目だが、それでも高級感は漂っていて、敷居は高い。
エントランスから三和土(たたき)に足を踏み入れると、すぐ店の女性が出迎えてくれる。

店は1階がバーラウンジと個室、茶室。地下1階がメインダイニングとセカンドダイニング、それに座敷個室となっている。
造りは料亭なので、大小さまざまな部屋に分かれているところが、独特で面白い。

やはり見所はメインダイニングの「ゆり」の間。
海外でも活躍する若手日本画家福井江太郎による駝鳥の水墨画が襖いっぱいに描かれていて、目を奪われる。
地下1階とは言え、広くて照明も明るく、坪庭から自然光が少しだけ差し込んでいて、閉塞感はない。

ランチは3,670円、5,770円、8,000円の3コース。8,000円のコースは予約制となる。
ディナーは6,500円、8,000円、12,000円、15,000円の4コース。ディナーの場合、これにサービス料10%が加算される。
個室利用料は広さによって様々だが、2人用で2,000円、10~30人で15,000円と、結構なお値段だ。

料理は、フレンチと和食の融合路線。前菜におひたしもマリネも出るし、お造りの後にポークシチューが続くといった具合だ。
味はこの値段としては普通レベル。メニューは意外とオーソドックスなので、インテリア並の斬新さを期待していると的外れになるかも。
今日は3,670円のランチをいただいたが、けっこう品数があってボリューム的には十分だった。

お酒はワインがメインで、ボトル6千円~2万円くらいが中心。ロバート・モンダヴィからシャトームートンロートシルト(これは'91年で5万円)までがリストアップされていた。グラスで飲めるものも10種類ほどある。
ビールはキリンが各種揃っている。日本酒は有名地酒(八海山、一ノ蔵、玉の光など)が10種類くらい。焼酎は逆にマニアックな銘柄(草笛、天盃、山乃守、加計呂麻など)が15種類くらい並んでいる。価格はほとんど千円以内。この雰囲気にしては手頃だ。

店の演出は面白いし、成功しているかもしれないが、重箱の隅をつつくなら、リッチさの裏にチープさがチラついている点が惜しい。ランチだったので食材は仕方がないとしても、床材やテーブル&椅子はおそらく高い物ではないと思う。(テーブルクロス等で隠されているが・・・)店のスタッフの年齢・性別がかなりバラバラなのも、ちょっと気になった。

なお、入口の三和土から右手に入ると、カウンターバーがあり、こちらだけの利用も可能だ。ただし、バーテンがいるのは火~金に限られる。

雰囲気と価格からして、ここもデート向けの店だろう。
料亭のレトロな雰囲気と、アーティスティックな空間を楽しみたい人におすすめ。

●ぐるなび/花蝶
http://r.gnavi.co.jp/g158625/

カリー屋と思えぬインテリア!築地「Cali Cari」 (07/4/11)

以前、築地市場内のカリー店「中栄」を紹介したが、そのすぐ近くに全く違うタイプのカレー店がある。
オーガニック・インド料理の店「カリカリ」だ。

場所は、新橋演舞場横の采女橋を築地市場方面に渡って、最初の信号を左折した右側。アクアビルの地下1階にある。例によって、ここも隠れ家に近い立地ではある。

サフランを思わせる柔らかな赤色の階段を地下1階へ降りると、予想外の空間が広がっていて驚かされる。階段の下はいきなり店内で、地下2階から6mの吹き抜けになっているのだ。しかも、そこにシャンデリア風の巨大なキャンドルランプが下がっている。危うくゴスロリの店と勘違いしてしまいそうだ。

地下1階は、ロフト風の空間で、靴を脱いで入る。細長い座卓が4卓あり、貸切パーティなどにピッタリなスペースだ。事実、4名~30名までのパーティに対応するらしい。(ただし、地下1階だけなら16人くらいまでがちょうど良さそう。)
更に地下2階への階段を降りると、テーブル席のフロア。壁は階段同様の柔らかな赤色だ。
例のキャンドルランプは、どの席に座っても否応なしに目に入る。

この店の「本格カリー」は、福岡産直の自家製有機野菜を使用しているということだ。シェフはインド人だが、それほどエスニックらしさは強くない。辛味も極端ではないし、器に美濃焼を使っているせいもあるかもしれない。

ランチは1,100円のAセットと、1,300円のBセットの2種類。Aセットは、4種類から選べるカリーと、ナンまたはサフランライス、サラダ、ラッシー(ヨーグルトドリンク)がつく。
Bセットはこれにタンドールチキンがつき、ラッシーがマンゴーデザートに替わるので、かなりお得だ。
食べ放題・飲み放題のバイキングランチ(1,300円)もある。

夜は、カリーのほかに前菜やチーズ、シシカバブといった料理が加わり、もちろんお酒も飲める。カリーの値段は1,360円~1,580円まで。さすがにビーフやポークはなく、鶏や野菜、海鮮などのラインナップとなる。ワインはボトル2千円くらいからあるらしい。
水曜前後には、なんとチャージ無料でクラシックのライブも実施している。(スケジュールはWEBで要確認)

今日はほうれん草とポテトのカリーを食べたが、大きいポテトがホクホクしていて悪くない味だった。インド風と和風が適度にミックスされているのがいいのかもしれない。
ただ、夜の値段を払うなら、正直なところ、神保町の「ボンディ」か、半蔵門の「プティ・フ・ア・ラ・カンパーニュ」の方が、欧風カレー好きな自分には嬉しい。

それにしても、このインテリアは、失礼ながらカリー屋にしておくのはもったいない。
いや、逆にだからこそ面白いのか・・・?
いずれにせよ、ここも誰かを連れて来たくなる店であることは間違いない。

●インディアダイニング「Cali Cari」オーガニック
http://www.calicari.com/

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