千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

ワインの店

鹿肉料理で1杯!水道橋「伊のマタギ」 (08/2/18)

ジビエの季節もそろそろ終盤だ。
ジビエとはフランス語で、猟師が鉄砲で狩った野生動物を指す。ハト、ウズラ、鴨、野ウサギ、鹿、猪などが相当し、フランス料理では秋~冬を代表する食材のひとつだ。

日本では今ひとつ馴染みの薄いジビエだが、それらをお酒とともに手軽に楽しめる店が、水道橋にある。「ROBATA 美酒食堂 伊のマタギ」だ。

場所は、水道橋駅の西口を出て、すぐ左手にあるマクドナルドの角を左折。城北信用組合の右側の道を入っていくと、最初の角にある。

店は木を活かした洋風で、それほど広くないのだが、ちょっと迷路を思わせるような構造になっている。
入口から奥へ通路を進むと、左側が個室風のボックス席で、右側が厨房。突き当たりはちょっと広めの部屋で、2人用のテーブルが6卓くらいあり、組み合わせれば宴会にも対応できるスペースとなる。壁際に小さな2人用のカウンター席もある。

マタギというだけあって、どこか山小屋のような雰囲気がありながら、シャンデリアや横長の窓が意外とオシャレだ。
トイレは、なんとボトル棚の裏側。棚を手前に引いて入る、まるで隠し部屋のような仕掛けになっている。

メニューはお酒も料理も、和(日本)と伊(イタリア)の折衷。
日本酒は、大関・通の酒(500円)、蔵枠・特別本醸造(600円 )、御湖鶴・あおラベル(600円)、飛露喜・特別純米(600円)、醸し人九平次・件の山田(600円)、八海山・醸造(600円)、十四代・新本丸生酒(800円)という品揃え。

ワインは、国産小布施ルージュ・ソガ(グラス500円/ボトル3,200円)から登美の丘(ボトル5,800円)まで、 イタリア産レ・マルスーレ・レフォスコ・ロッソ(2,600円) からモンテプルチアーノ・ダブルッツォ・ファットリア・パセッティ(5,300円)まで、それぞれ2~5千円の手頃な範囲でたくさん用意されている。

ビールも、モレッティ(650円)やメナブレア・ペールラガー(750円)といったイタリアビールを中心に揃えられ、それにアサヒの少量生産生ビール琥珀の時間(とき)(600円)とスーパードライ(490円)が加わる。
なお、焼酎(500円~600円)や梅酒(すべて550円)もそれぞれ10種類以上あり、ドリンクメニューはかなり多彩だ。
中にはメニューに書かれていないお酒もあるので、お店の人に相談してみるのもいい。

店のメイン料理は鹿。ほかに、猪、鴨、時には熊までが食卓にのぼる。
それらを、刺身、炉端焼き、煮込み…など、様々な料理で味わえる。名物マタギ焼き(1人前1,500円)とマタギ鍋(1人前1,600円~)は、いずれも2人前から。
ほかにも、雲仙産鹿腿肉の刺身(700円)や鶏の胸肉(600円)など、豊富な肉料理が用意されている。

もちろん肉料理だけではない。カツオのカルパッチョ・バルサみそソース(600円)、イタリアの卵焼き(400円) 、おこげ茶漬けリゾット(600円)、木の子といぶりがっこの和風パスタ(900円 )、キナコのパンナコッタ(550円) …など、和伊折衷料理が目白押し。コースは3200円からだ。

ジビエは冬の贈り物。食わず嫌いの人も多いかもしれないが、こんな店で手軽な1品から味わってみると、意外な美味しさに出会えるかもしれない。

→ぐるなび/伊のマタギ
http://r.gnavi.co.jp/b273401/

手軽に楽しめるワインバー、新宿「MARUGO」 (07/3/23)

最近は、立ち飲みの「ワインバー」もたまに見かけるようになった。
ワインと言うと一昔前はオシャレなイメージだったが、最近は日本でも日常のものとして定着してきたということかもしれない。
今日はそんな立ち飲み系のワインバーをご紹介。

店は、新宿3丁目の「○5(MARUGO)」。
店名は、ボルドーの格付け第1級ワイン「Margaux」と、500円玉1つから飲める価格設定とを掛けているものだと思う。
その名の通り、この店ではビールもワインもカクテルも、すべて500円から(料理は350円から)揃っている。

場所は末広亭のほぼ向かいで、間口は狭いが奥に長い。片側のカウンターが奥に延び、左奥にテーブルがいくつかある。カウンターには椅子があるので、空いていれば座って飲める。
立ち飲みとは言え、結構オシャレな内装なので、デートで寄ってもおかしくない。

カウンターの背後には、ガラス張りのワインセラーと、お品書きの黒板が並んでいる。
黒板に書かれたワインは、「ビオ」と書き添えられているものがほとんど。これは、ビオディナミワインであることを示している。
ビオディナミとは、化学合成された農薬や肥料などを使わない有機農法の一種だ。
ただの有機農法と違うのは、天体の運行までを考慮して種まきや収穫等のタイミングを計るといった点で、最近注目を集めている。ある意味、流行最先端のワインだ。

グラスワインは、白・赤あわせて15種類ほどあって、これはかなり豊富な品揃え。フルボトルは2800円~。
ボトルのメニューがない代わりに、セラーに入って選べるのはちょっと楽しい。
ほかに、シャンパンやバニュルスも数種類ずつ揃えられていた。
バニュルスとは、南フランスで造られる甘口の酒精強化ワインで、チョコレートと合わせると相性は抜群。甘口が嫌いでなければ、ぜひ試してみてほしい。

料理も安くておいしいものが揃っている。名物はトリッパの煮込み。これは牛の第2胃袋(通称ハチノス)をトマトソースで味付け、唐辛子を加えてピリ辛にした煮込み料理で、早い話がイタリア版のモツ煮だ。肉は柔らかくてクセもなく、内臓料理の苦手な自分でも美味しく食べられた。
クリームチーズ添えクラッカーといった軽めのおつまみもあるし、サラダやパスタもある。
チーズは20種以上あり、単品でも注文できるが、3種盛りや5種盛りが楽しめる。(種類は自分で選べる。)店で熟成させているチーズのためか、他の店とは明らかにひと味違う旨さ。3種盛りで1,000円だ。

あえて難を言うなら、グラスワインの量がちょっと物足りなかったのと、赤ワインの温度がわずかに適温より低く思われるものがあったことくらい。日本人は低めの温度を好む傾向があるので、おそらく意識的に設定しているのだと思う。
いずれも、この店の長所を考えればほとんど気にならない範囲だ。

基本は立ち飲みなので、待ち合わせや2軒目としての利用が多いが、パフォーマンス的にはそれ以上に楽しめる店だ。

人気があるためか、この秋1本裏の通りに2号店がオープンした。(下の写真)こちらの方が広くて、ワインボトルがズラリと並んでいる様は壮観だ。

●MARUGO(食べログの紹介ページ)
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13019866/

渋谷の夜景が楽しめるダイニングバー「Legato」 (07/3/11)

道玄坂のE・スペースタワー15階にある「レガート」は、渋谷の夜景が楽しめる女性向けのダイニングバーだ。
渋谷は、セルリアンタワーやクロスタワーを除くと意外に夜景の楽しめるレストランがなく、立地的にも価格的にも「レガート」が一番使い勝手がいいと思う。

レガート_外観この店、実はテーブルに着くまでが最大の見せ場。まず、エレベーターがシースルーで、昇るにつれて次第に渋谷の夜景が眼下に広がり、期待感をあおってくれる。15階に着くと、シャンデリアのある広いエントランスからも道玄坂が見下ろせる。
店内は広く、全部で約200席あるそうだ。入ってすぐのラウンジには、弧を描いたオシャレなカウンターバーがあり、眼前に夜景が広がる。窓際には2人用の席(カップルシート?)、奥には全室違う内装の7部屋の個室がある。

夜景を眺めながら飲食できるのは、実はこのラウンジ部分まで。メインダイニングはその左手になるのだが、そちらは窓から離れる上、フロアが低くなっているため、夜景は見えない。
それでも、個人的にはやはりテーブル席が一番落ち着ける。
お酒主体ならカウンターもいいが、しっかり食べるのには向かないし、カップル席もテーブルが狭いため、やはり軽く食べる程度の場合に留めたい。
ただ、メインダイニングは全席禁煙なので、煙草を喫いたい場合はラウンジになる。

店は「劇場」をテーマにしているだけあって、フロアの内装も凝っている。「舞台」に当たるのは店の厨房。テーブルから明るいオープンキッチンが一望でき、さながら「キッチン・ミュージアム」といった感じ。インテリアは中世のモスク(寺院)をモチーフにしていて、天井から100灯もの照明が下がっている。片側の壁面にある、天井まで届く巨大なワインセラーも圧巻。
店のスタッフがインカム(ヘッドフォンとマイクが一体化しているトランシーバー)を装着しているあたりは、いかにもグローバルダイニングっぽい。

料理はエクレクティック料理(フレンチとアメリカンなど各国の折衷折衷)という流行のスタイル。味も価格なりに納得できる線だし、デザートもおいしい。コースは3,980円、4,980円、6,300円の3つ。当然、アラカルトより断然お得だ。ワインが3,990円均一という安心価格なのも嬉しいところ。(もっと良いワインをお望みの方には、別メニューもある。)

ディナータイムは20歳未満入店お断りだし、あまりラフな服装。ラウンジは週末に限り午前4時まで営業している。昼はサラダバイキングが付いたランチもあり。

なお、同じグローバルダイニングが経営する「権八」が14階にあり、15階からそちらに降りて行くこともできる。こちらも有名な居酒屋だが、コスト・パフォーマンスも眺めも、15階の方が勝ち

●レガート
http://www.legato-tokyo.jp/jp/shibuya/home/welcome

記事検索
livedoor プロフィール