智映_看板安い居酒屋は手軽さが魅力だが、たまにはもう少しレベルの高い料理に美酒を合わせたい日もあるだろう。
キレイな白木のカウンター割烹で、旬の魚料理に舌鼓を打ちつつ美酒に酔いしれ、〆に美味しい鮨でも軽くつまめれば最高だが、そんな至福の時を過ごせば結構なお値段になる。まして、それが銀座ならなおさらだ。
そんな日は、お気に入りの酒と1万円ほどを持って、銀座7丁目の割烹「智映(ちえい)」を訪れたい。

場所は、銀座の西五番街を新橋方面へ直進し、「バーニーズ・ニューヨーク銀座店」を過ぎると、左側2軒目のビルの地下にある。
智映_外観縦階段を降りると、正面に小さなフレンチ・レストランの入口が見えるが、「智映」の入口は階段の横だ。店は、8席のカウンターが奥へと続く細長い造り。奥には一応個室も1つある。

カウンターに控える女将は、店主の北山智映さん。気風のいい「男前」なお姉さんで、地下の店にも関わらず、健康的に日焼けしていることもしばしばだ。これは、智映さんが釣り好きなため。
店は、魚料理を中心とした割烹居酒屋。普段の魚は築地か産地直送の仕入品だが、たまに智映さんや常連客の釣り上げた魚が入ることある。

脇に控えるのは、鮨職人の武藤啓司さん。2008年10月に開店してからしばらくは、智映さん1人で切り盛りしていたのだが、満席が常態化して来た昨年あたりから、武藤さんが加わった。同時に、それまで使われていなかった個室も解禁。とは言え、今でもグループの予約客以外で個室が使われる日はそう多くない。

店にはアラカルトもあるが、日替わりコース(11,500円)を注文する客がほとんど。(初回は原則コース。)コストパフォーマンスの高さを知れば、それもうなずける。
ともかく、旬の鮮魚の持ち味を活かした和食がふんだんに楽しめるのだ。一見、男っぽく見える智映さんだが、その料理は繊細かつ本格的。最後に出される武藤さんの鮨(にぎり5カン+かんぴょう巻)も、別腹へとスイスイ納まる。

智映_店内斜め日本酒はすべて日替わりで、焼酎やワイン、洋酒もある。智映さん自身がお酒好きなこともあって、純米酒や純米吟醸酒といった質の高い酒ばかりだ。お客は好みを伝えて、合いそうなものをお勧めしてもらうのが常。
もし、お気に入りのお酒があるなら、持ち込んでもいい。なんせ持ち込み料は無料という太っ腹だ。時にはワインを持ち込む人もいる。

銀座と言う土地柄、年配の男性客ばかりと思うかもしれないが、この店は女性店主ということもあってか、女性のお客が半数近い。気さくな智映さんの人柄も魅力だ。

月に1~2回、日本酒の持ち寄り会を開催している。毎回、智映さんが日本酒の「お題」を決め、参加者はそれに沿った日本酒を1本持って参加する(4合瓶が基本だが1升でも可)。普段より少しヒネッた料理が供されることもあって、これがまた酒好きにはたまらない

席数が少ないので、訪れる時は平日でも予約した方がいい。
なお、お向かいの「l'odorante(ロドラント)」も、定期的にワイン会や日本酒会を開催している、通向きのユニークな隠れ家フレンチだ。

→ぐるなび:智映