押上・遠藤利三郎商店_入口ついに東京スカイツリーが開業した。それにちなんで、今日は押上の店を紹介しよう。

と言っても、東京ソラマチにある店ではなく、ワイン好きの間では既に有名なワインバー、「遠藤利三郎商店」だ。
実はこのお店、自分がワインについて初めて教えてもらった遠藤誠さんがオーナー。テーブル・ワインからグラン・ヴァンに至るまで、700種以上のワインを希望小売価格+1,050円という大胆な価格で提供していることから、多くの雑誌で取り上げられた人気店だ。
場所は、都営浅草線押上駅のB3出口を出て、スカイツリー東口の信号を右折し、駅前交番北の横断歩道を渡ってから商店街を左方向に200mほど進み、「ローソンストア100」の角を右折、更に二つ目の角を左折すると、少し先の右手にある。蔵を改造した店だけあって、重厚な両開きの扉が印象的だ。

押上・遠藤利三郎商店_外観押上の味噌問屋の3代目である遠藤さんは、かつて働いていたキッコーマン(株)でワインにハマり、ワインアドバイザーの資格を取得。今や「日本ワインを愛する会(http://www.jp-wine.com/)」の事務局長を務める傍ら、ワイン関連の書籍の執筆や翻訳、ワインスクールや早稲田オープンカレッジでの講師も務めるワインのプロだ。

2009年、味噌問屋を廃業したのをきっかけに蔵を改装し、同年6月17日このワインバーをオープンさせた。店名は、創業者である祖父が名付けた、かつての屋号だ。
現在の店長は、シニアソムリエの斉藤亮一さんが務めている。

店舗デザインを担当したのは、友人で「ザ・ペニンシュラ東京」や「BEAMS HOUSE」などを手がけた建築デザイナー、橋本夕紀夫さん。壁のワインラックににズラリとボトルを並べ、カジュアルな雰囲気ながら、ワインバーらしい洗練された内装を実現している。入って左側のカウンターに14席、樽を使ったテーブルに26席、突き当たりの個室に16席がある。

自分で通いたくなるような、(実際、よく店でお見掛けする。)気軽でも本格的な料理と美味しいワインを楽しめるワインバーにしたかったそうで、料理はほとんどが一皿千円前後、ボトルワインも千円台から揃えられている。
リストにあるワインの価格は、ボトル3千円台くらいまでが多いが、そこはプロ揃いなだけに、コストパフォーマンスの高いものが厳選されている。
高級ワインを望む人には別のワインリストが用意されていて、1~10万円程度の高級ワインを味わうことも可能だ。

押上・遠藤利三郎商店_店内希望小売価格+1,050円という廉価で提供できるのは、店が自宅にある上、酒類販売業免許があるから。免許を持つ店はほかにもあるが、これだけの幅広い品揃えの店は類を見ない。特に、高級ワインほど割安になるので、ワイン好きが電車賃を掛けてでも駆けつけるわけだ。

ボトルのみならず、デカンタ(375cc)、グラス(120cc)、ティスティング(75cc)で飲めるワインも十数種類が用意されている。通常のワイン以外のドリンクも豊富だし、料理の美味しさも評判。主なメニューは店のホームページで確認できる。

店頭に客があふれるほどの人気を受けて、2011年4月29日には、駅の反対側の向島に「レストラン&ワインバー 向島葡萄亭」も開店した。初代ソムリエだった林洋介さん、料理長の長良一さんは、現在そちらの店で、若干グレードアップした料理とワインを提供している。

更に2012年4月23日には、遠藤利三郎商店の30mほど手前に、ワインも料理もすべて500円という立ち飲みバー、「角打ワイン 利三郎」もオープン。こちらは遠藤利三郎商店のウェイティングバーとしても機能しているようだ。

東京ソラマチの「ブラッスリーオザミ」もいいかもしれないが、ちょっと足を延ばせば、こんなコスパの高い店があるのが下町の嬉しいところ。ワインならここ、日本酒なら「酔香」が、スカイツリー帰りにオススメだ。

→遠藤利三郎商店