東日本大震災から1年。テレビもこのところ震災特番が多かった。
現地のボランティアは激減しているようだが、今でも各地で支援に尽力している人達には本当に頭が下がる。新橋の「わをん」なども、毎月売上の中から義援金を送り続けているようだ。

そんな震災を支援している酒場のひとつ、その名も「復興支援酒場・銀座店」を今回はご紹介する。
復興支援酒場_入口場所は、新橋駅の銀座口を出て、「LABI 生活館」の隣にある「すしざんまい」の脇道を右に入り、次の角にあるカラオケ「BIG ECHO」が入ったビルの6階

オープンは、2012年1月17日。元々ここは「秋田川反漁屋酒場」という店で、今でもビルの外壁にはその袖看板が残っている。店を経営する秋田の(株)ドリームリンクは東北を中心に全国展開する飲食店チェーンで、震災の長期支援を目的に、2011年9月13日に「復興支援酒場・仙台店」をオープンさせた。銀座店はこれに続く2店舗目として、一時的に業態を変更したものだ。

「復興支援酒場」は、その売上げから経費を除いた全額を、岩手・宮城・福島の各県庁に寄付するという非営利酒場だ。使用する食材は、放射能測定を行った上で被災地近辺のものを使用している。スタッフも被災者を優先的に採用し、社員寮も提供するという手厚さだ。

店は「秋田川反漁屋酒場」から最低限の内外装しか手を加えていないため、秋田情緒が全開。店中が東北の民芸品で飾られている。客の入店時には太鼓を叩いて出迎えられ、スタッフもみんな元気がいい。
店内は畳貼りで、座席はすべて掘りこたつ式になっている。背もたれ付きの座椅子なので楽だが、出入りはちょっと面倒かもしれない。
入って右側にある12席のカウンター内は古い民具などがたくさん置かれ、まるで民芸博物館さながら。左側は、奥に向かって座敷が6部屋並んでおり、席は全部で78席とけっこう広い。

日本酒は、岩手・宮城・福島の3県で被災を逃れた全97蔵のお酒が、すべて1杯609円(税込)均一でいただける。
主な銘柄を挙げると、岩手があさ開、月の輪、南部美人、浜千鳥…など19蔵、宮城が一ノ蔵、浦霞、栗駒山、乾坤一、墨廼江(すみのえ)、萩の鶴、雪の松島…など23蔵、福島が会津中将、奥の松、国権、大七、榮川…など55蔵だ。
同じく3県の焼酎(シングル399円、ダブル609円)や梅酒(シングル609円、ダブル924円)なども揃えてある。

料理も、3県の名物が入った味噌味の「三県ピザ」(924円)や、ウニや鮭が入った「三県パスタ」(1,575円)をはじめ、味噌コンニャク田楽 (399円) 、づんだ春巻き(399円)、イカ人参(399円)、こづゆ(609円)、喜多方ラーメン (819円) 、じゃじゃ麺(924円)…など、東北を感じさせるメニューが中心だ。
宴会は、飲み放題付きで4,500円~10,000円まで設定がある。

復興支援酒場_店内カウンターの一番奥に等身大の人形が座っているが、これは東北系のお店でたまに見かける“福の神”、仙台四郎だ。明治初期の仙台に実在した人物で、彼の立ち寄った店がみな繁盛したことから、どの店でも勘定を取らずに歓迎したという。いつもにこやかだったが、気に入らない店には絶対入らなかったそうだから、ぜひともあやかりたい眼力だ。

同店では、震災当日から一貫して支援活動に取り組んできた。1年を過ぎて人々の関心も薄れがちだが、飲むことでささやかな支援ができるなら、飲兵衛として協力しないわけにはいくまい。そうした思いが共感を呼んでか、平日でもピーク時はかなりの席が埋まるらしい。
「復興支援酒場」としての営業は、今年の9月30日までの予定。あと半年間、少しでも多くの人に支援活動を期待したい!

→復興支援酒場