えぶり_店名立ち飲みの店には、たまに驚くほど小さな店がある。日本一小さな市である蕨市の日本酒バー、「酒亭 えぶり」も驚くほど小さな店だが、質の高い日本酒の多さにもまた驚かされる。

場所は、蕨駅西口の駅前通りを直進し、最初の信号を右折すると、すぐ左側。駅から歩いて2~3分の近さだ。
営業中は、車道近くに「地酒」と「コエドビール」の幟が出ているので、それが目印になるかもしれない。
正方形に近い店内は、わずか5坪。
えぶり_外観普段は椅子も用意されているのだが、6人で満席になってしまう。
左側にあるカギ型のカウンターには、窓側に2席しかスツールが置かれていない。なぜなら、右端の壁際にも4席ほどのカウンターがあるので、こちらに客が座ると、背中合わせの場所には座る余裕がなくなってしまうためだ。
カウンターの角に小さな丸テーブルもあり、立ち飲みだけなら最高13人まで収容できるという話だが、おそらくかなり窮屈になりそう

壁の上部に、銘柄と値段が書かれた紙がびっしりと貼ってあり、これがお酒のメニュー代わりになっている。
壁際やカウンターの棚には日本酒の瓶が並べられていて、それらはいずれもお燗がおススメという銘柄。(常温で飲むこともできる。)冷酒がおススメのものは、入口近くのセラーに入れられていて、銘柄は入口横の黒板に書き出されている。

開店は2010年7月。店主の皆川伸隆さんが、昼は電気店で働くかたわら、奥様と一緒に立ちあげた。上原浩氏の著書『純米酒を極める』を読んで純米酒とお燗に目覚めたそうで、お酒のラインナップにもそれが反映されている。

日本酒はすべて純米酒で、約60種類。1杯の量は、冷酒が0.6合、お燗が0.7合で、価格は340~530円がほとんどだ(お燗は+50円)。陸奥八仙飛露喜、秋鹿、而今といった人気銘柄の純米吟醸クラスですら、大体はこの範囲に納まってしまう。お勘定は1杯ごとに支払うキャッシュ・オン・デリバリー制だ。

530円を超えるものというと、神亀「ひこ孫」純米酒(550円)、睡龍・生もと純米(550円)、醸し人九平次・純米吟醸山田錦生(580円)、鍋島・純米吟醸あらばしり生(590円)、十四代・純米吟醸「角新」本生(630円)、竹鶴・生もと純米19BY(650円)、酒一筋・純米大吟醸 赤磐雄町(680円)、鯉川「阿部亀治」純米大吟醸原酒 鑑評会出品酒(800円)、鷹勇・純米大吟醸「吟麗」(1,200円)…といった逸品ばかり。最新の入荷銘柄は、店のブログに掲載される。

えぶり_店内日本酒以外には、COEDO「伽羅」生ビール(480円)、焼酎1~2銘柄(500円)、日本酒ベースの梅酒2~3種類(小・280円~)が置かれているが、ほとんどのお客は日本酒目当てに訪れるようだ。
料理は、店名にひっかけて「あぶり(干物など)、いぶり(燻製)、えぶり」がモットーだとか。基本は立ち飲みなので、小皿料理が中心になる。

メニューは大体1日15種類ほどで、全て手作りにこだわっているところは偉い。
一例を挙げると、豆腐deカプレーゼ(250円)、いかの塩辛(300円)、つくね焼き(320円鯵のナメロウ(380円)、もち豚の厚切りベーコン炙り(400円)、しめ鯖(480円)、スモークサーモン(480円)、揚げ出し豆腐(480円)、麻婆豆腐(480円)、棒々鶏(480円)、豚ロースの味噌粕漬け焼き(530円)、鮭の酒粕漬焼き(580円)、キーマカリーうどん(680円)…など。
訪れた日には、たまたまあん肝をいただいたのだが、柔らかくて美味しかった

たまに蔵元を招いての飲み比べイベントも開催しており、7日(水)も「龍力」8種類が飲み放題となる「龍力NIGHT」を開催する。(既に定員一杯)
そうした情報もブログで得られるので、それを狙って行く手もあるだろう。ただし、立ち飲み満員状態になるのは覚悟の上で…。

→立ち呑み日本酒バー 酒亭えぶりのブログ