最近、手頃な価格のワインバーが増えているが、特に激戦区なのが銀座エリアだ。老舗のオザミ系列(オザミデヴァンなど周辺に8店)や、リヨンブルー系列(ポンデュガールなど周辺に5店)のみならず、いくつもの新興勢力がシノギを削っている。
その中でも、銀座とは思えぬ価格の安さで一歩抜きんでいているのが「ゑびや」だ。

場所は、コリドー街に近い銀座6丁目。
有楽町方面からだと、晴海通りをはさんでマリオンの向かいにある「数寄屋橋公園」と「モザイク銀座阪急」の間の路地を入って、約190mほど歩いた左側、銀座ベルビューホテルの1階にある。
ゑびや_外観ガラスの扉を開けると、店内右側には波型に湾曲したカウンターが奥へと延びている。その上のメニューが書かれた黒板も、カウンターと同様に湾曲しているのがユニークだ。スツールの数は14席くらいだろうか。左側には、壁に沿って2人用から6人用までのテーブルが6卓ほど並んでおり、壁にはハンガーが掛けられるようになっている。席数は全部で40席。

オーナーソムリエの佐伯利明さんは、料理の修行に赴いたヨーロッパでワインの魅力に目覚め、ヨーロッパ各国やオーストラリア、ニュージーランドを渡り歩きながらワインを勉強したそうだ。 帰国後、「エノテカ・ピンキオーリ」や「青柳」といった名店でソムリエを務めたのちに独立。 赤坂で「JUNO」を、神田で「炭小屋」を立ち上げてから、2009年9月24日にこの店をオープンした。
2002年には、「エノテカ・ピンキオーリ」の先輩である佐藤陽一さん(2005年全日本最優秀ソムリエ)と共に、TBSの連続ドラマ『マイ リトル シェフ』でソムリエの技術指導を務めたこともある。

そんな華やかな経歴のソムリエが、おそらく銀座で最も安いと思えるワインバーを開いたというのが面白い。
なんせ15種類も用意されているグラスワインは、すべて480円。100種類あるボトルワインも、税込み2,000円~3,900円というリーズナブルさだ。(うち87種類が2千円台!)チャージ料なども一切ない。

フランス、イタリアを含め世界各地のワインが揃うボトルの内訳は、スパークリング・ワインが12種類(2,300円~) 白ワインが32種類(2,000円~) 赤ワインが56種類(2,000円~)。
もちろん、好みを伝えれば候補をいくつか持ってきて説明してもらえるし、カウンターにもフロアにも複数のスタッフが常駐していてサービスは悪くない

ゑびや_店内2料理はイタリアンがベースになっている。2色のオリーブ自家製マリネ(380円)、3種ソーセージのグリル(500円)、手作りピザ(500円)、牛トリッパのトマト煮込み(580円)、たっぷり活あさりのボンゴレビアンコ(580円)、トロトロチーズオムレツ(580円)、エスガルゴとマッシュルームのアビージョ(680円)、鮮魚のカルパッチョ(780円)、いろいろ野菜のバーニャカウダー(980円)、フォラグラ大根(数量限定・980円)、牛もも肉のタリアータ赤ワインソース(980円)…など、こちらも内容の割にかなりリーズナブルだ。

銀座で気軽にワインと食事を楽しみたいOLやビジネスマンで、店は連日大賑わい。予約なしでは席の確保が難しいが、実は19時までの予約しか受け付けていない。これがこの店の難点なのだが、銀座の安い店には意外とこういう店が多い。値付けが安い店ほど薄利多売を目指さなくてはならないから、まぁ仕方がないところかもしれない。
ただ、これを逆手に取って、21時過ぎに訪れれば、予約なしで入れる可能性もある。(営業時間は平日23時30分まで。)

なお、ぐるなびのクーポンを使うと、料理6品とボトルワイン(2名ごとに1本)が付いた「ローマコース」が2,980円に、飲み放題が付いた「フィレンツェコース」が3,800円になり、「銀座でワイン」というイメージをひっくり返す飲み会ができてしまう。

→ぐるなび:銀座イタリアンバール「ゑびや」