生まれて以来、最も苦手な食材だった鶏肉だが、最近おいしい焼鳥なら食べられるようになって嬉しい限り。とは言え、鶏以外の料理がほとんどないような店だと、さすがにまだ暖簾をくぐる勇気がなかなか出ない
その点、鶏以外の料理も豊富で、特に鮮魚も楽しめる店だと有り難い。日暮里の「鳥のぶ」は、そんな店のひとつだ。

場所は、日暮里駅の東口駅前左手にある高層マンションの間の「日暮里商栄会(ルートにっぽり)」を200mほど直進し、踏切の手前を右に折れると、正面に見えるY字路の間にある。
鳥のぶ_外観引戸を開けて入ると、すぐ右手が2階への階段で、その奥に7席のカウンター。左側には4人用テーブルが2卓と6人用テーブルが1卓ある。2階のお座敷には20名ほど入れるようだ。これなら、宴会が入っても、それほど気にならない。
壁には昔のポスターなどが貼られていて、レトロな雰囲気を出している。
カウンター内には店主の川木一伸さんが入り、女性2人がサービス担当だ。

開店は1969年頃と、けっこう古い。この店の日本酒は、小皿に載せた135mlグラスから溢れる量で、価格はすべて550円均一。銘柄は時季によって多少入れ替わるようだが、訪れた時には23種類がラインナップされていた。手書きのメニューには、冷やと燗酒とに分かれてリストアップされている。

冷やの銘柄は、黒龍・辛口本醸造、、獺祭・純米大吟醸磨き50、、鳳凰美田「剣」辛口純米、鳳凰美田「KANBASHI」純米吟醸、、山形正宗・辛口純米、、田酒・特別純米、、東洋美人・超辛口純米+15、東洋美人・雄町純米吟醸、小左衛門・特別純米、八海山・しぼりたて生原酒、楯野川・中取り純米大吟醸、磯自慢・低温貯蔵本生、上喜元・特別純米辛口+12、一白水成・特別純米「ささにごり」、手取川「冬純米」生酒、義侠・五百万石純米生原酒滓がらみ、雨後の月・極寒謹造にごり生酒、美濃菊・吟醸にごり。
燗酒は、あたごのまつ・特撰辛口、黒龍・本醸造、山頭火・特別本醸造、若鶴「辛口玄」本醸造、鶴齢・辛口清酒がリストアップされていた。
ほかに、景虎の梅酒や、と鳳凰美田のゆず酒といったものもある。

鳥のぶ_店内焼酎も、泡盛を含めて35種類があり、価格は350円~650円。ちなみに650円というのは、伊佐美や佐藤・黒といった4種類程度で、ほとんどは500円程度で飲める。酎ハイは290円だ。
個人営業の焼鳥店で、これだけお酒にこだわっている店はなかなかないだろう。

肴は、つくね月見(350円)、ポテトサラダ(450円)、、豚ロース味噌焼(450円)、鶏刺(部位により480~550円)、さんま塩焼(500円)、サンマのなめろう(550円)、マグロ刺(650円)、〆鯖(650円)、カツ煮(680円)…など、看板に鶏を掲げながらも、幅広い料理を取り揃えてくれているのが嬉しい

これだけの銘柄が均一価格だと、値段を気にしなくて済むだけに、ついつい飲み過ぎてしまいがち。その点では、1杯が1合ないのは逆に有り難い
気の置けない友人と、ゆっくり美酒を楽しむには、こんな店が落ち着けるだろう。

→鳥のぶ