ランチ営業をしている居酒屋は珍しくない。労働時間を考えると、個人店で昼も営業するのは、かなり大変なのだが、お客にとっては有り難い。初めての店でも、まずランチで試せるからだ。

ランチで入ってみて、店の雰囲気やお酒の品揃えを確認し、良さそうなら夜にまた訪れてみる。
そうしたパターンで見つけた店のひとつが、目黒にある「和の香」だ。
和の香_看板場所は、JR目黒駅の西口から線路沿いに恵比寿方面へ約200mほど歩いた右側の地下。歩道に看板と一部の献立が出されている。
地下フロアには飲食店が3店あるが、階段を降りた右手が「和の香」だ。入口の脇に、店名の日除け幕が掛かっているので、すぐ分かるだろう。

店内は小さいながらモダン和風で、女性にも受けそうなインテリア
フロアには4人用と2人用のテーブルが1つずつあり、左側の手前に7席ほどのカウンターと、奥に堀り炬燵式の4人卓2つの小上がりがある。カウンターの向かいに日本酒の冷蔵庫があるため、日本酒好きにとってはカウンターが絶景だ。

開店は2000年。店長の中田さんは利き酒師であり、日本酒のセレクトは信頼できる。お酒のメニューには簡単な紹介も記載されていて、選びやすい。
銘柄は、本醸造酒久保田・千寿(690円)と、越乃寒梅(790円)。純米酒は、黒牛(690円)、町田酒造(690円)、天の戸(790円)、春鹿(790円)。特別純米酒が、男山(690円)、菊姫(790円)、田酒(840円)。純米吟醸酒が、(740円)、いい風(740円)、渡舟(780円)、惣邑(840円)、伯楽星(840円)、奥播磨(840円)、鳳凰美田(920円)。吟醸酒は、〆張鶴(990円)。純米大吟醸酒が、獺祭(790円)、三島文雄(990円)、花菱(990円)、淡雪(1,100円)。大吟醸酒が、臥龍梅(1,380円)、南部美人(1,680円)。
(「本醸造酒」など日本酒の種類については、お酒コラム「普通酒は日本酒にあらず」を参照)

更にお燗用として、普通酒の富貴(2合・1,050円)、菊姫・姫(580円)、純米吟醸の獺祭(790円)、杉勇・大吟醸(790円)、満天星・純米吟醸(840円)が用意されている。
冷やでの提供が一般的な吟醸酒まで燗につけるというのは、日本酒を熟知していないとなかなかできることではない。
これ以外に臨時入荷する日本酒も10種以上あり、それがまた素晴らしい銘柄だったりする。

和の香_入口ほかにも、古酒の花垣・8年(60ml・740円)やNEW AFSの35年熟成(60ml・890円)、ふぐのひれ酒(100ml・890円)、日本酒カクテル(740円~)まであり、日本酒の多彩な味わいを楽むことができる
と言っても決して日本酒専門というわけではなく、ワイン(ハーフ1,580円~)やウィスキーなど、一通りのお酒は揃っているので、お客の嗜好は選ばない。

料理は、真っ当な和食と創作和食が中心(480円~)。季節によって献立が替わることもあってか、種類はそれほど多くはないが、値段の割に味も納得できる。
コースは税込5,250円(9品)と3,990円(8品)の2つがあり、月曜・土曜は割引されるらしい。

この雰囲気で、手頃な和食と豊富な日本酒が楽しめるのは、ちょっとした穴場。目黒は商店街からやや外れたあたりにいい店が多いのだが、ここはかなり駅に近いのも有り難い。
現在、被災地応援のため、日本酒1杯につき50円を義援金に充てている。

→酒彩 和の香(わのか