いま自分の職場がある新橋界隈で、最も気に入っている居酒屋が、新橋「(もと)」だ。店名の字は「酉」に「元」、つまり「お酒の元」を意味する日本酒製造用語から付けられている。

10人で満席という小さな隠れ家なのだが、日本酒の旨さと料理の旨さ、価格とのバランス、雰囲気の良さ、いずれもが満足できるレベルにある。
酉元_入口場所は、新橋駅前の「ニュー新橋ビル」に沿って烏森通りを進み、「ケンタッキーフライドチキン」の角を左折して、柳通りを30mほど歩いた左側2階。階段の昇り口に、店名やお酒のラベル、日替わり地酒銘柄などのPOPが掲示されているので、それを目印にするといいだろう。

長い白暖簾をくぐって店に入ると、店内は予想以上の小ささ。正面のカウンターに4席と、その手前に2人用テーブルが3卓あるだけだ。
しかし、和風モダンのキレイな店内で、照明もやや暗め、狭いながらも雰囲気はいい

お酒と料理は、それぞれA4判の見開きメニューに記されており、ともに日替わりメニューが別に1枚挟まれている。
お酒は日本酒を中心としながら、ビールや焼酎、梅酒、果実酒、ワインなども備えているが、日替わりは日本酒のみ12種類ほど。定番銘柄と合わせて30種類くらいにはなるだろう。中には日替わりメニューにすら書かれていないものもあり、店のブログで確認するか、店主の鈴木さんに尋ねれば見せてもらえる。

開店は、2010年6月。店主の鈴木隆之さんは利き酒師であり、銘柄選びは信頼できる。(余談だが、利き酒師の登録番号が自分と近い。もしかすると同期かも…)
日本酒は大(約130ml)と小(約65ml)の2サイズあり、大が700~1,000円、小が350~500円という価格だ。

銘柄は、山形正宗、宝剣 、三重錦、鶴齢 、阿部勘 、鳳凰美田、手取川、遊穂、貴、越の白鳥、麒麟山、白岳仙、上喜元、賀茂金秀、而今(じこん)、花陽浴(はなあび)、司牡丹、ソガペール・エ・フィス、獺祭、長陽福娘、開春、東鶴、萩乃露…など。いずれも無濾過生原酒や、吟醸酒、斗瓶取りなど質の高いものばかりだ。

仕入れ情報はブログで確認できるが、訪れた日には、ソガペールエフィス「積(つもる)」純米吟醸や、白露垂珠の「ミラクル77」などを飲ませてもらった。
これ、何が「ミラクル」なのかと言うと、精米歩合77%という省エネ醸造ながら、それを全く感じさせない上質な淡麗辛口に仕上がっているのだ。

なお、生ビールはプレミアムモルツ (500円)。
焼酎は、山猫(560円)、 黒丸(560円)、中々(600円 )、百年の孤独(1,000円)の4種類がある。

酉元_店内料理は鈴木さんとコンビを組む板長が専任で担当し、カウンター内で包丁を握る。
もと風ポテトサラダ(500円)、3種の冷しトマト(600円)、三五八漬け(630円)、 玉子焼(650円)、海老しんじょ(700円)、土鍋のたき込み(820円)、穴子白焼 (900円)、 酒のあてと生野菜盛合せ(900円)、 鴨のロース(1,000円) 、今日のお魚とおだし(1,500円)…など、どれも一工夫されたものが出て来るので、ここは料理もとても楽しみだ。(ただ、出て来るまで時間が掛かることが多いのが玉にキズ。)お刺身などは日替わりメニューに書かれている。

土曜日は、おすすめ日本酒90分飲み放題に料理がついて5,000円という「土曜日限定プラン」が用意されている(要予約)。今週末からのゴールデン・ウィーク中は、被災地への義援金を含めて、休日も5,500円で提供するとのこと。これは、呑んべえにはかなりお得なプランだ。

なお、新宿に同じ店名の姉妹店があり、そちらも日本酒スタンドバーだがおすすめできる。

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