今日のご紹介は、立ち食い蕎麦の「港屋」。(お酒の店に非ず。)
場所は西新橋だが、虎ノ門と神谷町の間あたりといった方が近い。
愛宕下通りの「愛宕1丁目」交差点角にある、真っ黒い謎の建物がそれだ。
窓は横長で極端に狭く、店内はほとんど見えない。
多少見えたとしても、そこが立ち食い蕎麦屋と分かる人はまずいないだろう。

店は狭いが、天井は高い。
フロアには大きな黒い石のテーブルがあり、それを囲んで16人程の客が蕎麦をたぐる。コートなどはこのテーブルの下に置ける。
テーブルの表面には浅く水が張ってあり、中央に飾られた花が季節を感じさせる(今は紅梅)。
店のスタッフは若い男女が4~5人。
立ち食い蕎麦屋と言うより、ダイニングバーのような店内だ。

ここの蕎麦は、冷たいつけ蕎麦が基本。お品書きは季節によって多少変動するが、今は「もりそば」\600、「海苔そば」「胡麻そば」\700、「海苔&胡麻そば」\800、「冷たい肉そば」「温かい鶏そば」\850、の計6品。
「温かい鶏そば」はつゆだけが温かい。
普通の立ち食い蕎麦でおなじみの「きつね」「たぬき」「天ぷら」などは一切ない

蕎麦は、まずそのボリュームに驚く。
「もりそば」「海苔そば」は皿に盛られたそこそこの量だが、ほかは丼いっぱいに入れられた蕎麦に、たっぷりの胡麻、刻み海苔などの具がてんこ盛りにされている。
女性は一目見て食べ切れないと思うだろうが、実際に残す人はほとんどいない。

北海道産の最高級そば粉から作られた太めの蕎麦は、かなり腰が強い。
つゆは濃く、ダシが効いていて、驚いたことにラー油が入っている。
なんとも斬新な蕎麦だが、これがこの店独特の味になっていて、癖になるのだ。
はっきり言って、美味い!到底、立ち食い蕎麦レベルの味ではない。

テーブルの所々に、ネギ、天かす、生玉子、特製唐辛子、わさび、蕎麦湯(ポット)が置いてあり、これらは入れ放題。ボリュームがあるので、途中で味に変化をつけながら食べられるのは嬉しい。また、ラー油の有無を含め、蕎麦や具の量も注文時にリクエストすることが可能だ。(蕎麦の大盛りは+100円)

店はたいてい満員で、お昼前後の時間帯だと40人くらいの大行列ができている。できるだけ時間をずらして行くことをオススメしたい。店内が狭いこともあり、蕎麦の盆を持って移動する際は、ぶつからないよう注意しなければならない。

立ち食い蕎麦屋にも、こうした斬新な試みにチャレンジし、なおかつ成功しているということに感心させられる店だ。新橋恐るべし。

●港屋(Livedoor 東京グルメ)
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/13741.html