学生時代、まずい酒ばかり飲んでいた自分が、初めて「ちょっと旨いかも」と思えた酒が、バーボンだった。そのため、20代の頃は良くバーボンを飲んだ。
最近は日本酒とワインがほとんどで、ハードリカーはあまり飲まないのだが、昨年、六本木のあるBARで、久しぶりにバーボンを飲んだ。

「バーボンがお好きでしたら、こんなものもありますよ」と、バーテンダーがすすめてくれた1杯が、ブラントンの「ストレート・フロム・ザ・バレル」だった。

ブラントンは、ダービー馬のキャップでご存知の方も多いはず。最近でこそ手頃な価格で飲めるようになったが、昔は「高級バーボン」の代表だった。

「ブラントン」という名前は、エンシェントエイジ社の蒸留所に40年間勤めたバーボン造りの名人、アルバート・ブラントン大佐に由来する。「ブラントン」の生みの親が大佐の愛弟子だったことから、尊敬する師の名前をブランド名にしたらしい。

その造り方には、独特のこだわりがある。通常のバーボンが、内側を焦がしたホワイトオーク(樫)の新樽で熟成させるのに対して、ブラントンはブランデーの古樽を使う。原酒は樽で蒸留後、まず4年間寝かされてから、ひと樽ごとにテイスティングされる。そこで選ばれた樽だけがH倉庫に移され、さらに4~6年寝かされる。

バーボンは普通、味を均一にするため複数の樽原酒をブレンドするが、ブラントンは全くブレンドしない。
更に、この「ストレート・フロム・ザ・バレル」は、加水も濾過も一切せずに、原酒をそのまま瓶詰めしている。従って、アルコール度数も66~67度と、かなり強い。(樽によって多少違うところも面白い。)おそらく、日本で購入できるバーボンとしては、最も度数が強いものだと思う。

ボトルのラベルには、ボトル番号、蔵出し日、樽番号、アルコール分などが手書きで書き込まれている。 かつて書き間違いがあったという逸話もあるが、それもご愛嬌だ。

その香りはとても華やかで、ほれぼれするほど味わい深い。
できればストレートかロックでじっくり楽しみたいが、どうしてもキツイようなら、同量の水で割るか、ソーダ割りにするのがおすすめだ。

プラントンの正規代理店である宝酒造でも「ストレート・フロム・ザ・バレル」はラインナップに無い。入手するには、並行輸入を扱っている酒屋や、インターネットなどを利用するといい。
価格は店によってかなり差があるが、大体4,000~6,000円ほどだ。
若い頃には到底買えなかったが、今なら何とかなる価格なのが嬉しい。

●Blanton's straight from the barrel
http://www.blantonsbourbon.com/CMS/index.php?option=com_content&task=view&id=20&Itemid=57