欠点だらけの店なのだが、それでも紹介したいのが、勝どきの立ち飲み屋「かねます」だ。

写真の旧店舗は、再開発のため2007年7月2日で閉め、現在は2010年夏に完成した55階建ての「勝どきビュータワー」1階で営業している。場所は、晴海通り沿いの勝どき駅交差点の角だ。

勝どきという立地は少々不便だ。(自分の職場からは地下鉄で2駅だが。)
お酒の種類も少なすぎる。ビールがヱビスと、ヱビスの黒生、日本酒は「幻の瀧」純米吟醸(常温または燗)のみ、それに名物ハイボール。焼酎などは一切ない。
ヱビスの黒生はうまかったが、「幻の瀧」(常温)はもう少し冷やしてほしかった。

最大の問題は、料理の値段が高すぎること。飲み物はいずれも600円程だが、卯の花(500円)と生ゆば(800円)以外の料理14品が、すべて千円以上だ。
昨日の献立で言うと、牛煮こみ、茄子田楽、平貝焼が各1,200円、生ウニ牛巻き、アサリバター焼、煮魚(昨日はキンキ)が各1,800円で、それ以外 の8品が1,500円

献立はその日によって替わるため、店内の黒板に書かれているが、達筆すぎて読みにくい。
おまけに営業時間が午後4時~8時と極端に短いので、よほど仕事が早く終わる人でなければ、この店では飲めない。
立ち飲みとしてはキレイな店なので、女性でも入りやすいが、24人も入れば一杯という広さなので、入れないことも多い。

これだけ欠点があったら普通は二度と来ないのだが、それでも足を運ばせるのは、ひとえに料理の旨さに尽きる。
名物は、生ウニ牛巻きや、牛煮こみ。生ウニ牛巻きは、霜降りの生牛肉のスライスに、海苔とウニをくるんだもの。牛肉もウニも一目で高級品と分かる、贅沢な一品だ。
牛煮こみも、到底「煮こみ」の味ではない。橋の向こう(銀座)だったら、倍の値段でも文句は言えない
ほかにも、まぐろ、莫久来(ホヤとなまこの腸の塩辛)、あんきも・・・など、酒に合う肴が揃っている。

立ち飲みなのに、ヘタな割烹顔負けの料理が出てくるというので、その道では有名。
山本益博がジョエル・ロブションを連れて来たとか、世界一と評判の高い「エル・ブリ」のシェフ(3月26日の記事参照)フェラン・アドリアが立ち寄ったとか、噂話もケタはずれだ。

昨日は、あんきも、生ウニ牛巻き、牛煮こみを食べて満腹。お酒は日本酒2合と黒生1杯を飲んで、勘定は6,300円だった。最初は高い印象だった価格も、この旨さを知ってしまうとむしろ安い。2~3人で行けば、けっこう割安で楽しめそうだ。

すぐに満杯になってしまう人気店だが、穴場は水曜日。築地市場は、月2回程度水曜が休みになるのだが、何週目かは決まっていないので、総じてこの界隈は水曜に客足が遠のく。築地市場が開いている水曜日を狙うと、驚くほどあっさりと入れたりする。

■livedoorグルメ/かねます
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/21738.html

■ザ・築地市場(休開市日カレンダー掲載)
http://www.tsukiji-market.or.jp/