新宿は、地下街に数多くの店が営業している。
小さな店が多いので、なかなか長居はしにくいが、そんな店の中にも素晴らしい地酒を揃えた店がある。紀伊国屋書店の地下にある「珈穂音(カポネ)」だ。

店は、地下鉄丸ノ内線の新宿駅構内から、紀伊国屋ビル出口(A6・A7)を抜けてそのまま紀伊国屋の地下に入ると、左側にある。

店の外観は、きわめてありきたりの喫茶店っぽい。店の入口は狭く、左手に日本酒の冷蔵庫がある。右側がレジと厨房。正面は、4人ほどが座れる半円形のカウンターで、テーブル席は左側に細長く配置されている。4人掛けが4卓、突き当たりに2人掛が4卓ほどの狭い店だ。
店のスタッフは年配の女性が多く、決してオシャレな店ではない

メニューに並んでいるのは、定食屋か洋食屋の料理ばかりなので、これもちょっと意外。
カツカレー、スパゲティ、サラダ、ロールキャベツ定食、生姜焼き定食、ポークピカタ定食…といったメニューで、800円前後で食べられるものが多い。定食は、ごはん、みそ汁、サラダ、お新香が付く。ビーフシチュー定食(1,200円)など、高いものは千円を超えるが、その味とボリュームを知れば必ずや満足するに違いない。実は、ここの定食はかなりファンが多いのだ。なんせ、ランチが100種類もある。

お酒や肴は店内の貼り紙と黒板を見て注文する。肴は、〆鯖、煮込み、肉じゃがといった定番ものが中心。定食に比べると味は普通の居酒屋レベルだが、ボリュームの多さは同様なので、うっかり頼み過ぎると食べきれなくなる。

店には焼酎やウィスキーも何種類かあるが、この店で飲むなら日本酒に尽きる。
銘柄は、安いもので、北雪「鬼ごろし」(400円)、越の景虎(450円)、越の湯舟(500円)、ぎんから(500円)、谷櫻・純吟(500円)。
中くらいのもので、天狗舞、呉春、鶴の友、満寿泉、小鼓、磯自慢、日置桜がすべて700円。
これより高いものだと、入荷状況によって無いこともあるようだ。昨日は、飛露喜(950円)、田酒(950円)、綿屋(1,200円)、久保田「万寿」(1,500円)などがあった。

更にこの上の逸品になると、量は1合ではなく100mlとなり、お一人様1杯という但し書きがあるものも少なくない。この店には、凡庸な見かけとは裏腹に、もの凄い銘柄がひそんでいる。
価格設定が高いのが残念だが…。黒龍「しずく」(1,500円)、八海山「金剛山」(2,200円)、黒龍「石田屋」(2,500円)、菊姫「黒吟」(2,500円)、菊姫「菊理媛」(3,500円)…等、銘酒居酒屋まっさおなのだ。 店主の堀内健太郎さんは、かなりの日本酒通らしい。

この店では週末限定の値下げサービスがいくつかあり、ゴールデンウィークのためか、2日(水)にも設定されていた。昨日のサービス銘柄は、醸し人九平次「別誂」、一雫入魂、亀の3つで、これがすべて980円。これは絶対お得!売り切れてしまうこともままあるらしい。

特筆すべきは、11:30の開店から21:30のラストまで、メニューが変わらないこと。つまり、午前中から酒を飲めるし、お酒の後にカレーも食べられる。好きな人にとって、これはポイントが高いかも!

●東京飲み屋事情/カポネ
http://sake.wave.jp/oyaji/area/kanto/tokyo/shop72f.html

定休日/5、10月の第3水曜日