このブログでは、山手線沿線より南部の店を採り上げることはないと思っていた。実際、自分がその方面に足を伸ばすことは、ほとんどない。
初の例外となるのが、今日ご紹介する「たらキッチン」だ。

場所は、東急池上線・池上駅の近く。改札を出てすぐ左のケンタッキーを左折し、池上商店街の「自転車のスガハラ」と「おもちゃオーツカ」の間の路地を右折したすぐ右側だ。

路地裏に位置しながら、なにげに存在感を放っている。日本酒好きなら、入口のすぐ内側の棚にズラリと並べられた十四代而今の瓶に引き寄せられるに違いない。

店は、小奇麗な和風居酒屋で、正面はガラス張り。入口を入ると、左側に酒瓶の並んだ棚があり、その奥に6席のカウンターがある。右側は4人用のテーブル席2卓と、6人用が1卓。それで終わりと思いきや、更にその奥に10人は入れる掘り炬燵式の小上がりがあり、向かいにテーブル1卓もあるという、奥行きのある造りだ。

カウンター内では、店主の新保さんともう1人の男性スタッフとで調理に当たり、若い女性スタッフ2人が接客に当たっている。
入口近くの棚は、陽が当たることもあってディスプレイ用。実際に揃っている銘柄は、当日メニューで確認する必要がある。

この店で嬉しいのは、「今日のおすすめ」2銘柄がいずれも490円でいただけること。(1杯の量はすべて約0.8合)その日のおすすめは、末尾に記載した店のブログで確認できる。

先週末のメニューでは、白岳仙醸し人九平次が「おすすめ」だった。ほかには、尾瀬の雪どけ(750円)、奈良萬(650円)、七本槍(750円)、天明(900円)、(70円)、飛露喜(800円)、而今(750円)、翠路(750円)、国権(650円)、喜多の華(550円)といったラインナップ。
更にお燗向けのお酒として、一の蔵(520円)、黒龍・純米吟醸(750円)、枯山水(950円)、喜多の華・10年(850円)、黒龍・九頭龍(1,200円)があった。このセレクトは素晴らしい

ここのお燗は、湯煎されたままの徳利で供される。客は、自分好みの熱さになったところで引き揚げる仕組みだ。お湯が滴るのを押さえるお手拭きも添えられているのは、気が利いている。
約3分で熱燗になるらしいが、ちょうど好みの温度で引き揚げるには慣れが必要。正直、純米吟醸を下手に燗付けしては、もったいない気がする。

焼酎は37種類。芋焼酎が、すっきり味の銘柄からコクのある銘柄へという順番でメニューに書かれているのは、いいアイデアだ。(「大正の一滴」→「芋麹・芋」)
ビールはキリンで、一番搾りとラガーがある。

料理は、刺身から珍味まで色々揃っていて、価格は大体450~750円。マグロは本マグロだ。
名物は「わっぱめし」(せいろで蒸した温かい釜めし感覚のごはん)。

店は開業して約7年だが、日本酒に力を入れ始めたのは、ここ3年ほどとのこと。自分が訪れたのは先週末だったが、入る時にたまたま3組の客が重なり、少し待つことになった。奥の小上がりでは、地元らしいグループが宴会を開いており、いかにも居心地が良さそう。
地元の酒飲みを確実にとらえつつある店だ。

たらキッチンブログ