日本一のBAR激戦区である銀座で、いま人気急上昇中のBARがある。1年ほど前、6丁目にオープンした「BAR ORCHARD GINZA」だ。
「ORCHARD」は英語で果樹園のこと。その名の通り、カウンターにはフルーツバスケットが置かれ、旬のフルーツが盛られている。

場所は、外堀通りをソニービルから新橋方面に歩き、左側にあるカフェ「みゆき館」手前のビル。
エレベーターで7階に上がると、シックな木のドアがあり、横の壁に店名が書かれている。

扉を開けると、正面が7席ほどのカウンターになっている。椅子は肘掛のついた革製で、ゆったりと座れる造りだ。左手に6人用と2人用のテーブル席もあり、そちらの椅子も革張り。入口の横には、タワー型のワインセラーが置かれている。
シックな応接室のような雰囲気は、銀座らしい落ち着きだ。

カウンターに座ると、向かいの正面には横長の鏡が飾られている。その手前にずらりとボトルが並べられており、下部はガラス張りの冷蔵庫。グラスなどが冷やされているようだ。

店のスタッフは3名。オーナー・バーテンダーの宮之原拓男さんと奥様の寿美礼さん、ほかに若い男性バーテンダーがいた。
宮之原さんはホテルオークラ神戸の出身で、立ち居振る舞いにも品格を感じさせる。まだ30代前半だが、下手をすると客の方が気後れしてしまいそうなほど。そこを寿美礼さんの柔らかさが補ってくれ、居心地の良い空気を感じさせてくれる。

宮之原さんはフルーツ・カクテルの達人。ホテル時代からその評判は非常に高かったので、ここではぜひフルーツ・カクテルを試してもらいたい。
カウンターに置かれたフルーツの籠から、美味しそうなものを見繕ってもいいし、スタッフと相談して「こんなカクテルが飲みたい」と伝えれば、ぴったりのフルーツ・カクテルを提案してくれる。

ソムリエ資格も持っているためワインも充実、おまけにモルトウィスキーもマニアらしい。更に、隅の方には「魔王」「森伊蔵」といった焼酎の逸品まで置かれている。(残念ながら日本酒はない。)

海外で直接買い付けて来た銘柄も多く、ほかの店ではまずお目にかかれないようなボトルが出てくるのも楽しい。
ウィスキーの価格は、12年物で1,260円~1,575円、17・18年物で1,575円~2,205円、20年を超えると2,625円~といった目安だ。

BARとしては邪道と言う人もいるかもしれないが、この店は食事の美味しさでも評判が高い。特に、「48ヶ月のパルメザン・濃厚カルボナーラ(1,890円)」は、人気がありすぎて品切れになることもしばしば。チーズも常時18~20種を揃えている。
まずはさっぱりしたカクテルを最初にいただき、ワインでも飲みながら食事、その後でゆっくり洋酒を楽しむ…といった贅沢な時間を過ごすこともできるのだ。

フルーツはもちろん、牛肉や塩にまで、凄いこだわりを持って揃えられているので、そうした話を聞きながら飲むのも楽しいだろう。

銀座には8丁目に「BAR RAGE」というフルーツバーもあり、インテリアはそちらの方が流行っぽくて店も広いのだが、ORCHARDはまったく違う家庭的で上品な雰囲気を持っている。
全てにおいてクォリティの高さを感じさせてくれながら、ご夫婦バーテンダーならではのアットホームさも感じさせてくれる、まさに上質のBARだ。

→バーナビ:BAR ORCHARD GINZA
http://www.suntory.co.jp/gourmet/bar-navi/shop/0X00067627/index.html