3店目は、銀座でも最高の洋食屋、「資生堂パーラー」だ。
洋食屋とはいえ、ここと「みかわや」は雰囲気がフレンチ・レストランに近い。
創業は1902年なので、こちらも煉瓦亭に次いで1世紀を超える老舗だ。

場所は、銀座8丁目・中央通り沿いの、資生堂ビル4~5階。4階のエレベーターを降りると、まず受付があり、左手がフロアになっている。
5階まで吹き抜けになっているので、広々としていて高級感もあふれている。スタッフも大勢おり、お客の目配りに余念が無い。

フロアの中央にはボトルワインが何本か置かれていて、昼間からワイングラスを傾ける紳士淑女もちらほら見える。さしずめ銀座の若旦那衆あたりか。

ハヤシライスは、3,000円(サービス料・消費税を含めると3,465円)というすごいお値段。同じ銀座の「みかわや」や「銀圓亭」ですら2千円台前半なのだから、洋食屋としてはここが「最高」と言ってまず間違いないだろう。ハヤシライスにサービス料が付く、という洋食屋もここぐらいでは。

ソースは、珍しい丸型のソースポットで出される。ライスがテーブルでサーブされるのはちょっと驚いた。好みの量を伝えて、お皿に盛ってもらう。もちろん、後でお代わりもできる。
付け合せは、福神漬・ラッキョウ・焼玉葱・ミカンの4種類が銀のトレイで提供される。

ルーの色は茶色で、それほど深い色あいではない。いかにもハヤシライスといった教科書的な味で、こちらも老舗だけあって真っ当な味に仕上げているようだ。
特別な点があるとすれば、それは牛肉だ。ルーには、5mm程度に細切りされた玉葱と薄切りの牛肉が入っているのだが、この牛肉は質・量ともにハヤシライスの常識を超えているステーキにしてくれと言いたくなるような肉なのだ。これを口にすれば、おそらくこの値段の意味が納得できることだろう。
ただ、ハヤシライスにこれ程の肉が必要なのか…という素朴な疑問は残る。

「資生堂パーラー」には「資生堂パーラー/SALON DE CAFE」という姉妹店があり、銀座本店の3階にも入っている。ハヤシライスはそちらでも食べることができるが、ちょっと歩いた汐留の資生堂(日本テレビの隣)の「SALON DE CAFE」では、ランチタイムに限り1,500円でハヤシライスのセットが食べられる。(サービス料なし・消費税込み)セットはスープ、サラダ、コーヒーまたは紅茶が付く。

さすがに3,000円のものと同一ではないが、味はかなり近いので、こちらを楽しむのも悪くない。牛肉が普通のバラ肉になるのは致し方ないところ。付け合せもこちらは福神漬と焼玉葱のみだが、コスト・パフォーマンスは格段にいい

→資生堂パーラー
http://www.shiseido.co.jp/parlour/html/index.htm