酒好きだったら、誰もが1度は自分の店を夢見たことがあるに違いない。お気に入りの美酒ばかりをズラリと並べた理想の店…。当然だが、ただの夢に過ぎない
だが、そんな理想を形にしたような店を、新橋に見つけてしまった。小さなダイニング・バー「マルイチ」だ。

場所は、JR新橋駅を銀座口に出て、斜向かいに建っているカラオケ「BIG ECHO・新橋駅前店」右側の路地を入ると、最初の角の右側だ。
店内は、カウンター8席ほどと、4人テーブル2卓の小さな店だ。入口が金属の引戸なのが珍しい。

カウンターを仕切る男性バーテンダーのたたずまいから、一見普通のショットバーに見えるが、日本酒や焼酎もしっかり揃えてある。
キャッチフレーズに「酒好きが開いた店」とあるが、メニューを見ればそれも納得。
お酒の数は、BARとして決して多い方ではないのに、究極の酒棚と言いたいほどのラインナップなのだ。

このブログで07年3月16日におすすめした日本酒「醸し人九平次〈別誂〉」(1,350円)をはじめ、同じく4月17日のジン「エギュベル」(850円)、5月1日の焼酎「南の島の貴婦人」(1,000円)、5月21日のラム「RON ZACAPA SENTENARIO」(1,300円)…これらが、ことごとく揃っているのだ。
最初にメニューを開いた時は、思わず「ありえない…!」と口走ってしまったほどだ。

ほかの日本酒は、醸し人九平次(600円)、ちくご亀游(650円)、陸奥八仙(700円)、獺祭・50(750円)、播州一献(800)、まんさくの花(850)、雪氷室・一夜雫(5,500)…など。
「雪氷室・一夜雫」以外はすべてグラスだが、ロックグラスに波々と注いでくれるので、1合近くあると思う。焼酎は、甕入りのものも置いてあった。

日本酒に限らず、英国王室御用達のスコッチ「ロイヤル・ハウスホールド」(2,000)や、ドイツの個性的なジン「シュリヒテシュタインヘイガー」(800円)など、洋酒もお気に入りが目白押し。おまけにカクテル(850~1200円)も本格派だ。
これだけマニアックな品揃えながら、価格が良心的なのも特筆もの。普通、これだけの美酒を揃えたら価格もマニア向けになるものだが、ここではそんな素振りをまったく見せない

酒だけでも十二分なのだが、料理かなり旨い。腕のいい料理人が、店の奥で黙々と調理しているらしい。
名物・ロティ・パロタ(自家製カレーソースを付けて食べるクロワッサン風のナン・580円)、野菜の炊き合わせ(680)、焼きカレーコロッケ(630円)、明太子(480円)、ごま豆腐(580円)、地鶏のせせり(780円)…など、様々な酒に合う料理が揃っている。

窓の大きい開放的な店なので、女性客やカップル、男性同士と、客層は様々。多人数でさえなければ、幅広いシチュエーションで使える。
店の価格は内税だが、サービス料10%が加わる。カードも使えるので、つい飲みすぎてしまう可能性も…

日本酒・焼酎・洋酒を問わず、酒にうるさい人ほど歓喜する珍しい店。
紹介しておいてなんだが、平日でも満席のことが多いんで、なるべく来ないでくれ~!

→BAR DINING MARUICHI
http://www.alco-style.com/