これまでにも、「隠れ家」と言うのにふさわしい路地裏の店をいくつも紹介してきた。大宮の「0760」、六本木の「imoarai」、新橋の「烏森醸造」、渋谷の「bar bossa」、神田の「眠庵」…等々。今回新たにご紹介するのは、隠れ家だらけの街と言っても過言ではない、神楽坂の和酒BAR、「風雅」だ。

場所は、神楽坂上交差点の裏手。JR飯田橋駅からだと、神楽坂を上って大久保通 りに出たところで左折、最初の角(「ぶ吉」の看板の所)を左に折れ、季節料理 「渡津海」の脇道を左に入った突き当たりだ。一見、民家にしか見えないことも あり、知らなければBARとはまず分からないだろう。

築70年の民家を改装した店は、2008年8月25日にオープンした。昭和の洋風家屋といったイメージのモダンな内装で、いかにも「隠れ家」っぽい。
狭いながらも3フロアあり、これをわずか3人ほどで切り盛りしている。

入口を入ると、狭い三和土(たたき)のようなスペースがあるが、別に靴は脱がずにそのまま上がって良い。ただ、ハンガーが入口左手にあるため、1階で飲む場合は、上着をここで掛けておくといいだろう。荷物は店内で預かってもらえる。

入口の正面が階段になっていて、上階に行く場合はそのまま昇る。2階は、2人用テーブルが3卓、4人用のソファ席が1卓ある。3階は1日1組限定の屋根裏部屋で、大テーブルが1つ(8席くらい?)。ここには液晶テレビもある。

「和酒BAR」とある通り、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、リキュール、ウィスキーなど、約80種のお酒すべてが国産ブランドで揃えられている。しかも、知名度にこだわらず、味と個性を重視したセレクトなのがいい。料理やお酒のメニューは、サイトに掲載されている。

日本酒は、半合のグラスで500円~750円、1合だとその倍額になる。グラスの価格で紹介すると、春鹿・超辛口(500円)、墨廼江・特別純米(500円)、出羽桜・一耕純米(550円)、酔鯨・鯨海酔候(600円)、大七・生もと純米(600円)、南部美人・にごり酒(600円)、田酒・特別純米(600円)、越乃景虎・名水仕込み(600円)、開運・ひやづめ(650円)、雅山流・翠月(グラス750円)…など。店ではお燗もおすすめしている。

店の一押しは、ちょっと意外だが一ノ蔵「すず音」(グラス900円・300mlボトル2,000円)。シャンパンのような微発砲性の飲みやすさとオシャレなボトルから、最近は女性だけではなく 男性にも人気があるようだ。酒棚の一番上の段は、すず音のボトルがずらりと並べられている。

生ビールは、初めて見たが、ガージェリーエステラ(900円)だった。
キリンビールの社内ベンチャー企画として選ばれ、2002年7月に独立した(株)ビ アスタイル21が造る飲食店専用プレミアム・ビールだ。店から注文を受けた数だけを即日樽詰めし、翌日チルド配送で直送するという、徹底した鮮度管理が特徴。専用のデザイングラスも魅力的だ。

1階のカウンターに立つ銭谷友美さんは、北海道の某ホテルのBARからスタートし、都内のダイニングBARなどで修行して、この店の立ち上げに参加した。バーテンとしてのキャリアはもちろん、和酒に関する知識も豊富だ。女性バーテンということもあり、女性客1人でも気軽に立ち寄れる。

料理も、「鯛わた塩辛」(700円)などの珍味から、「上州とことん豚黒胡椒焼き」 (1,200円)といった料理まで、BARとしては充実している方だ。軽めのものでは「できたて汲み上げ豆腐」(900円)、しっかりめでは「自然生の麦とろ飯 」(1,000円)あたりが、店のおすすめメニューだ。

お忍びデートや、仲間内でプレイベートBARのように使うには、打ってつ けの隠れ家。今度は誰を連れて来ようかと、思いを巡らす楽しみを与えてくれるに違いない。

→和酒BAR 風雅
http://www.bar-fuga.com/