千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

2010年06月

元祖ワイン系ビストロ、銀座「オザミ・デ・ヴァン」 (10/6/29)

の数ほどあるワインバーやビストロの中でも、銀座のOLに知れ渡っている有名店が「オザミ・デ・ヴァン」だ。
「ワインの友達」という店名が示す通り、気取らない雰囲気と手頃な価格で、美味しい料理とワインを提供してくれる。
銀座2丁目の裏通りという立地は、銀座っぽくはないが、逆に居場所を忘れさせてくれるし(パリの下町にいる気分?)、コスト・パフォーマンスの高さにもつながっているのだろう。

場所は、銀座ベルビア館の裏にあるスペインバル「バニュルス」(ここも系列店)の路地を入った左側3軒目。テラスの部分にもテーブルが2卓置かれた、オープンな造りが目印だ。

入ると、1階はコース主体のレストランで、サービス・カウンターと4人用のテーブルが10卓くらい。狭い階段を昇った2階は、アラカルト主体のブラッセリー。3階は個室としても利用できそうなワインバーで、セミオープンテラス風の造りになっており、昼は太陽をあびながら、夜は星空を眺めながらワインや食事を楽しめる。席数は全部で66席ほどらしい。

開店した1997年9月の時点では2階までしかなかったが、98年11月から3階もオープンした。
ワインを飲みながら料理をつまんだり、ちょっとしたディナーにも十分対応できるとあって、雑誌などのメディアでも数多く取り上げられ、銀座のOLの間で不動の人気店となり、たちまち系列店が広がった。一昨年ご紹介したヴァンピックル銀座も姉妹店の1つだ。

ワインは、フランスを中心にグラスで40種類以上、ボトルで800種以上を常時取り揃えるという豊富さ。チーズも常時15種以上揃えている。分厚いワインリストは36ページにわたってびっしりと銘柄が記載されており、余程のワインマニアでない限り、自力でのチョイスは無謀だ。

コース料理は、「プリフィックスコース」と「シェフお任せコース」の2種類。プリフィックスコースは、前菜2皿とメインディッシュ、デザートをそれぞれ10数種類の中から選ぶという内容で5,250円。
月替わりのシェフお任せコースは、アミューズ、前菜2皿、魚料理、グラニテ、肉料理、デザートという内容で7,350円。

現在はこれに開店12周年記念のオプション・プランが加わっており、これがおススメなのだ。このプランは、お任せコースの1皿ごとにグラスワインをセットしてくれるというもので、価格は40mlグラス×5杯の場合で10,000円、70mlグラス×5杯の場合で11,025円。
料理にピッタリ合ったワインが計5種類も付いてくるというのは、ワイン好きにはたまらない

白2杯と赤2杯に、シャンパンまたはデザートワインのどちらかを選べるという構成だが、ワインの質がいいのだ。前菜こそ無難な地区名ワインだったが、その後はサントネーシャサーヌ・モンラッシェ、最後はAOCマルゴーの3級・シャトー・ジスクールまで出て来て驚かされた。3,675円の追加(70mlの場合)なら、1杯あたりわずか735円。それで、これだけのワインが飲めるというのは、絶対見逃せないと思う。

もちろん料理も評判通り、ビストロと思えないほど本格的なレベルで満足できる。ラストオーダーが深夜2時と、銀座としてはかなり遅いのもありがたい。
初回はコースで一通り把握し、2回目からはプリフィックスやアラカルトで好みの料理を楽しむというのが賢い利用法だろう。
土、日、祝日のみに営業しているランチも、更に安くて(1,890円~4,725円)人気があるらしい

→オザミ・デ・ヴァン
http://auxamis.com/desvins/

使い勝手の良い浦和の居酒屋、「心や」 (10/6/21)

ほっとできるようなアットホームな店ながら、美味しいお酒と魚が楽しめる居酒屋が、浦和駅西口の仲町平和通りにある。その名も「心や」という店だ。

場所は、浦和駅西口から伊勢丹の裏に抜け、イトーヨーカドーの前を左折し、「銀座お多幸」の角を右折、BAR「コスモス」の角を左折して左側2~3軒目。浦和ロイヤルパインズホテルに突き当たる路地と言った方が早いかもしれない。

入口はガラス貼りのドアで、小さな洋食屋のようにも見える。入ると、1階はカウンター8席と、奥の個室に4人卓が1卓(下の写真)。2階は洋風のお座敷になっている。
カウンターの中の男性2人が調理を担当し、フロアは女性と男性各1名ずつで対応しているようだ。

この店は魚料理の評判が高く、スタッフも自信を持っている。店のおススメは、鮮魚のカルパッチョ(1,030円・ハーフ600円)、漁師の手こね寿司(890円)、鮪かまのスペアリブ(1,280円・ハーフ700円)。
ボリュームのある料理はハーフの設定があり、刺盛り(2~3人前・1,370円)をハーフで頼んだら、鯛、カンパチ、平目が3切れずつで740円だった。こういう設定は1人の客にはとても有り難い。創作系の料理もけっこうあるが、どれもおいしく、コスト・パフォーマンスもいい。

日本酒は、定番と臨時入荷あわせて12種類ほどが揃っている。定番は、本醸造が金紋世界鷹(530円)、鬼若(530円)、浦霞(680円)、大七・きもと(680円)、八海山(780円)。純米が、水神・超辛口(680円)と天の戸(740円)、純米吟醸が、玉の光・特選辛口(680円)と天覧山(740円)という9銘柄。
これに、先週の臨時入荷品として、天の戸・美稲(うましね)純米(600円)、阿櫻「かまくら」純米(600円)、越乃景虎・本醸造(650円)の3つがあった。

焼酎と泡盛は10種類ある。芋が黒壱(670円)、木場・黒カメ仕込み(650円)、赤兎馬(710円)、御幣(650円)、明るい農村(710円)。麦が村正(610円)、いいちこシルエット(650円)、米が鳥飼(820円)、黒糖が沙羅(610円)、泡盛が残波(670円)。
日本酒も焼酎も、、メジャー銘柄とマイナー銘柄が混在しているところが面白い。一般受けと店主のこだわりを折衷した結果なのかもしれない。

ビールも、エビスの生(610円)とサッポロラガービール(530円)という渋い品揃えで、ほかに6種類の梅酒(610~650円)や、なぜか健康志向をうかがわせるようなサワー類(500円)もある。

多彩な店が林立する浦和西口にあって、1人飲みからデート、宴会まで、シチュエーションを選ばずに利用できそうな店は、けっこう貴重だ。地元の美味しいもの好きに愛されているのも、そんな使い勝手の良さが受けているからかも。
なお、この店のほぼ向かい(BAR「コスモス」の2階)に、南浦和のショットバーRevelstock」の浦和店がある。

→FooMoo:心や
http://www.hotpepper.jp/strJ000739550/


100円のつまみに、1万円の日本酒!神田小川町「Good One」 (10/6/7)

今や丸の内から地方都市にまで広がっている立ち飲みの店。そのスタイルも、カップ酒からスペインバルまで、多彩なタイプが生まれているようだ。もちろん、旨い酒を備えた店も少なくないのだが、その中でも極めつけと言えそうなのが、神田小川町交差点近くにある「グッドワン」だ。

場所は、小川町交差点の東南角に建つ「神田キリスト教診療所」が入っているビルの裏。地下鉄小川町駅のB6出口から地上に出て、ビルの裏路地に入れば30秒ほどの近さだ。

開店は2006年6月20日。昼間はランチ(11:30~14:00)のカレーが人気の店で、店先にも「カレー」の幟(のぼり)が掲げられている。なんせ、「辛口ビーフカレー」または「中辛牛筋カレー」が、ドリンクつきで500円というワンコインランチ。しかも、大盛り無料で、ハーフ&ハーフも可能ときている。50食限定だから、早めに行かないと売り切れることもあるようだ。

店は狭く、右側のカウンターに6席、左側の壁に3人まで座れる半月型のミニテーブルが3つ付いている。「立ち飲み処」と名乗っている割には、なぜか簡単な椅子が置いてあり、みんな座って飲んでいるという不思議な店だ。混んで来た時だけ立ち飲みになるのかもしれない。

入口近くのカウンターには、焼酎のミニボトルが飾られた棚があり、奥には本物の焼酎瓶が並べられている。突き当たりには、壁掛けテレビと日本酒の冷蔵庫。会社帰りのサラリーマンやOLの憩いの場と言った雰囲気だ。

店主の山中さん一人で切り盛りしていることもあって、勘定はすべてキャッシュオンデリバリー式となっている。価格は立ち飲み屋らしく、つまみ100円から、お酒300円から。

つまみの数は、「韓国のり(100円)」から、一番高い「ちぢみ(600円)」まで25種類。冷奴、枝豆、冷やしトマト、焼き鰯、鰹酒盗、このわた、豆銘、スパゲティ、焼きおにぎりが各300円、オイルサーディン焼、ソーセージ盛り合わせ、ポークフランク、レーズンバター、チーズ盛り合わせ、ハーフピザが500円だ。凝った料理はないが、軽くつまむ程度なら充分だろう。

ビールは、エビスの小瓶(330cc)で、通常のビールと黒ビールがあり、ほかにコロナもあって全て300円。
黒糖焼酎の「あじゃ」や、10種類程の芋焼酎がすべて300円。米焼酎の九代目や、伊佐美、醇良兵六、六代目百合35度(90cc)、杜氏潤平、萬膳…など15種類程の芋焼酎が500円。更にプレミアム焼酎では、魔王、佐藤の黒、なかむら、月の中…などが1,000円、村尾が1,500円、森伊蔵が2,000円。マッカラン12年といった洋酒も少しある。

日本酒は、メニューにあるものだけで44種類。価格は一杯500~2,000円までと幅広い。
一番安い500円の銘柄でも、越乃寒梅・白ラベル(普通酒)、陸奥八仙・本醸造火入れ無濾過、国権・純米、ばくれん・吟醸超辛口、楯野川清流・吟醸仕込み、雪の茅舎・純米吟醸…と、まったく侮れない。
ほかにも、菊姫・淳(普通酒)、久保田・千寿(特別本醸造)、正雪・辛口純米、黒牛・純米、・純米中取り、鶴齢・特別純米、喜久醉・特別純米、黒龍・いっちょらい(吟醸)…とかなりの水準だ。

プレミアム物では、八海山・大吟醸が2,000円、白岳仙・純米大吟醸が2,500円。メニューには書かれていないが、十四代もほとんど入るという話で、時期が合えば双虹(4,000円)、龍泉(10,000円)といった最高級品まで飲めると言う。まさに銘酒居酒屋も真っ青なレベルだ

失礼ながら、路地裏の立ち飲みで1杯1万円の酒が出て来るなんて、想像もつかない。龍泉は毎年1回、12月10日頃の発売なので今は無かったが、瓶だけ見せてもらった。(中身があっても注文は無理だけど…。

すべての酒がロックグラスで出て来るので風情はないが、それも酒が旨すぎるからこその不満だろう。自前の日本酒グラスでも持参して、美酒を楽しんでみるといいかも!
毎年、開店記念日前後にセールを開催するので、今年もそろそろホームページに告知が載るはずだ。


→立ち飲み処 Good One
http://members3.jcom.home.ne.jp/good_one/index.html

記事検索
livedoor プロフィール