千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

2008年04月

間が空いてしまってるが… (08/4/28)

だいぶ更新が滞ってしまい、申し訳ない…。
実は5/1にプレゼン2件を控えていて、企画書との格闘に手一杯だった。
ようやく企画書に目処がついてきたので、そろそろブログも更新できそうだ。

とは言え、世間は連休に入り、居酒屋もお休みという店がけっこう目立つ。
とりあえず、居酒屋以外のお店のご紹介になるかもしれないが、お許しあれ。

花街の香り漂う隠れ家BAR、銀座「cacoi」 (08/4/21)

現在、自分の職場は汐留。すぐ隣の銀座には、綺羅星のごとくいいBARが軒を並べている。
だが、自分がいま気に入っているBARは、銀座の中心部からはずれた、かつて木挽町と呼ばれていたエリアにある「bar cacoi」だ。

場所は、昭和通りの銀座7丁目歩道橋を越えて築地側に渡り、2つめの角(右側は料亭「吉兆」)を左折してすぐ右側。1日3組限定の料亭、銀座 朝川の2階にある。

入口を入って2階に上がると、右側が和食ダイニングの「メゾン・ド・アサカワ」で、左側が「bar cacoi」となっている。元は料亭の離れ座敷として使われていたスペースらしい。

「bar cacoi」は、メゾン・ド・アサカワでの食事の前後に一杯やるにはうってつけのスペースであり、逆に早い時間なら隣から料理を持ってきてもらうこともできるという、連携関係にある。

6~7人で満席となる「逆カギ型」のカウンターに、テーブルが2~3卓ほどの狭さだが、その隠れ家風の立地もあいまって、とても落ち着ける雰囲気になっている。照明の暗さに加え、バーとしては低めのカウンターも居心地がいい。

一見、こんな穴場に客が来るのかとも思うのだが、会社帰りに1~2人で寄る女性客、年配の旦那衆、静かに語り合うビジネスマンなど、客筋も実にいいのだ。

オーナ・バーテンダーの大場健志さんは、大学を卒業してから2003年までの4年間、富士通に勤務していたという変わり種。サラリーマン時代からお酒好きだったらしく、退職後、新宿のBARで働き、2004年に「bar cacoi」を渋谷にオープン。その後、建物の改築のため銀座に移転し、現在の場所でちょうど3年目を迎えたところだ。

「cacoi」という名前は、茶道から取ったらしい。その昔、一般の人々は広間を屏風で囲い、その中で茶会を開いたそうで、囲いは茶室の前身を指す用語だ。
それだけに、ここでは200種類以上のモルト、リキュール、ワインなどのほか、お茶もしっかり用意されている。

渋谷の頃から、うまい酒が揃っていると評判だったらしいが、もちろん銀座でもそれは健在。
ここで教えてもらった旨い酒は本当にたくさんある。イチローズ・モルト(07/04/07掲載)もクライヌリッシュ(07/08/08掲載)も、最初に飲ませてもらったのは、実はここなのだ。
価格は銀座の中心にあるBARに比べ、明らかに安い
とは言え、逸品もけっこう混じっているので、不安な時は確認した方がいいだろう。

つまみは、やはり軽いものが中心だが、チーズにせよチョコにせよ干しブドウ(枝つき)にせよ、洋酒によく合う物が揃えられている。
たまに、ユニークなイベントも企画してくれるのだが、自分は残念ながらまだ参加したことがない。

隣の「メゾン・ド・アサカワ」もちょっと面白い店で、昔の洋館を思わせる和風インテリアながら、ワイン会席を提供している。エントランスのウィンドウに飾られた有名ワインやシャンパンのボトルには、ちょっと惹かれてしまう
だが、値段が少々高めという印象があって、こちらはランチしか試していない。

銀座の中心からちょっと離れた裏通りだからこそ、花街の香り漂う落ち着いたBARが似合うのだろう。
こんな隠れ家が職場のすぐ近くにあるのだから、自分は酒場に関してだけは、本当に運がいいと思っている。

※「bar cacoi」は朝川の改築に伴い、2009年5月29日(金)に閉店。大場さんは古巣の渋谷に戻って、「cacoi」を営業している。場所は、公園通りの「渋谷東部ホテル」の少し先の右側にあるCOENビルの5Fだ。

~歴史と人事は夜動く~『元bar cacoi annex』

酒呑み用語事典:お酒を飲む器編 (08/4/16)

普段お酒を飲む時、どんな器を使っているだろうか
「ボトルから一気飲み」といった飲み方は、昔のコロナビールくらいだと思うので、普通は何らかの器を使っていると思う。

日本酒に限れば、コップ、という人が多いかもしれない。だが、厳密にはどちらの名称もたぶん正確ではない。

(さかずき)というのは本来、神前結婚式で三々九度に使われる、お皿のように底が浅くて口の広い器を指す。
酒器としては最も古く、土器の時代から素焼きで作られていた。漆塗りのものが登場したのは平安時代だ。
お酒は元々「神に捧げる飲み物」だったため、結婚式や正月など、改まった行事の時に杯が使われることが多い。

居酒屋でよく出されるのは、おそらくおちょこぐいのみのはずだ。

猪口(ちょこ)は、杯が陶磁器で作られるようになってできたもので、普通は杯より口径が小さく、底も少し深くなっている。底に近づくに連れてすぼまる形状は一緒だ。通常、お揃いの徳利とセットになっている。
「普段使いの杯」という役割なので、改まった席で使われることは少ない。
江戸時代は、宴の最初に杯を使い、座がなごんで来ると猪口に替えたらしい。

具衣呑み(ぐいのみ)は、口径こそ小さいが底はしっかり深く、円筒形に近い。居酒屋で最もよく見かける酒器と言っていいだろう。本来、肴を盛り付ける向付の器が酒器に転用されたものらしい。

「具衣呑み」という言葉は、かつて武士たちが出陣の際に酒を呑む行為を指したのだが、やがてそれに使われる器もそう呼ばれるようになったと言われている。戦の具足や衣装を身に付けたままでさっと呑むため、普段用いる酒器よりも大きめの器が使われたようだ。
具衣呑みも改まった席で用いられることはなく、本来はお揃いの徳利もない。
よく、きき酒に使われる蛇の目猪口は、形から言えば「ぐいのみ」であり、「猪口」という呼び名は誤用だ。

「コップ」は一般的な呼び名ではあるが、厳密にはタンブラーと言う。
底が平らで、取っ手などが付いていないグラスを指す用語だ。ワイングラスのように脚が付いているものや、ジョッキのように取っ手がついているものは、タンブラーとは言えない。

グラスは古くから高級品として輸入されていたが、酒器として利用され始めたのは、江戸時代からだ。18世紀後半からガラス生産が広がり、全国各地でさまざまなグラスが作られるようになった。
現代では、切子クリスタル耐熱グラスなど、さまざまなグラスが酒器として使われている。

ほかに、も酒器として使われるが、これについては「お酒を注ぐ器編」で採り上げたので、2月12日の記事を参照してほしい。
可杯(べくはい)」といったユニークな酒器もあるが、特殊な物なので、同じくここでは割愛する。

ちなみに、自分が一番好きなのは「ぐいのみ」だ。飲むペースが割と速いため、このくらいのサイズでないと、忙しくてかなわない。磁器やガラス製では口当たりが少々物足りないので、陶器製、それも備前焼なら最高だ。

超人気の隠れビストロ、代々木「煮込みや なりた」 (08/4/14)

一般的には知られていない店でも、超人気店というのは存在する。その最右翼とも言えるのが、代々木の「煮込みや なりた」だろう。「煮込みや」と称しているが、実態はボリュームたっぷりのフレンチが楽しめるワインバーだ。

場所は、JR代々木の東口を出て、サンクスに向かって左へ進み、最初の路地を右に入ると、1つ目の角にある。「煮」の文字をデザインしたマークが目印。裏道ではあるが、駅のすぐ近くだ。

元は駅の反対側の代々木会館にあった店で、その当時は店の広さは2坪しかなかったらしい。その名の通り、煮込みが売り物だったのだが、狂牛病騒動と、店主である成田英壽さんのワイン好きが高じて、今や立派な酔いどれビストロに変貌した。
現在の場所に移転したのは、2006年2月21日だ。

ほとんどカウンターだけの店だが、テラス風の屋外にテーブルが2~3卓あり、ビニールのシートをめくってテーブルの間を通ると、店に入れる。
8席ほどのカウンターの奥に、2人用のテーブルと2人用のカウンターが1つずつあるが、それでも20人がやっとだろう。

この店にメニューは一切なく、黒板にその日書かれた20品ほどの料理がすべて。
ドリンクは、ビールかワインのみ。1人ボトル半分程度のワインが飲めないと、入店できないという店だ。(グループの中の1人でも飲めないと×)飲ん兵衛に特化した店はいくつかあるが、ここまで徹底しているのは珍しい。

ワインはフランス産中心で、ボトル2千円台~5千円くらいまで。種類は限られているので、シャンパンか、白か、赤かを伝え、好みの味があればリクエストすると、合いそうなボトルを何本か持ってきてもらえる。

メインは、やはり煮込み系が多いが、牛、羊、鴨、ウサギ…など、多彩な素材が登場する。
価格は1,300~1,800円くらい。美味しくて、驚くほどボリュームがあるため、これは格安
前菜の、キャベツのクミン風味(300円)、エスカルゴ(700円)、砂肝のサラダ(1,000円)は定番だ。
料理は成田さんが1人で作っているので、時間がかかることも多い。早めにできる前菜は必ず注文しておきたい。

安くて、うまくて、ボリューム満点ということで、店は連日満員。
来た客が次の予約をして帰ることも多いため、予約を取ること自体が一苦労だ。
電話予約は1週間以内しか受け付けてもらえないので、7日前の午前0時を過ぎてすぐ予約するのがコツ。自分も、そうやって予約を取った。

ちなみに、この店の常連客はナリタリアンと呼ばれているそうだ。
これ以上店を広めると彼らに怒られそうなので、とりあえず参照WEBは掲載しないでおく。行きたい人は、自力で調べてトライしてみて!

大宮駅至近のお手軽イタリアン「モンクール」 (08/4/10)

都心より割安な店が多いのが地元の利点だが、大宮でもこの店はかなりお得感がある。欧風ダイニングの「モンクール」だ。

「mon coeur」は、フランス語で「私の心」。心を込めた料理という意味を込めた店名のようだ。

場所は、大宮駅東口の駅前通り右側にある「カメラのさくらや」地下。駅から近い点もありがたい。
階段を降りて店に入ると、まず7~8席のカウンターがあり、その奥に5~6卓のテーブル席がある。地下とはいえ高さに余裕があり、窮屈さは感じない。内装もキレイで、テーブルの天板が金属製なのがちょっと面白い。

店を営んでいるのは、おそらくご夫婦だろう。ご主人が料理、奥様がサービスを担当している。

ここはまず、ランチがお得だ。
「本日のパスタ」は、サラダと紅茶かコーヒーが付いて、1,000円。
「本日のお肉料理」や「本日のお魚料理」は、サラダとパンまたはライス、紅茶またはコーヒーが付いて、1,100円だ。
魚は静岡から直送されているらしい。

ランチ・コースも2種類用意されている。
イタリアンコースは、 前菜+メイン+自家製ケーキ+ドリンクの4品で1,800円。メインは、パスタ、ピザ、リゾット、魚料理、肉料理の中から好きなものを選べる。
モンクールコースは、 前菜+1皿目+メイン+自家製ケーキ+ドリンクの5品で2,500円。1皿目はパスタ、ピザ、リゾットのいずれか、メインは魚または肉料理のどちらかを選べる。
どちらもパンまたはライス付き。

の料理も、前菜なら300~800円、その他の料理もほぼ1,000~1,500円に納まる。

ハウスワインが、グラス400円・ボトル2,000円と、これまた安い。その他のワインも、2,900円~7,800円くらいで各種用意されている。
ビールはグラス320円、ジョッキ580円、ソフトドリンクは350~380円だ。
2,100円で、生ビール・カクテル各種・ワイン・ウィスキー・ソフトドリンクが飲み放題になるプランもあり、パーティなどで利用されているようだ。

下のホームページにあるクーポンを持参すると、ランチ100円引き、またはケーキ無料といったサービスを利用できる。ここのデザートは評判なので、ケーキ無料は魅力だろう。
このくらいの値段で食べられると、イタリアンでも居酒屋感覚で気軽に通えようというものだ。

→Hot Pepper/モンクール
http://www.hotpepper.jp/A_20100/strJ000017368.html

UKのクラブシーンを虜にした、クレイグ・デイヴィッド (08/4/8)

最近のダンスミュージックで、「UKガラージ」と呼ばれるジャンルが注目を集めているのをご存知だろうか。
ハウスのビートに歌を乗せたニューヨークの「USガラージ」が、90年代半ばのロンドンで2ステップやR&B、HIP-HOP、レゲエ…などとミックスされたものが「UKガラージ」だ。

中核をなす「2ステップ」は、ロンドンのクラブシーンから生まれたハウスミュージックの一種。1小節の1拍目と3拍目が強調されたリズムから「2ステップ」と呼ばれるようになった。音のタイミングがフレーズによって微妙にズレるような、独特のサウンドが特徴だ。
その斬新な手法が注目され、日本でもm-flo(come again)、CHEMISTRY(FLOATIN')、平井堅 (KISS OF LIFE) 、Crystal Kay(Boyfriend -part.2-)…などが曲に取り入れている。

そんな中、本場イギリスで「キングオブ・2ステップ」の異名をとるのが、クレイグ・デイヴィッドだ。
クレイグ・デイヴィッドは、1981年5月5日生まれの26歳。イギリス南部のハンプシャー州(ロンドンの南西)にあるサウサンプトンの出身だ。
父親は、カリブ海に浮かぶ英連邦の島国・グレナダ出身、母親はユダヤ系イギリス人という血筋のため、褐色の肌を持つ。

父親もレゲエバンドでベースを弾いていたそうだから、音楽好きは筋金入りだ。14歳の頃から地元のクラブで、MCやDJとして活躍していたらしい。
同じクラブにいたマーク・ヒルと知り合い、彼の曲のヴォーカルを担当したのが転機となった。その曲「Re-Rewind」はたちまち話題をさらい、1999年12月11付の全英シングルチャートで、初登場2位を獲得してしまったのだ。
翌2000年4月5日、「フィル・ミー・イン」が同じく全英シングル・チャートで1位に輝き、18歳で一躍注目のアーティストに躍り出る。

同年にファースト・アルバム「ボーン・トゥ・ドゥ・イット」を発表すると、世界的な大ヒットを記録。ダンサブルでありながらクールで洗練されたサウンド、ちょっと不良っぽさも漂わせた都会的なルックス。女性はもちろん、クラブシーンを愛する男性たちまでの心をつかんでしまったのだ。

02年には、スティングとのコラボレーション・シングル「ライズ&フォール」(スティングの「シェイプ・オブ・マイ・ハート」のサンプリング)を納めたセカンド・アルバム、「スリッカー・ザン・ユア・アヴェレージ」が、これまた大ヒット。

その後、レーベルをワーナー・ミュージックUKに移籍すると、3rdアルバム「ザ・ストーリー・ゴーズ…」をリリース。2ステップからR&B/SOULへと歩みを進めた。
翌2006年4月には来日し、東京と大阪での公演を成功させる。
そして昨年11月に、2年振りとなる4作目のアルバム「TRUST ME/トラスト・ミー」 をリリースした。

自分は、このアルバム2曲目の「6 Of 1 Thing」を偶然FMで聴き、すぐにアルバムを検索
正直、男性アーティストのCDを買うことは少ないのだが、珍しく即購入してしまった。
ほぼ全曲の作曲にクレイグ自身が関わっているということだが、そのカッコよくてセクシーな曲は、ノリも抜群。
ビールやライトなカクテル片手に盛り上がるには、最高のアーティストの1人だろう。

→Craig David's official website (英文)
http://www.craigdavid.com/

花より日本酒 九段「さくらさくら」  (08/4/6)

花見の季節もそろそろ終わりだが、花見のついでに美味しい和食と日本酒を楽しめる店がある。靖国神社のすぐ近くにある「九段さくらさくら」だ。

場所は、靖国通りにある靖国神社南門の信号から大妻通りに入り、左側二つ目の角。市ヶ谷駅か、九段下駅からだと、徒歩で7~8分という距離だ。
大妻通りにも小規模ながら桜並木があるので、座敷席からだとそれを眺めながら飲むこともできる。

店内には石畳が敷かれ、明るくきれいなモダン和風デザイン。店の中央に掘りごたつ式の座敷があり、その両側がテーブル席、奥がカウンターになっている。創作和食系の店なので堅苦しい雰囲気はなく、気楽に楽しめる。

好みの料理を1品ずつ頼んでもいいのだが、お得なのはやっぱりコース。
ランチだと、7品ほどが付く「一の膳(1,470円)」が3種類と、コース形式の「二の膳(2,835円)」、更にゆっくり楽しめる4,830円のコースもある。
ディナーでは、「さくらさくら膳(7品/4,830円)」「おまかせコース(9品/8,400円)」「不老フード・日本山人参コース(要予約/8,400円)」の3コース。

産地直送の素材や、吟味された調味料を使って作られた料理はどれも美味しく、目にも美しい。
昼の一の膳は日替わり、他のコースも2週間ごとに献立が変わり、内容はWEBで確認することができる。

嬉しいのは、料理だけではなく、お酒がかなり吟味されているところだ。
ビールでは、置いてある店が関東で100軒に満たないという大麦麦芽100%の無濾過生ビール、アウグスビールが美味しい。
日本酒は、村祐・無濾過生純米大吟醸(1,155円)や、上喜元・こぶし純米(893円)などがメニューに記載されているが、別に隠し酒メニューがあり、そちらに季節のお酒がたくさん載っている。

今だと、「日置桜」「城川郷」「墨廼江」、にごり酒の「夜酔桜」、桜の花から採取したさくら酵母で醸した「来福」などがピックアップされている。更に、隠し酒メニューにも載っていないお酒があって、金曜には「るみ子の酒」「十四代・純米吟醸」「鶴齢・純米大吟醸」の3本が隠されていた。

店の支配人である中島徹夫さんが相当な酒通で、さまざまな銘酒を発掘してくるらしい。
ただし、隠し酒メニューには値段が明記されていないので、確認した方がいい。いいお酒が多いので、気分よく杯を重ねてしまうと、勘定が高くついてしまうだろう。

ワインもグラス840円、ボトル4,410円ほどから飲めるのだが、こちらもなかなかのセレクト。
近年その評価を上げている、メドックの第3級「シャトー・ジスクール(10,500円)」やアンヌ・マリー・ジルの「ヴォーヌ・ロマネ(8,400円)」など、コスト・パフォーマンスの高い良質ワインが揃えられている。
焼酎(578円~)や梅酒(578円~)にも、隠し銘柄が多数ある。

靖国神社を散歩してから、こちらでゆっくり美酒を傾けられれば、お花見の〆としても最高。
それだけに、お花見の季節は予約がいっぱいで、特に座敷席は数カ月前に埋まってしまう。
もっとも、たとえ桜がなくても十分楽しめる店である。

→九段さくらさくら
http://www.sakurasakura.co.jp/top2page.html

美味しい肉料理とワインの店、ヴァンピックル銀座 (08/4/4)

一番好きなお酒は日本酒なのだが、消費量でいえばワインの方が多いかもしれない。
最近でこそ減ったが、5年ほど前ならおそらく年に100本くらいは空けていたはずだ。(ほとんどテーブルワイン…

バクバク食べて、ガブガブ呑みたいというワイン好きに人気があるのが、「ヴァンピックル銀座」だ。串焼きとワインの店だが、ここではフレンチバーベキューと言われている。

店は、銀座の晴海通りの左側を数寄屋橋から4丁目交差点へ向かい、天賞堂の角を左折して50mほど行った、左側のビル2階。小さなビルなので目立たないが、ハートの看板を目印にするといいかもしれない。

階段を昇り、扉を開くと、店の狭さと混雑ぶりにちょっと驚く。
幅が狭く、奥行きのある造りなのだが、その雰囲気は確かに串焼き居酒屋といった感じだ。入ってすぐの窓側に小さなテーブルが1つあるものの、そこから奥までは長いカウンターがず~っと続いている。店の奥には、2~3卓のテーブル席がある模様。

カウンターの背後がワインラックになっているため、通路はとても狭い。人がすれ違うのはほとんど不可能で、一方通行でも体格のいい人は難儀しそうだ。

カウンターの中に豚一匹が逆さ吊りにされているのは、なかなか迫力がある。この店最大の売りが、埼玉県の吉田牧場で育てられた吉田豚なのだ。
吉田豚は、通常より長い期間飼育して、より質の高い豚に仕上げたもの。コクのある味わいは牛肉に劣らない美味しさだ。

串焼きは、青森産ニンニク(262円)から、活オマール海老(1尾2,940円)まで色々ある。豚のもも・肩ロース・バラは399円、江戸前穴子が525円、フォアグラの炭火焼は1串1,260円だ。
「おすすめ串6本セット」が2,940円、前菜からデザートまでの「おまかせコース」は4,200円なので、これらを頼むのが、断然お得

この店では、勝沼のブドウの枝を加えた炭火で焼いているというのも、ワイン好きの心をくすぐってくれる。

ワインは、南仏産を中心にしたフランスワインが、常時60種くらい揃えられている。自然派ワインが多いのも嬉しい。
価格は、ボトル3,129円から、高くても2万円くらいでほぼ納まる。よりグレードの高いものを求めるなら、例外的にシャトー・ラトゥール(35,000円)なども置いてある(ビンテージは不明)。

グラスワインも、常時10種類くらいあるのだが、こちらはメニューがない。スタッフに好みを伝えて3種類程度をピックアップしてもらって選ぶことになる。値段は1,500円くらいするので、頼む際は確認した方がいい。

かなり遅い時間でもない限り、予約せずに入れることは滅多にないため、要予約
丸の内にも支店があるのだが、そちらは新しくてキレイ。デートには丸の内店の方がいいかも…

→ヴァンピックル銀座
http://auxamis.com/vinpicoeur_ginza/

純米酒と、純米ではない日本酒 (08/4/1)

日本酒を選ぶとき、自分が最初に気にするのは「純米酒」であるかどうかだ。
純米酒とは、米麹だけから造られた日本酒を指している。

米と水は分かるとして、米麹とは何だろうか?
米麹とは、蒸した米に麹菌を繁殖させたもの。麹菌には、デンプンを分解してブドウ糖を造り出す働きがある。そして糖分は、酵母(微生物の一種)を加えると、分解されてアルコールを発生させる。
糖分がないとアルコールが発生しないので、米麹を使って糖分を造り出しているのだ。

純米酒の仲間に純米吟醸酒純米大吟醸酒というものもあるが、これはとりあえず純米酒の高級バージョンと思っていていい。
この3種を除く全ての日本酒には、米・米麹・水以外の原料が含まれている。

それは何かと言えば、主に醸造アルコールだ。
「醸造アルコール」とは、サトウキビやトウモロコシ、イモ類などから醸造・蒸留して造られた、純度の高いアルコール(エチルアルコール)のことだ。
これを使うと、日本酒の醸造が安定して失敗しにくくなると同時に、スッキリとした味に仕上がったり、費用も安くなったり…といったメリットがある。

その一方で、醸造アルコール等を加えた酒はリキュールに近いのだから、「日本酒」と称するべきではない、といった批判もある。
ワインの場合、アルコールを添加したものは「フォーティファイド・ワイン」と言い、普通のワインとはっきり区別されている。シェリー、ポートワイン、マディラ酒などがそうだ。

醸造アルコールを入れたものが一概に粗悪品というわけではなく、少量を的確に使えば、普通の純米酒以上の味になる場合もある。例えば、「吟醸酒」や「大吟醸酒」では、少量の醸造アルコールを加えることで、爽やかな味わいとフルーティーな香りを引き出している。

しかし、多く使えば日本酒らしい味わいが薄くなるのは事実。それを補う(ごまかす?)ために、糖類グルタミン酸ナトリウム(うまみ調味料「味の素」の主成分)などの添加も認められている。
このようなお酒は「普通酒」と呼ばれ、最も安価に普及しているタイプの日本酒になる。普通酒は、どうもベタベタした味だったりして、美味しい日本酒にはなり得ない

では、醸造アルコールはどこまでが少量なのか?
線を引くのは難しいが、本醸造酒吟醸酒と名乗るには、醸造アルコールは米の重量の10%以内に制限されている。実際はそれよりずっと少ない量しか使っていないお酒も多い。
ほかのお酒は飲めるのに「日本酒は苦手」と言う人は、普通酒をはじめとした品質のあまり良くない日本酒を飲み、悪印象を持ってしまったのでは、という気がする。

自分は純米至上主義というわけではないが、常に肴をつまみながら呑むため、和食と相性のいい純米酒が一番気に入っている。
また、醸造アルコールの入った日本酒を呑むと、悪酔い二日酔いになりやすいことも経験上自覚している。

だから、居酒屋でメニューを見ると、真っ先に純米酒をピックアップしてしまうのだ。

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