千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

2007年10月

銘酒もフツーの価格が嬉しい!池袋「おまた」 (07/10/13)

銘酒を揃えた店の多い池袋にあって、きわめて良心的な価格で飲めるおすすめの居酒屋が「酒・肴 おまた」だ。

場所は、池袋駅の東武側から西口公園前の交差点を左折し、東京芸術劇場の前を通り過ぎて信号を渡った左手3軒目。(現在、ビルの外装を工事中のようだが、店は営業している。)

店は、間口が狭くて奥が深い、俗に言う「ウナギの寝床」タイプ。
入ってすぐ右側にテーブル1卓(5人席)だけの小上がりがあり、あとは奥まで続くカウンターだ。
カウンターには、折敷(おしき)が並べられていて、これだけでちょっと上品なイメージに見える。
店名は店主である小俣博さんの名前から付けられたらしい。

日本酒は30種類ほどが揃い、銘柄はかなり厳選されている。価格は本醸造で700円、純米吟醸クラスで800円~1000円。
価格だけ見れば特に安い気はしないが、ここの特長は貴重なお酒も普通の価格で飲めることだ。
たとえば、「十四代」も本醸造なので700円。都心の繁華街でこの価格は嬉しい。

別格は「醸し人九平次 別誂」(1,600円)だが、このお酒の場合は飲めるだけで幸せである。
もちろん、臨時に入荷する銘酒もあり、中にはここでしか飲めないような逸品に出会えることもある。

焼酎も、芋を中心に15種類ほどあって、すべて550円。原酒の4銘柄に限っては750円だが、これにも「百年の孤独」などが含まれていて、これまた破格と言っていい安さだ。

ワイン(120cc)やスパークリングワインは700円だが、なんとボトルワインに限っては持ち込み可(持込み料1本2,000円)だという。ちょっといいワインを持ち込んで、グループで飲むというのもいいかもしれない。

肴は、大根なます(300円)~和牛ステーキ(900円)まで多彩に揃っており、味もイケる。基本は和食ベースだが、ジャーマンポテトやチーズの盛り合わせ(各700円)などもあり、大抵の需要には応えられる品揃えだ。
名物は出汁巻玉子(650円)だが、湯葉刺しやカニクリームコロッケも人気のようだ。日替わりメニューも毎日10数種類ある。

席数が限られるので、できるだけ予約した方がいい。(特にテーブルは必須)
お酒好きなら、必ずまた行きたくなる店だろう。

酒・肴 おまた

東京ミッドタウンで手軽に食べられる、「東京ハヤシライス倶楽部」 (07/10/5)

特にハヤシライス好きというわけではないのだが年に2~3回はハヤシライスが食べたくなる。
昨日がまさにそんな日だったのだが、そういう日にハヤシライス専門店の前を通りかかるというのは、偶然にしてもできすぎた話だ。天の声に、素直に従うことにした。

場所は東京ミッドタウンのガレリア地下1階。このフロアは、ミッドタウンにしては安めのファーストフード系ショップが集まっているのだが、その一角に「東京ハヤシライス倶楽部」はある。

店は牛丼屋などでおなじみのコの字型カウンター1つのみ。その突端が受付兼レジとなっているので、両側の5席ずつが客席となっている。
ハヤシライスのイメージからだろうが、雰囲気はちょっとレトロ調。調布の洋食屋クリスマス亭が出店しているらしいので、やはり「洋食」っぽさが漂っている。

カウンターには荷物棚がないので、荷物は床に置くか、膝の上に乗せておくしかない。ただ、壁に上着を掛けるフックやハンガーがあるので、ショルダーバッグならそちらに掛けておける。

メニューはシンプルで、基本的には黒ハヤシライスの甘味か辛味(各950円)を選ぶのみだが、両方を半分ずつ食べられる「両味」(1,100円)もある。それぞれ大盛りは+250円だ。ライスの量は控え目なので、しっかり食べたければ大盛りがいいかもしれない。

席に着くと、まず小皿にセロリのピクルスが出される。セロリっぽい癖もあまりなく、割と美味しい。
ハヤシライスは、ライスがお皿、ルーがソースポットと、分けて出される。「両味」の場合は、ソースポットが2つ出されるが、グリーンピースが浮いている方が甘口だ。

ルーは本当に真っ黒。ハウス食品の「完熟トマトのハヤシライス」といったトマトソース系のハヤシライスとは対極の、コクのあるデミグラスソース系の味だ。
少しだが肉も入っていて、かなり柔らかく煮込まれている。野菜はほとんどルーに溶け込んでいる状態だ。

味は、辛口でも辛すぎず、甘口でも甘すぎず。辛党の人には物足りない辛口、甘党の人には物足りない甘口という気もするが、自分にはちょうどいいくらいだった。きちんと手間を掛けて作られた深みのある味が心地よい。個人的な好みから言えば、辛口の方が美味しかった。

バリエーションとしては、お肉たっぷりハヤシ(1,470円)や、東京和牛特A特製ハヤシ(2,580円)もある。ベーシックなメニューでも十分柔らかくて美味しい肉だったのに、「特A」だとどのくらい差があるのか、ちょっと気になる。

ドリンクは、黒ビールやラガービールが550円、自然酵母ビールが750円、コーラが300円。

デザートに白い珈琲プリンと杏仁豆腐(各350円)があるのだが、「白い珈琲プリン」は真っ白なのに、なぜか珈琲の味がして、とてもクリーミー。不思議なデザートだ。

基本メニューとデザートはテイクアウトもできる。ルーは2人前が瓶詰めになって1,500円。冷蔵庫で保存すれば、5日程度は保存できるとのことだ。

東京ミッドタウン/東京ハヤシライス倶楽部

路地裏の本格バー、新橋「SINGLE MALT BAR MOONSHINE」(07/10/2)

安い居酒屋で有名な新橋だが、実は味にうるさい人を満足させる本格派の店も、わずかながらある。
ウィスキーなら、「シングルモルトバー・ムーンシャイン」が一押しだ。

場所は、新橋駅の日比谷口から烏森神社へ入り、細い参道を左折、最初の路地を右折した右側。コスト・パフォーマンスの高さで評判の高い「ビストロスリジィエ」の2階なので、脇の細い階段を登ると入口がある。

もともと狭いビルなので店も小さいのだが、意外にも窮屈さを感じさせない。それは、3階まで吹き抜けになった造りにあるようだ。2階はカウンター12席だけだが、3階にはソファ席がある。ここはちょっとした隠れ家気分だ。

カウンターの前は、天井まで埋め尽くされたウィスキー棚。店名の通り、シングルモルトが中心になっている。
メニューも見ごたえがあるが、この店はビギナーにもやさしい工夫をしている点がいい。

地域の異なるシングルモルトの飲み比べや、同じ銘柄でフィニッシュの樽材が異なる3種の飲み比べセット(各1,200円)などが用意してある。これは、シングルモルトのビギナーには嬉しいメニューだ。
店長の佐野充さんをはじめとするスタッフが、お酒についての質問にも分かりやすく答えてくれるので、ウィスキーを勉強するにはうってつけ。

もちろん、カクテルやウィスキー以外の洋酒も(店の品揃えからすれば、ごく一部だが)揃えてある。以前ご紹介したウォッカの「BLAVOD」や、ラムの「ロン・サカバ センテナリオ」なども並んでいた。

これだけの本格バーとしては珍しく、フードメニューも充実している。
ステーキやシチュー、ピザなど、しっかり食べたい時でも対応できるのだ。

カウンターの2階は男っぽい雰囲気だが、時おり女性も3階へ上がっていく。
様々なシチュエーションで利用できる本格バー、洋酒好きなら絶対また来たくなるはずだ。

SINGLE MALT BAR MOONSHINE

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