千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

2007年05月

坦々麺の専門店、目黒「蒼龍唐玉堂」 (07/5/31)

今日は、お昼にロイヤルパークホテル24階にある「シェンロン・グランデ」のマイルド坦々麺を食べた。
そこそこの美味しさで、値段は1,732円(消費税・サービス料込み)。
それなら、「蒼龍唐玉堂(そうりゅうとうぎょくどう)」の坦々麺の方がはるかにコスト・パフォーマンスが高い。

「蒼龍唐玉堂」は、「紅虎餃子房」で有名な際コーポレーションが手掛ける坦々麺の専門店だ。正直言って、あの中島社長はあまり好きではないのだが、一連の中華レストランのコスト・パフォーマンスの高さは認めざるを得ない。
どこも値段はほぼ平均的ながら、味はワンランク上。サービス面では今ひとつという店が多いが、若者を中心に確固たる人気を築いている。

「蒼龍唐玉堂」は、坦々麺に的を絞ったところが斬新だ。
目黒店の場所は、目黒の権之助坂を目黒川方面へ下り、もう1本の目黒通りと合流したあたりの右手。
店内はカウンターだけが奥へと続く、間口の狭い造り。食事時には満席となる。

坦々麺以外にラーメンもたくさんあるし、「やみつき焼餃子」「つるり水餃子」「揚げ手羽元」などサイドメニューも豊富だが、やっぱり看板の坦々麺が美味しい。
坦々麺は、いずれも細麺か太麺かを選択することができる。
黒玉坦々麺(780円)の表面は、黒胡麻で覆われて真っ黒。黒胡麻だけでレンゲ2杯分を使っているらしい。更に、黒胡椒が粒のまま入っていて、程よい辛みとコクがある。

白玉坦々麺(780円)は、最もマイルドな味なので、辛いのが得意でない人におすすめ。こちらも白胡麻がたっぷり使われている。
赤トマト坦々麺(880円)は、トマトがまるごと一個入っているのがユニークだが、これも意外な美味しさで、組み合わせの妙味を楽しめる。

ほかにも、熱血漢坦々麺、無湯坦々麺、鶏ぶつ坦々麺、肉玉坦々麺など、様々な坦々麺があり、他店にはないオリジナリティあふれるメニューが食べられるのが楽しい。
ランチではサービスでしょうが飯が出され、これがまた特に人気がある。

お酒もけっこう揃っているが、焼酎が中心だ。
芋は「富乃金山」(600円)、「吉兆金山」(600円)、「黒霧島」(500円)があり、そのほか米の「島飼」(600円)、麦の「一粒の麦」(500円)、黒糖の「れんと」(600円)、 紫芋の「山の香」(600円)といった代表的銘柄が置いてある。

焼酎以外では、生ビール(500円)、ビンビール(550円)、ホッピー・黒ホッピー(各400円)、「五代の梅酒」(600円)、紹興酒・8年瓶だし(600円)、5年瓶だし(500円)などもあるし、サワーや酎ハイ類(450円~)、日本酒馬乳酒(600円~)まであるので、食べながら軽く飲むにはいいかもしれない。

なお、目黒店のほか、浅草、羽村、国立、蓮田、渋谷パルコ、吉祥寺、六本木、上野御徒町にも店舗がある。

●蒼龍唐玉堂 目黒店
http://www.kiwa-group.co.jp/restaurant/a100129.html

汐留の夜景を楽しめる和食店、「すみれ家」 (07/5/30)

汐留は、都心のヒートアイランド現象を加速させる高層ビルが立ち並んでおり、眺望が売り物の飲食店は多い。
海側にはベイブリッジ、街側には東京タワーといった絶景が拝める店もある。
だが、総じて値段が高く、コストパフォーマンスに疑問符の付く店のオンパレードでもある。
その中で、納得できる数少ない店の1つが、「すみれ家」だ。

場所は、汐留の日本テレビの隣にある「汐留シティセンタービル」の41階、「D4 TOKYO」。
汐留シティセンタービルは、この界隈で最も飲食店が多いビルだが、低層階(2階~地下2階)と高層階(42~41階)との雰囲気に、かなり差がある。
高層階のインテリアは、下手な高級ホテルより格調高い。

知らずに足を踏み入れると少しビビるくらいの41階フロアの、西側を「D4 TOKYO」が占めている。
D4 TOKYOは、三和ホールディングスが経営する数多くの飲食店(「王将」「花のれん」「月の蔵」などが有名)の中でも旗艦店と言っていい存在で、4タイプの店が1つのエントランスからマネージメントされている。
和食ダイニングの「すみれ家」、広東料理の「GRAND CHINA」トスカーナ料理の「Belvedere」、京町家風BARの「月華」の4つだ。 いずれも、この立地を活かした格調高いインテリアと程よいファッション性を兼ね備えており、一見の価値はある。

中央のエントランスを入ると、正面に受付カウンターがあり、4つのどの店を利用するか、予約は受けているかを確認する。それから各店に案内されるのだが、「すみれ家」は一番奥ということもあって、席に着くまでもなかなか楽しめる。

席は全部で140席とかなり広い。天井まで一杯に開けた窓に面したカウンター、東京タワーを望めるテーブル席、落ち着いたボックス席に個室と、席のタイプも様々。基本的にどれもテーブルと椅子になる。個室は2名~18名までだ。
料理は、プリフィックススタイルの和食。前菜やお造り、デザートなどは決まったものが提供されるが、間の「中皿」や「主菜」は4~5品の中からそれぞれチョイスする方式だ。

当然だが、食事の美味さは居酒屋の比ではない
二代目料理長として厨房を率いているのは、長沼一喜さん。元々京料理の出身だけあって、素材にも料理法にも京都らしさがにじみ出ている。驚くような派手さはないが、素材の持つ本来の味わいを大切にした、きめの細かい和食を提供してくれる。これからの季節、お造りに鱧も供されるようだ。
しめの食事に出される鯛めしは、ここの名物。
もちろん、アラカルトもあるが、コースの方が断然お得。夜は5,250円からコースを頼める。
ちなみに、昼は2,100円の「萌の折」(おばんざい小鉢9種)から3タイプ。
この雰囲気と料理のレベルを考えれば、これは価値が高い。

日本酒やワインも豊富で、セレクトもなかなかいい。「七本槍」(800円)や「醸し人九平次」(850円)、「黒龍・いっちょらい」(950円)あたりは良心的な価格。4合瓶も色々揃えられており、こちらは5千円から。焼酎なら、3,800円から揃う。
ワインも、カリフォルニアを中心に、和食店としてはかなり揃えられている。ソムリエが常駐しているとも聞いた。
言い添えておくと、サービスのレベルも満足できる。

ちょっと贅沢が許される時だったら、この店のコストパフォーマンスはかなり魅力的なはずだ。

●D4 TOKYO/すみれ家
http://www.sanwahd.co.jp/d4tokyo/sumireya/index.html

飲兵衛の鉄人 (07/5/28)

お酒を呑む時、あまり食べないタイプと、しっかり食べるタイプの2通りの人がいる。
本当の酒好きは、ほとんどつまみを食べないと良く言われる。周囲の酒好きを思い浮かべてみても、毎日晩酌を欠かさないタイプには、そういう人が多い。
だが、空腹で呑むと酔いが早いし、内臓にも負担をかける。逆に食べながら呑むと、お酒は食欲を増進させるので、つい食べ過ぎて太ってしまいがちだ。

自分の場合、軽いものでいいのだが、なにかしら食べないと呑めない。空腹でも満腹でも呑み辛いので、呑む時は酒肴をちょっとずつつまみ、なかなかお腹が一杯にならないようスローペースで食べることにしている。
タイプ的には「中間」なのだが、どちらかと言うと「食べるタイプ」に近いだろう。

たまに飲み会が予想より早くお開きになってしまったりすると、つい食べ足りなくて締めのラーメンに走ってしまったりする。そんなことをしていると、2kgくらいは簡単に太ってしまう。

身長が173cm程なので、体重はなるべく60kgくらいを保ちたいと自分では思っている。
1~2kg増えると、ベルト周りの違和感で何となく分かるし、逆 に1~2kg痩せると、パワーが落ちてくるのでこれまた分かる。他人はごまかせても、自分はごまかせないものだ。

前にちょっと書いた通り、百歳まで元気に飲むのが目標なので、多少は健康に気を遣っている。
かつて1回だけ健康診断で引っかかったことがあって、「やや脂肪肝気味」という所見だった。その時は1~2週間お酒を控えて正常に戻ったのだが、それ以来飲む時の食事に少し気をつけるようにしている。

肴はなるべく肉よりや野菜を優先的に注文する。
呑む合間にを飲むように心がける。
締めのラーメンはできるだけ我慢する・・・といった程度だ。
幸い生来の魚好きだし、元々大食漢ではないので、さほど苦ではない。きちんと守れる日ばかりではないのだが、厳格に守っても酒の席が楽しくなくなるので、あくまでゆる~いルールとしている。

自分は、短期間ならお酒を呑まなくてもさほど苦痛には感じないし、自宅で1人で呑むこともほとんどない。(缶ビールの市販価格すら知らない。)
だから、いわゆる「酒好き」ではないと自分では思っている。「酒」が好きと言うより、酒を酌み交わす「店」や「人」が好きなのだ。

年齢的なこともあってか、体を壊す友人・知人が周囲に増えてきている。百まで元気で呑むというのは、決して簡単なことではないようだ。
健康は、お酒を美味しく楽しむための大きな要素。これからも、飲兵衛の鉄人を目指して、日々精進していきたい。

吟醸酒が70種類!八重洲「吟醸バー2007 蔵66」 (07/5/25)

「期間限定」といったうたい文句に弱いのは人の常。
いま、東京駅の東京駅八重洲南口地下1階に、10月下旬まで期間限定の立ち飲みバー、「吟醸バー2007 蔵66」が営業している。
このバーは、日本吟醸酒協会が昨年に引き続いてオープンさせたもので、その名の通り全国66蔵の吟醸酒が味わえる。

場所は、東京駅の八重洲地下中央口を出て、八重洲1番街を右にまっすぐ進み、突き当りを左折した休憩所の前にある。駅から近いのが嬉しい。
店内は27坪。丸い小テーブルが7~8卓ほどあり、壁際はすべてカウンターになっている。場所柄か、女性客もけっこう多い。

お酒は左奥の注文カウンターでオーダーする。
吟醸酒は、いずれも1杯60mlほどで、300円400円のどちらか。
1合に換算すると、900円か1,200円になるので、立ち飲みとしては高価格だ。だが、斗瓶囲い30%精米の純米大吟醸なども含まれているので、この価格はやむをえない。むしろ、60mlで提供してくれることを有り難く思うべきかも。
千円で11枚綴りの回数券があるので、まずこれを購入するのがいい。

メニューに並んだ66種類の吟醸酒には、それぞれの辛さや味の濃淡、香りの強さが示されているので、それを目安に選んでもいいし、きき酒師がいるので、味の好みを伝えて選んでもらってもいい。
注文は、メニューに振ってある番号で伝える。

常設の66銘柄以外に、毎週木曜に入れ替わる3~4銘柄の「今週の蔵元」もあるので、実質70銘柄が揃っている。更に、常設の銘柄も2カ月ごとに入れ替わるというからすごい。新酒や鑑評会出品酒(非売品)など、ここでしか飲めないお酒もあるとのことだ。水も吟醸酒の仕込み水が用意されており、こだわりを感じさせる。

だが、おつまみは少ない。種類は10種類近くあるのだが、1品が軽いお通し程度の量しかないので、食べながら飲みたい人には向かないだろう。価格は2品セットで400円、3品セットで500円だ。各蔵のおすすめのおつまみとのことで、「クリームチーズの吟醸粕漬け」など日本酒に合うものが揃っている。

ワイングラスでは世界一と言われているリーデル社製の吟醸酒グラスや、酒蔵のTシャツ・前掛けなども販売していて、ちょっと気になる。各蔵のパンフレットなどもいくつか置かれていた。
33蔵のお酒を飲むと、プレゼント(お酒など)がもらえるスタンプラリーも実施しているらしい。
下のホームページには、1杯サービスとなるクーポンチケットもあるので、訪れる際は利用したい。

●吟醸バー 蔵66
http://www.ginjyoshu.jp/bar.html

一流シェフの料理をつまみに飲める、銀座「アドリブ」 (07/5/24)

※「アドリブ」は、ビル建て替えのため08年3月で閉店した…残念!「ル マノアール・ダスティン」の方は、銀座6丁目のMSTビル地下に移転し、2008年5月より営業している。

銀座でフレンチと言うと「高い」イメージが付き物だが、比較的手頃に楽しめるビストロもたくさんある。中でも、居酒屋に近い感覚で楽しめるのが、銀座8丁目にある「アドリブ」だ。

場所は、銀座中央通りの端にある「天國」の角から御門通りを築地方面に進み、メガネドラックの角を左折して50mほどの右側。フランス料理店「ル マノアール・ダスティン」の地下だ。(写真左端の階段を降りる。)

1階の「ル マノアール・ダスティン」は、銀座では意外と珍しいオーナーシェフの一人、五十嵐安雄シェフの店。その五十嵐シェフが、自分で通いたい居酒屋をイメージして作ったという姉妹店が、この「アドリブ」だ。
とは言え、店内に居酒屋のイメージはなく、ビストロらしい品がある。店のスタッフの物腰にも、フレンチ育ちを感じさせる。

階段を降りて店に入ると、一番手前に8席ある大テーブルがあり、左奥に6席ほどのカウンター。右側とその奥に2人掛けのテーブル8卓と、4人掛けのテーブル1卓がある。

料理は20品程度で、「キノコのマリネ」といった軽いもので750円くらいから、肉料理など高めのものでも1,600円以内で納まる。自分の好みとしては「おつまみの盛り合わせ(2人前)」1,400円あたりがいい。
月・火・水に限っては、3千円の「おつまみセット」があり、これも狙い目だ。内容は、ブーダンノアール(豚の血入りのソーセージ。1口大)、イベリコ豚の生ハム、おつまみ3点盛り、パテ・ド・カンパーニュ、串揚げ、チーズ盛り合わせの6品。
なお、曜日に関わらず、5千円のお食事コースもある。(金額はいずれも税込。チャージ500円、サービス料10%別)

お酒はビール、ワイン、リキュール、カクテル、ウィスキーなどが一通り揃う。日本酒もあるという噂だが、メニューには載っていなかった。
グラスで飲めるワインは、いわゆるハウスワインだけのようで、ちょっと残念。価格は標準的な居酒屋とさほど変わらないレベル。ワインは30種類ほどと、1階に比べるとはるかに少ないが、ボトル3,900円~13,000円位まで幅広く揃えられている。(1万円を超えるのは、ボルドーの格付けワインだった。
個人的には、お酒の種類がもう少し豊富だとより嬉しいのだが、普通はまず不満のないレベルだと思う。

五十嵐シェフは、フレンチの食材としては珍しい、うなぎやスッポン、内臓といった素材を美味しい料理に変貌させることで知られる凄腕シェフ。その料理を、お酒を飲みながら手頃な価格で楽しめるのだから、これは嬉しい。
「居酒屋」として使うには少々雰囲気が堅いが、自分のように、量はそこそこで酒肴として楽しみたいタイプには、うってつけの店だ。

●ル マノアール・ダスティン/アドリブ
http://www.uniglavas.com/link/mano/index.html

赤星が飲める新橋の飲み屋、旬の魚と鰯の店「喜多八」 (07/5/22)

よくテレビに登場する新橋の飲み屋は、オジさん達で賑わう大衆的な個人経営店が多い。確かに、そんな店が新橋には山ほどある。
だが、山ほどあるからこそ、その中から好みの店を見つけるのは難しく、つい適当な店で「ま、いいか」と妥協してしまいがちだ。

その手の店を好む人というのは、意識する・しないに関わらず、おそらくこんな条件で店を選んでいるはずだ。

 ・程よく年季の入った店内
 ・手頃な値段
 ・うまい酒肴、家庭的な料理
 ・人のいい親父さん、おかみさん

こういう店が好きな方におすすめしたいのが、新橋の一杯飲み屋「喜多八」だ。
場所は、新橋駅の烏森口から、パチンコ屋とかねまん薬局の間の路地を入り、2つめの角の左側にある駐車場の隣。
間口1間そこそこの小さな店だ。
看板には「旬の魚と鰯の店」と書かれており、引き戸にお品書きが貼ってあるので、料理や値段の見当がつくところが有り難い。

店に入ると、右側に6人掛けのカウンターがあり、左側には4人掛けテーブルが3卓並ぶ。一番奥がトイレ。
年季の入った店内は、まさに「一杯飲み屋」という風情だ。女性客がいないわけではないが、正直、若い女性には入りにくいだろう。

カウンターの上には、寿司屋で見かけるネタケースがあり、魚に力を入れている雰囲気が伺える。
事実、店のイチオシは魚料理。刺身、焼き物、一夜干し、煮物と、一通りの魚料理が楽しめる。おすすめは日によって違うが、一夜干しは、年配の大将が店先で毎日干している作りたてだ。
昨日はミンク鯨の刺身が入っており、久々の尾の身を味わえた。料理は大抵400円~750円で収まる。

日本酒はいずれも1合で、「竹鶴」「水芭蕉」「萬歳楽」がいずれも600円、一番高い「清泉」の純米でも750円。「金陵」に至っては350円だ。
焼酎は、二階堂が350円、奄美30度が500円、蔵の師魂が650円。焼酎のボトルキープは、二階堂が2,600円、桜島なら2,400円だ。
ちょっと驚いたのが、ビール。通常のサッポロ生550円のほか、なんと、あの赤星があるではないか!(3月9日の記事参照)値段は650円。「赤星」が置いてある店は、この界隈でも初めて見た。

大将と奥さんの二人で切り盛りしているので、どこか家庭的。お二人とも下町っぽい性格のようで、常連客と軽口を叩き合ったり、賑やかな雰囲気だ。

狭い店なので、けっこう満員ということも多い。
美味しい魚を安く食べたい方は、早めの出陣をおすすめしたい。

●Yahoo!電話帳/喜多八
http://phonebook.yahoo.co.jp/bin/search?p=03-3431-2402

ラムの中のコニャック、RON ZACAPA SENTENARIO (07/5/21)

実はこのブログで紹介していない店で、大変気に入っているBARが地元の宮原にある。小さな店のためお客は常連中心で、入れないことも多いので、申し訳ないが紹介はまだ控えておきたい。
その店で教えてもらったラムが、ロン・サカパ・センテナリオ。最初は常連の1人が気に入っていたのだが、その美味しさと目立つボトルとで、たちまち常連たちに広まってしまった。

ラム酒は、カリブ海の西インド諸島を中心に造られる、サトウキビを原料とした蒸留酒だ。通常は、サトウキビの絞り汁を煮詰めて砂糖を分離した後、残った糖蜜を薄めて発酵、蒸留して造られる。アルコール分は40%台で、独特の香りとコクが特徴だ。色は、無色透明のホワイトラムと、熟成した琥珀色のダークラムとがある。

ロン・サカパ・センテナリオは、グアテマラ産のラム(アルコール度40%)で、ラムの中のコニャックとまで称されている銘酒だ。甘くまろやかな味わいと豊かな香りが素晴らしく、ファンは多い。造っているのは、ホンジュラスの国境に近いサカパ町にあるリコレラ・サカパ社だ。

このラムは、サトウキビの絞り汁から砂糖を分離することなく、そのまま発酵、蒸留して造られている。かつてスペイン人の医師であり科学者でもあったアレハンドロ・ブルダレタが、上質なサトウキビの糖蜜を蒸留した20種類以上の原酒から、23年物を中心にブレンドして造り上げたと伝えられている。それをホワイトフレンチオーク樽に詰め、海抜約2,300メートルに位置するケツァルテナンゴの高台で4年熟成させてから、ボトルに詰められるのだ。

初めて飲んだ当時は、ボトル全体が椰子の葉で編まれた織物で包まれている、目立つデザインだった。2005年度出荷分からは、織物がボトル中程だけに巻かれた新デザインとなっている。
グアテマラはマヤ文明発祥の地であり、この織物はマヤ文明で最も高い文化を誇ったChorti族の王族のみが座ることを許された織物ペタテをモチーフにしたもの。千年の時を超えて、今もなおChorti族の人々によってペタテの織物は織られているという。

センテナリオとは100周年記念の意味で、同社の創立100周年を記念して1976年に発売された際に名付けられた。それから30年が過ぎたが、「センテナリオ」という名前はすっかり定着してしまっている。

香りはフレンチオーク樽らしく、アーモンドやバニラの香りとスパイス香が溶け合って、絶妙のバランスを呈している。ぜひ、ストレートかロックで味わいたい。

銘酒らしく、受賞歴も数多い。
1998年~2002年にかけて、インターナショナル・ラム・フェスティバルで5年連続金賞を受賞し、2003年には「Hall of Fame(殿堂入り)」を果たす。
2001年と2002年には「The Beverage Testing Institute」でベスト・スピリッツを受賞し、「Wine Enthusiast」スピリッツ部門では98ポイント(100ポイント満点)を獲得するなど、まさにラムの最高峰とも言える華々しさだ。

23年物に加えて、リーズナブルな15年物もあり、2004年には25年物の「XO」(入手困難)も発売された。
元は手頃な価格のお酒なのだが、最近はプレミア価格で売られていることも多い。購入の際は、あちこち見比べて探してみることをお勧めする。

●インドゥストゥリアス・リコレラス・デ・グアテマラ社(英語)
http://www.ronesdeguatemala.com/eng/index.php

凄いボーカル+凄いギター、ジャズユニット「Fride Pride」 (07/5/18)

ジャズが好きなことは前に書いたが、中でも女性ボーカルが最も気に入っている。サラ・ヴォーンの日本公演を観に行けたことは、末代までの自慢話にしたいくらいだ。
日本でも、最近は日本人離れした歌唱力を持つ女性ボーカリストが出てくるようになって、喜ばしい限りだ。

そんな素晴らしい歌唱力とセンスを持つ女性の一人がShihoだ。幅広い音域、パワフルな声量、ソウルフルでありながら艶のある声質。元々はピアノの弾き語りから始まったという彼女の歌は、最初日本人と気づかなかったほどブラック・テイストなボーカルだった。

そのボーカルに惹かれて聴き始めたら、次第にバックのギターに耳を奪われた。
ただならぬギター・テクニックを駆使しているのは、横田明紀男。高校卒業と同時にプロとして活動を始めたという、超絶テクを持つギタリストだ。しかも、それでいてボーカルを決して邪魔していない。

このShihoと横田明紀男の二人によるジャズユニットがFride Prideだ。ストーンズの「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」にEW&Fの「宇宙のファンタジー」と、カバー曲はジャズにこだわらない幅広さ。それでいて、見事に彼らの味付けで聴かせてくれる。
お酒のBGMに最適なのはもちろん、本気で聴き込んでも更に惚れ込む素晴らしい音なのだ。
初めて聴かせてもらったのは2月にご紹介した居酒屋・季作。さすが大将、いいセンスしてる!

Fride Prideは、2001年9月にアメリカの名門ジャズ・レーベル「コンコード」から、アルバム『Fride Pride』でデビュー。以降、『STREET WALKING WOMAN』『HEAT WAVE』『THAT'S MY WAY』『two,too』『Musicream』と、年1枚のペースで計6枚のアルバムを発売してきた。

テレビ東京「そして音楽が始まる」(日曜22:00)の「CLOSE TO YOU」や、TBS「ブロードキャスター」(土曜22:00)の「アルフィー」など、TV番組のエンディングテーマに起用された曲もあるので、知らずに耳にしている人もいるかもしれない。

2004年からは本格的に海外での活動をスタートさせ、現在までに、アメリカ・ブルーノートをはじめ、数々の海外公演・イベントにも出演している。

今年も、福岡、六本木、名古屋、那覇、宮崎、大阪、東京などでライブを行う予定だが、なんと明日~明後日は阿佐ヶ谷の焼き鳥屋でライブを開く。会場は、焼き鳥の旨さなら中央線沿線一とも噂される「とり成」。
二人のパフォーマンスを間近に見られるとあって、4回の公演チケットは即完売したらしい。
もし、キャンセル待ちしたい方は、直接お店に連絡してみてね!

●Fried Pride Official Web Site
http://www.friedpride.com/

●Yahoo!グルメ/とり成
http://gourmet.yahoo.co.jp/0000951910/0002944524/ktop/

至福の時を過ごせる酒場、西新宿「ゆびそ」 (07/05/17)

今日は、西新宿のはずれにひそむ名店。自分の好みとしては直球ど真ん中の美酒とジャズの店、西新宿「ゆびそ」をご紹介。
場所は新宿駅西口から小滝橋通りを大久保方面に5分ほど歩き、「西新宿保健センター」の信号を左斜め前の路地へ入る。早稲田塾の角を左に折れて、50m程歩いた左側の地下

店は小さめだが、白い壁が清潔感を感じさせるモダン和風インテリアだ。
手前に大きめのテーブルが1卓あり、奥が7席ほどのカウンターになっている。カウンターは、店主が選んだ一枚板の特注品

店主の岩橋俊朗さんは、学生時代から料理と古伊万里の収集を趣味としていたとのこと。
新潟の出身で、高校時代は軽音楽部に所属し、トランペットを吹いていたという。
無類のジャズ好きで、店名の由来もヘレン・メリルの名曲「You'd be so nice to come home to」から採っている。
勤めていた会社を2002年12月に早期退職して、奥様と2人でこの店を開いたそうだ。

お酒は、日本酒が約20種、焼酎約10種(麦1種のほかは全て芋)、ビール3~4種、ウィスキー2種といったところ。すべて、店主のお眼鏡にかなった銘柄以外は置いていない、こだわりの品揃えだ。メニューには書かれていない非定番銘柄もあり、それがまた素晴らしい。
在庫僅少のイチオシ銘柄が、日本酒「ゆびそ」。店主の友人が、八反錦を使って広島で醸した酒とのことだが、既に酒造りをやめてしまったそうなので、在庫が切れた時点でもう飲むことはかなわなくなる。従って、一人一杯限定。19度と強めの日本酒だが、限定でなければ何杯でも飲みたくなる見事な酒だ。同じ人の手による焼酎やウィスキーもある。

日本酒は片口できっちり1合提供され、ぐい飲みは店主のコレクションから自由に選べる。コレクションは、磁器・陶器・グラスがそれぞれ10種類くらいずつあり、江戸時代の古伊万里から現代のものまで多彩に揃えられていて楽しめる。

料理は40種類ほどだと思うが、刺身、天婦羅、寿司、牛筋煮、珍味…と、多彩にして十分なバリエーション。家庭的でホッとする味だが、こちらも只者ではないネタがひそんでいたりする。昨晩いただいたのは「小鯛の酢〆」に「イトヨの唐揚げ」。
イトヨは天然記念物の淡水魚なので、本来は採ることも許されないが、海に回遊するタイプはその限りではないのだとか。トゲに気をつけさえすれば、美味しい魚だ。
お通しは梅茶碗蒸し。コース料理も3000円から用意してもらえる。

岩橋さんの大好きなジャズのCDは300枚ほど、レコードも150枚ほど揃えられている。
オーディオは、DENONのシステムにB&W(Bowers & Wilkins)のスピーカーという贅沢な組み合わせ。ジャズ好きにはたまらない時間が過ごせる。

とびきり美味しいお酒に、珠玉の肴、心地よい音楽。欠点と言えば、なかなか帰る気になれず、いつまでもずるずると過ごしてしまうことくらいだ。

■吉林優デザイン室/「ゆびそ」の紹介ページ
http://homepage2.nifty.com/yoshibayashi/yubiso.html

意外な銘酒が潜む、立石「E-ZAKAYA 正」 (07/05/11)

葛飾区は、縁のない人だとほとんど訪れることのないエリアかもしれない。自分の場合は、なぜか昔からこのあたりに縁があり、年に何回かは訪れる。
先週も京成立石駅の近くで飲む機会があったが、予想外に面白い店に出会うことができた。

京成立石駅の青砥寄り出口から踏切を渡って商店街を直進し、1つめの路地を左折すると、左側にある「E-ZAKAYA 正」がそれだ。
入口に銘酒のラベルが何枚も貼ってあるので、お酒に力を入れていそうな店ということは想像がつく。

店は白木の内装で、小きれいだが何の変哲もない居酒屋である。席はカウンターと、小上がりに掘りごたつ式の座卓がいくつかある程度で、居酒屋としては小さめの部類に入るだろう。

メニューには、有名地酒と焼酎が45種類ほど並んでいる。価格は焼酎が420円~、日本酒が525円~。この手の店でよく見かける有名銘柄が中心なのだが、実はメニューにない銘柄が不定期で入荷しており、これに嬉しい逸品が含まれていたりするのだ。
数日前に訪れた時は、「十四代」が3種類も入荷していた。通常の「本丸」はまだしも、「出羽燦々(でわさんざん)」と「山酒」は珍しい。

通常の「本丸」は、最も一般的な酒米である「五百万石」を使った本醸造酒だが、価格を超越した旨さで日本酒の革命とまで評され、たちまち超人気銘柄に躍り出た。実はこの本丸、「出羽燦々」や「山酒」と同じく、60%まで米を磨き上げている。精米歩合だけ見れば、吟醸酒並なのだ。

「出羽燦々」は、同名の酒米を原料に造られた純米吟醸酒。出羽燦々という酒米は、山形県農業試験場で開発された酒造好適米で、長野の「美山錦」と青森の「華吹雪」という品種を掛け合わせた山形産品種だ。柔らかでふくらみのある、いい香りの日本酒となる。

最後の「山酒」は自分も初対面。これは、やはり山形産の「出羽の里」(旧名が「山酒86号」)を酒米とした特別純米酒だ。
「出羽の里」という米は、出羽燦々を越える米を目標に開発された新種。山田錦と玉栄の交配種である「吟吹雪」を母に、「出羽燦々」を父として誕生した酒米で、栽培しやすい上に、非常にきれいな味のお酒が作れるということで、最近注目を集めている。
まだ栽培量がかなり少ないため、現在は山形県内のいくつかの酒蔵で試験的に醸造されている状態で、それが昨年頃から僅かながら市場に出回り出した。
そのため、瓶のラベルも通常の十四代とは全然異なっており、いわゆる裏ラベルが表に貼られているような状態なのだ。

この店では、そんな十四代の「出羽燦々」や「山酒」を、1合1,100で提供してくれた。これは、都心で飲む「本丸」の価格と変わらないことを考えれば、良心的な価格と言っていいと思う。
正直、葛飾でこんな美酒と出会えるとは思っていなかった。

葛飾には、無名だが美味しい地酒を探して育てることを目指す葛飾無銘酒会会長の杉浦酒店もある。(まいろーど四つ木商店街内)
意外とまだまだ隠れた名店が潜んでいるのかもしれない。

●Yahoo!グルメ/E-ZAKAYA 正
http://gourmet.yahoo.co.jp/0001094745/0003126282/

地酒10種、焼酎16種が飲み放題!新橋「栖(ひそか)」 (07/05/10)

飲み放題プランがある居酒屋は多いが、有名な地酒や焼酎まで飲み放題にしてくれる店は少ない。そんな貴重な店のひとつが、新橋の「栖(ひそか)」烏森店だ。

場所は、新橋駅の烏森口から、パチンコ「トップス」と「かねまん薬局」の間の路地を入って1つ目の角にある「すし好」の地下。
階段を降りて格子戸を開けると、まず三和土(たたき)で靴を脱ぐ。靴は店のスタッフがしまってくれるので、置きっぱなしでOKだ。

店内はもちろん和風で、席は掘りごたつ式に足を降ろせるようになっている。カウンターもあるし、大小の個室もあるので、使い勝手はいい。
飲み放題は、生ビール(なぜかレーベンブロイ)やワイン、サワーなど、あらゆるドリンク類が含まれていて、それに焼酎16種類も入っている。

銘柄は、全芋「蘭」、「晴耕雨読」、金峰「櫻井」、国分「芋」、「相良兵六」、「くじら」、「喜六」、「園乃露」、「明るい農村」、角玉カメ壷仕込み「小牧」、「さつま司」黒麹、「黒霧島」、「黒甕」、「綺羅麦」、「古丹波」
飲み放題セットは2時間半1,980円だが、ぐるなびのクーポンを持参すると、3つの特典の中から1つを選んで適用できる。特典は、「時間無制限+1,580円に割引」「消費税なし」「地酒を含める」の3通り。これを使わない手はない。

クーポンを使わなくても、525円をプラスすれば、地酒10種類も飲み放題に含められる。対象となる地酒の銘柄は「裏・雅山流」無濾過生詰、「一ノ蔵」超辛口純米、「澤乃井」純米大辛口、「ばくれん」超辛口吟醸、「男山」生もと純米、「立山」本醸造、「天狗舞・天」、「菊水の辛口」、「越の影虎・龍」など。 特におすすめなのは「裏・雅山流」だ。

もちろん、飲み放題には含まれない焼酎や地酒もあって、それぞれ30種類ずつが揃えられている。通好みの銘柄もちらほら混じっていて、セレクトはなかなか良い。

料理は、粗引き岩塩で焼きあげた串焼きが売りだが、刺身や一品料理も旨い。
宴会コースは、料理のみだと一人2,625円から、飲み放題付のプランだと4,200円から6,300円まである。

月に1~2日、月曜日にクーポンを持参するとドリンクがすべて半額になるといったキャンペーンもやっているので、ぐるなびをチェックしてから訪問するのが得策だ。
なお、烏森店のほかにも西新橋店など、姉妹店が6店舗ほどある。

●ぐるなび/栖(ひそか)
http://r.gnavi.co.jp/g311206/

ハンバーガーにワイン! 五反田「7025 フランクリンアベニュー」 (07/5/8)

ハンバーガーと言えばファーストフードの代名詞だが、それをリッチなメニューに変貌させたシェフがいる。五反田にあるハンバーガー・レストラン「7025 フランクリンアベニュー」の松本幸三さんだ。

店は、五反田と大崎の間、「清泉女子大」の向かい。
元は外国大使館の宿舎だった建物を店に改装したそうで、店内はちょっとリッチなお宅にお邪魔したかのような内装だ。テラスや中庭があって、そこでも食事できる。

オーナーの松本幸三さんは、メジャーレーベルからアルバムも何枚か出したバンド元ドラマーという異色シェフ。結婚後、奥さんの実家の洋食屋を運営することになって、この道に入ったという。
店名の「7025 フランクリンアベニュー」というのは、その後ロサンゼルスで働いた料理店の番地らしい。

ハンバーガーのパテは手作りで、つなぎや香辛料は一切使っていないそうだ。サイズは「M」「L」「Ex」の3通りあるので、お腹の空き具合に応じて注文できる。一番プレーンなハンバーガーで、Mが850円、Lが1,050円、Exが1,550円と、価格もちょっとリッチ。
チーズバーガー、アボガドバーガー、ゴールデンオニオンバーガー、チリバーガー、ベーコンレタスバーガーなど、けっこう種類は豊富だ。「レアで」などとパテの焼き加減を指定することもできる。

こちらの店が他のハンバーガーショップと決定的に違うのは、ビールやビールベースのカクテル、ワインといったアルコール類が飲めることだ。
掲載が9銘柄とは言え、ワインリストのあるハンバーガーショップは珍しい。

ワインはボトルでの注文が基本だが、ハウスワインに相当する銘柄だけは、グラスで注文することができる。
ハンバーガーショップという業態ゆえか、ワインも基本的にアメリカ産が中心。発泡性ワインだけはフランス産となっている。
デキャンタで提供してもらえるワインもあるが、とりあえずボトルとグラスでの価格を紹介しよう。
ちなみに、自分は赤の「スノークォルミー・ヴィンヤーズ」を飲んだが、意外とハンバーガーの味に良く合っていて驚かされた。

◆シャンパン
・テタンジュ ブリュット・レゼルブ(ボトル7,500円)
・パイパー・エドシック ブリュット(ボトル7,500円)
・ブーブクリコ・ポンサルダン ブリュット(ボトル8,000円)
◆スパークリング・ワイン
・ドメーヌ・サン・ミッシェル ブラン・ド・ブラン(グラス750円、ボトル3,800円)
◆白ワイン
・シャトー・サン・ミッシェル ゲヴェルツトラミナー(グラス650円、ボトル3,500円)
・ソーコル・ブロッサー ピノ・グリ(ボトル5,000円)
◆赤ワイン
・ガロフォリ ピアンカルーダ・ロッソ・コーネロ 2002(ハーフボトル1,900円)
・スノークォルミー・ヴィンヤーズ シラー(グラス650円、ボトル3,500円)
・ダンハム・セラーズ スリーレッグド・レッド 2004 (ボトル6,200円)

ハンバーガーやサンドイッチは、デリバリーも可能。
デザートもあって、こちらはお隣の有名フランス料理店「ヌキテパ」(こちらの田辺年男シェフは、元ボクサーとこれまた異色)から運ばれてくるそうだ。

●食べログ.com/フランクリン・アベニュー
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13001556/

東大宮の新鋭、居酒屋「ふくまる」 (07/5/7)

ちょうど半年前に開店した地元の居酒屋「ふくまる」は、地酒と焼酎が充実していて、店の姿勢にも好感を持っている。
場所は、東大宮駅の西口駅前通りを直進し、東大宮コミュニティセンターの交差点手前の左側。魚介系スープのラーメンが美味しい「浜とし」の隣だ。

入口の左側には小さな杉玉が下げられている。
店に入ると、右側がレジで、左側には焼酎の瓶が並ぶ。その裏が小上がりになっているのだが、座敷と言ってもいい広さがあり、宴会におすすめのスペースだ。
奥に進むと、右手がカウンターで左手がテーブル席。木造りで温かみがある和風ダイニングといった感じだ。

店のスタッフは店長を含め男性も女性も若く、新進のラーメン屋にも似た活気がある。
若いとは言え、店の方向性をしっかり打ち出していて、未熟さはほとんど感じさせない。客層も、老若男女とけっこう幅広い。
メニューに「日本酒はぬる燗がおすすめ!」と書かれており、燗上がりする渋い銘柄がピックアップされている。福島を中心とした東北から北陸の蔵元がほとんどで、現在以下の11銘柄がメニューに載っている。(価格は半合の場合)

福島の「会津流」特別純米(430円)、「京の華」山廃仕込(380円)、「飛露喜」特別純米生詰(420円)、「大七」純米生もと(400円)。
青森の「豊杯・ん」(300円)、山形の「くどき上手・ばくれん」(360円)、新潟の「鶴の友」(300円)
これ以降は4合瓶としての価格なので、宴会向けという位置付けだが、半合や1合でも注文できる。
新潟の「久保田・百寿」(3,000円)、「八海山」(3,150円)。福岡の「繁枡」吟醸(4,500円)、そして地元・埼玉の「神亀」(4,500円)。

手頃な価格で提供できる本物の酒を、できる限り選ぼうとしているのが分かる。
メニュー以外にも、いい酒が随時数種類入荷しているので、好きな人は尋ねてみるといい。
この週末には、赤丸急上昇中の銘柄、三重の「而今」五百万石が入荷しており、「さすが」と感心させられた。

焼酎は、日本酒より更に多くの銘柄が揃えられており、総じてお酒のメニューは豊富だ。
肴も手頃な価格で、多彩に用意されている。
刺身は、鰤、鰹、平目、アオリ烏賊、真鯛、金目鯛、北海蛸(※先週末の場合)の中から好きなものを自分で選ぶ。値段は2品で800円、3品で950円、5品で1,350円、7品(全部)で1,750円だ。
ほかの肴も、ほとんど500円前後で注文できる。安めのものだと、米茄子(350円)や縞ほっけ(450円)あたり、高いものでも、上モツの味噌煮込み(700円)や角煮(880円)くらいまでだ。
最近ランチも始めたので、昼に味見するというのもいいかもしれない。

たまに店を臨時休業して、美味で知られる都内の日本料理店スタッフ全員で出掛けることもあるという。
こういう店とじっくり付き合っていくのも、酒飲みの醍醐味の一つかもしれない。

●Yahoo!グルメ/ふくまる
http://gourmet.yahoo.co.jp/0007198771/0010850347/ktop/

羊の皮をかぶった狼?…新宿「珈穂音」 (07/5/3)

新宿は、地下街に数多くの店が営業している。
小さな店が多いので、なかなか長居はしにくいが、そんな店の中にも素晴らしい地酒を揃えた店がある。紀伊国屋書店の地下にある「珈穂音(カポネ)」だ。

店は、地下鉄丸ノ内線の新宿駅構内から、紀伊国屋ビル出口(A6・A7)を抜けてそのまま紀伊国屋の地下に入ると、左側にある。

店の外観は、きわめてありきたりの喫茶店っぽい。店の入口は狭く、左手に日本酒の冷蔵庫がある。右側がレジと厨房。正面は、4人ほどが座れる半円形のカウンターで、テーブル席は左側に細長く配置されている。4人掛けが4卓、突き当たりに2人掛が4卓ほどの狭い店だ。
店のスタッフは年配の女性が多く、決してオシャレな店ではない

メニューに並んでいるのは、定食屋か洋食屋の料理ばかりなので、これもちょっと意外。
カツカレー、スパゲティ、サラダ、ロールキャベツ定食、生姜焼き定食、ポークピカタ定食…といったメニューで、800円前後で食べられるものが多い。定食は、ごはん、みそ汁、サラダ、お新香が付く。ビーフシチュー定食(1,200円)など、高いものは千円を超えるが、その味とボリュームを知れば必ずや満足するに違いない。実は、ここの定食はかなりファンが多いのだ。なんせ、ランチが100種類もある。

お酒や肴は店内の貼り紙と黒板を見て注文する。肴は、〆鯖、煮込み、肉じゃがといった定番ものが中心。定食に比べると味は普通の居酒屋レベルだが、ボリュームの多さは同様なので、うっかり頼み過ぎると食べきれなくなる。

店には焼酎やウィスキーも何種類かあるが、この店で飲むなら日本酒に尽きる。
銘柄は、安いもので、北雪「鬼ごろし」(400円)、越の景虎(450円)、越の湯舟(500円)、ぎんから(500円)、谷櫻・純吟(500円)。
中くらいのもので、天狗舞、呉春、鶴の友、満寿泉、小鼓、磯自慢、日置桜がすべて700円。
これより高いものだと、入荷状況によって無いこともあるようだ。昨日は、飛露喜(950円)、田酒(950円)、綿屋(1,200円)、久保田「万寿」(1,500円)などがあった。

更にこの上の逸品になると、量は1合ではなく100mlとなり、お一人様1杯という但し書きがあるものも少なくない。この店には、凡庸な見かけとは裏腹に、もの凄い銘柄がひそんでいる。
価格設定が高いのが残念だが…。黒龍「しずく」(1,500円)、八海山「金剛山」(2,200円)、黒龍「石田屋」(2,500円)、菊姫「黒吟」(2,500円)、菊姫「菊理媛」(3,500円)…等、銘酒居酒屋まっさおなのだ。 店主の堀内健太郎さんは、かなりの日本酒通らしい。

この店では週末限定の値下げサービスがいくつかあり、ゴールデンウィークのためか、2日(水)にも設定されていた。昨日のサービス銘柄は、醸し人九平次「別誂」、一雫入魂、亀の3つで、これがすべて980円。これは絶対お得!売り切れてしまうこともままあるらしい。

特筆すべきは、11:30の開店から21:30のラストまで、メニューが変わらないこと。つまり、午前中から酒を飲めるし、お酒の後にカレーも食べられる。好きな人にとって、これはポイントが高いかも!

●東京飲み屋事情/カポネ
http://sake.wave.jp/oyaji/area/kanto/tokyo/shop72f.html

定休日/5、10月の第3水曜日

ブラジル・ポップス界の女王、マリーザ・モンチ (07/5/2)

今月下旬、MPBを代表するアーティストであるマリーザ・モンチが15年振りに来日する。それに先立って、以前リリースされた6枚のCDが5月9日に再発売されることになった。これは見逃せない!

MPB (エミ・ペー・ベー)とは、ブラジリアン・ポピュラー・ミュージックを意味する「Musica Popular Brasireira(ムージカ・ポプラール・ブラジレイラ)」の略語だ。
ブラジルの音楽というと、囁くように歌われるボサノバを思い浮かべる人が多いと思うが、実はボサノバが誕生した50年ほど前までは、大声で歌われるサンバなどが主流だった。1957年頃にボサノバが誕生し(ボサノバとは「新しいタイプの才能」の意)、59年の映画「黒いオルフェ」のヒットによって、世界中に知られるようになる。
特にボサノバの代名詞的な名曲「イパネマの娘」は、日本でもすっかりポピュラーになった。

しかし、1964年のクーデターでブラジルに軍事政権が樹立されたことから、多くのアーティストが国外に逃がれ、ボサノバの衰退を招く。
それ以降、ボサノバに代わってポピュラーとなったのが、MPBというわけだ。ビートルズ以降のロックなど西欧ポピュラー・ミュージックの影響を受けたブラジルの大衆音楽と言えるだろう。

マリーザ・モンチは、1967年リオ・デ・ジャネイロ生まれ。名門サンバ・チーム「ポルテーラ」の役員だった父親の影響もあって、幼い頃からブラジルの伝統音楽、ポップ、ジャズ、ロックと多彩な音楽や楽器に囲まれて育った。
10代から声楽を習い、リオの国立音楽学校に入学。18歳でオペラ歌手を目指してイタリアに留学するが、ローマのライブハウスでブラジル音楽を演奏していたところを、名プロデューサー・ネルソン・モッタに見出されて帰国し、19歳でプロ・デビューを果たした。
この初アルバムが大ヒットして以来、彼女の人気は高まる一方と言っても過言ではない。

サッカー選手のロナウジーニョロナウド、レオナルド・ディカプリオの恋人であるスーパーモデルのジゼルなど、ブラジルの若い世代たちの中での人気は絶大。
とにかく歌がうまくて、声に艶があり、アーティストとしてもプロデューサーとしても優秀で、頭が良い上に美人でセクシー。これだけ「天賦の才」に恵まれた女性も珍しい。

アルバムのリリースは2、3年に1枚というスローペースだが、どれも素晴らしい出来だ。
「MPBの女王」と称されるボーカリストにはガル・コスタがいるが、マリーザ・モンチも新たな女王と言えるだろう。

ブラジル音楽を聴く日本人はまだそれほど多くはないと思うが、これからの季節、ラムやトロピカル・カクテルを飲みながらのBGMとして、1度試してみるのもきっと悪くないはずだ。

●マリーザ・モンチ オフィシャルサイト
http://st-co.jp/mm/

蝶が寄り添う黒糖焼酎「南の島の貴婦人」 (07/5/1)

「朝日酒造(株)の酒」と聞けば、ほとんどの人は新潟の「久保田」を思い浮かべるに違いない。確かに、酒どころの新潟でもトップの酒蔵だから、その名は知れ渡っている。

しかし、今回ご紹介する「朝日酒造(株)」は、鹿児島から380km南下した奄美群島の一つ、喜界島(きかいじま)にある同名の別会社。
新潟の朝日酒造より年間平均気温が9℃も高い亜熱帯地域にあるため、こちらで造っているのは日本酒ではなく黒糖焼酎だ。
焼酎好きな人なら、「朝日」というラベルでお馴染みのはず。

実は、自分はあまり焼酎を飲む方ではないのだが、その中でも割と飲むのが、黒糖・麦・栗といった焼酎だ。
黒糖の名産地として知られる奄美群島だけが製造を認められている黒糖焼酎だが、実は原料の黒糖はほとんどが沖縄産。地元の黒糖は、その品質の高さから、ザラメや製菓用、コーヒーシュガーなどの需要が高く、焼酎にまで回せないという皮肉な状況なのだ。

朝日酒造の4代目・喜禎浩之さんは、喜界島産100%の黒糖焼酎を造るため、自ら無農薬有機栽培のサトウキビを育て、自前の製糖工場で黒糖を精製している。
仕込み水はサンゴ礁の地下から湧き出る硬水を使用。糖分やその他の添加物は一切使用していない。

同社の焼酎には、レギュラーの「朝日」以外に、黒糖を通常の2倍使った「壱乃醸(いちのじょう)朝日」、白麹を使って低温で仕込んだ「飛乃流(ひのりゅう)朝日」などがあるが、一番魅力的なのが、初留取りの限定品「南の島の貴婦人 OOGOMADARA」だ。
白い円筒にモノクロで蝶だけが記された外箱は、他に類を見ないシンプルなデザイン。

「OOGOMADARA(大胡麻斑)」とは、喜界島を生息北限とする白黒模様の大きな蝶の名で、その気品ある姿から、地元では「南の島の貴婦人」と呼ばれているのだ。
島を象徴するこの蝶が、香りに誘われて舞い降りてくるような酒、というイメージらしい。実際この焼酎は、甘い花や果物のような香りがする、独特の美酒になっている。

華やかな香りは、蒸留して最初に出て来る初垂れ(初留取り)といわれる雫だけを使った贅沢な造りのおかげ。アルコール度は44度と少々強いものの、この魅力あふれる香りとまろやかな甘さが特徴で、そのまま飲んで美味しいのはもちろんだが、食事と合せても実に相性がいい。
濾過を最小限にしているため、ボトルごと冷凍庫で冷やすと一部の成分だけが結晶化し、瓶の中を雪のように舞うそうだ。

年1回だけ少量出荷される限定品なので、手に入れたい方は9月の出荷を見逃さないように

●南の島の貴婦人 OOGOMADARA
 原材料:黒糖・米麹、容量:300ml、価格:2,100円

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