千の酒と、千の店

利き酒師、ワインエキスパート、フードアナリスト等、様々な資格を持つ酒好き会社員が、全て自腹で訪れた東京~埼玉の
数千軒の中から、美味しいお酒の店を選んでご紹介。約380店を最寄駅で検索できる「記事の索引」や、お酒コラムもあり!

安くてうまい、新橋の立ち飲み「串揚げ屋 三」 (07/3/15)

高くて旨い店は当たり前、安くて旨い店こそが、本当の「いい店」・・・と思っている人も多いが、厳密には「安くて旨い店」というのは存在しない。あるのは、「安さの割に、旨い店」だ。
今日紹介するのは、「すご~く安い割に、旨い店」、新橋の立ち飲み屋「串揚げ屋 三」だ。

場所は、JR新橋駅の銀座口を出て、通りを銀座側に渡ったガードの真下。焼肉「羅生門」の隣にある小さい店だ。
カウンター4人+小さなテーブルが3卓だけの、小さな立ち飲み屋なので、いつも満杯に近い。
サービス担当が愛想のいい女性のせいか、女性のお客さんもちらほら。調理担当は、粋な兄さんが2人。

串揚げは1本95円~315円だが、ほとんどは105円~158円で食べられる。やはり野菜は安めで、魚貝、肉などは高めの設定だ。キャベツは、たぶん食べ放題。
普通の串揚げのみならず、メンチカツ、カニクリームコロッケ、シューマイ、たこ焼き、つくね、カキフライ(冬季)、チヂミ、根しょうが、チーズ、おもち、枝豆・・・といったメニューもあって、かなり多彩。揚げ物の可能性を広げている感じだ。

調味料も、あらかじめ用意されるのは関西風のあっさりソースだが、そのほかにも様々な調味料・薬味類が揃えられている。普通の塩、ハーブ塩、抹茶塩、胡椒、柚子胡椒、シークヮーサー胡椒、ポン酢、レモン汁、七味唐辛子、マヨネーズ、ピリ辛マヨネーズ、ケチャップ・・・など、その数15種類以上!色々な組み合わせを試しているだけでも飽きない。

飲み物は、生ビール(一番搾り)399円、日本酒(残念ながら普通酒のみ。お燗も可。)と焼酎(芋・麦)は各315円、ほかにサワー類(一番高いもので420円)や梅酒、ワインもあって、こっちも結構多彩だ。

店の小さなルールとして、「ソースの2度漬け」と「テーブルの移動」は禁止。
屋台並の小さい店ながら、店の奥にトイレもある。
カウンター内に小さなTVが置いてあるが、ガード下と言う事情もあり、映りはあまり良くないようだ。

串揚げもソースもしつこくないし、どれも(値段の割に)美味しいので、どんどん入ってしまいそう。昨夜は、カキフライ、豚カツ、うずら、タマネギ、メンチカツ、シューマイ、ニンニク、ハムカツの8串を平らげ、生ビール、日本酒、シーハイ(シークヮーサーハイ)、焼酎お湯割りの4杯を呑んで、3千円少々だった。
これは、多分この店としては豪華コース。軽く呑んでた隣のお客さんなどは、お勘定「980円」と言われ、驚いていた。

本来、串揚げは大して好きな方ではないのに、昨日の今日でもう食べたくなっているのが不思議。(結局、2日後に再訪。その時は同僚と2人で5,540円だった。)食べてる時は感じなかったが、意外と癖になる味なのかも。

ちなみに店名は、「看板を置く場所もないんで、ただの“串揚げ屋さん”でいい」という意味だとか。これまた意外とお茶目な店である。

●串揚げ屋 三
17:00~24:00、土・日・祝休み

ちゃぶ台でなごむ、銀座・路地裏「おまっとさん」 (07/3/14)

銀座と神楽坂は、路地裏が面白い街だ。
地元の人にしか知られていない名店が、あちこちの路地裏に隠れていたりする。
だから、自分も路地裏を歩くのが大好きだ。

そんな路地裏で見つけた店の一軒が、銀座7丁目の「おまっとさん」。
花椿通りから一本細い路地裏にある隠れ家的な居酒屋だ。

店は小さいが、天井近くにロフトがあるユニークな造り。
1階は掘りごたつ式の座卓が3卓と、同じく掘りごたつ式のカウンターが6席。ロフトは座敷で、4人用のちゃぶ台1つと、2人用の座卓が1つある。リラックスしてなごめる雰囲気は、初めてでも心地いい。

料理は和食。京都出身の料理人が、産地直送の旬の素材で、酒肴として楽しめる料理を提供してくれる。
一品料理のほとんどが600円~800円台と、値段も手頃だ。

日本酒の銘柄数は十種類少々だが、不満を感じさせない銘柄を一通り揃えている。
瀧自慢、酔鯨、黒龍、春鹿、黒帯、〆張鶴・・・などが680円~840円。
季節によって、更においしい限定酒などが随時入荷している。
焼酎や梅酒も500円から各種揃っており、こちらの方は50種類以上ある。

なごめる雰囲気で、価格は手頃、加えて料理やお酒に一本筋が通っている。
これも裏路地という立地のおかげなのかもしれない。
なお、近くに姉妹店「おまっとさん 絆」もある。

こんな店も知っていることを自慢したくて、次は誰かを連れて来たくなる店だ。

※「おまっとさん」は、都市開発のため残念ながら閉店したそうです。近くの商業ビルの8階に、姉妹店「おまっとさん 絆」がありますので、そちらのサイトをご紹介しておきます。

おまっとさん 絆

六本木にもこんな店が・・・「さかなのさけ」 (07/3/13)

六本木と言うと、どうしても「オシャレだが高い」店ばかりという印象がある。
もちろん、手頃な飲み屋もあるのだが、せっかくの六本木で大衆居酒屋というのも、ちょっと残念だ。
そんな時、そこそこオシャレっぽさも感じさせながら、それほど高くない店があると、使えるはず。
例えば、この「さかなのさけ」だ。

場所は、六本木交差点から高速に沿って赤坂方面へ進み、3つめの角を曲がった右側の1階。六本木と言っても、最近話題のエリアとは逆方向の、渋いエリアだ。

店は、入口両側の上下から格子が伸びる印象的な外観で、モダンな和風デザイン。間口は狭いが、「ちょっと気になる店」としての存在感は十分だ。
店内は、15席のカウンターと、2人掛けの小さなテーブルが1つ。カウンターがそのまま店の外まで飛び出していたり、何気に斬新なインテリアだ。

店を切り盛りしているのは、ご主人の田中秀嗣さんと、奥様のえっちゃん。元々は大阪南船場で17年間営業していた店で、お客に関西出身者も多い。2004年11月に六本木に移って来たそうだ。
ご主人は、『ちゃらんぽらん男、居酒屋をつくる』という本も書いている。

食事もお酒も、その日によって変わるが、どれもハズレなし
料理は和食をベースにした無国籍風。鯵の和風マリネ、甘鯛と春雨のベトナム風蒸し物、名古屋コーチン、自家製ひろうす・・・など。特に品揃えが多いわけではないが、バラエティ豊かで不満は感じない。味のレベルは高く、特に関西人なら必ず満足できると思う。600円~900円あたりが多く、一番高い「ヒラメの薄造り」あたりで1,600円だった。デザート(アイスクリーム、生チョコ)もある。

ビールはヱビスの生中(600円)、小ビン(400円)、中ビン(600円)。
焼酎は、芋・麦・黒糖がすべて600円~。
日本酒は、いわゆる有名銘柄はほとんどない。知る人ぞ知る銘酒を常に何種類か揃えており、お客の要望に応じた銘柄をチョイスしてもらえる。通好みの品揃えが、日本酒好きにはたまらない。
種類も多すぎないのが、逆に迷わなくいい。自分は、この店で初めて岩手の「酉与右衛門」(「酉与」は、実は1字)を飲ませてもらった。
価格は、純米・本醸造酒が60mlで600円~、100mlで500円~。吟醸酒だと、60mlで700円~、100mlで1000円~だ。

近くに通っていた昨年まで、自分が六本木で一番気に入っていたのがこの店だ。
たまにすいていることもあるが、混んでいることの方が多いので、できれば予約してから訪れた方がいい。

●さかなのさけ(livedoorグルメの紹介ページ)
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/17616.html

新橋の秘密酒場「烏森醸造」 (07/3/12)

※「烏森醸造」は、現在看板がなくなっているため、閉店した可能性があります。

「隠れ家」と言われる店は珍しくないが、この店ほど本気で隠れている店は珍しい。
思わず、アメリカ禁酒法時代の「秘密酒場」を連想してしまった。それが「烏森醸造」だ。
具体的な場所など書いたら怒られそうなので、あえて書かないでおく。
店名から大体の場所は推測できると思うので、訪れたい方は記事をヒントに探してみてほしい。

店の入口は、ビルとビルとの隙間、人ひとりがやっと通れる程度の狭い空間にある。目印は、路地の入口に描かれたカラスの足跡
暗い路地に木製の戸があるだけなので、この店を探していた自分ですら、1度は気付かずに通り過ぎた。最近、ようやく看板を掲げたが、かつてはこれも無かったのだ。

営業時間がまた当てにならない。一応は平日午後6時~11時ということになっているが、「客が来ないと8時くらいで閉めちゃうんだ」とか・・・。自分も、やっと入れたのは訪問4回目。常連は必ず電話してから店に行くらしい。

店内は、奥の厨房を入れてもわずか3坪ほど。フロアには、ナラの無垢板の細長いテーブルが1卓だけしかない。テーブルの両側に4人ずつ8人、押し込んでも10人が限度だろう。
厨房も、冷蔵庫のドアが開ききれないし、刺身包丁は引ききれないという話だ。
だが、照明もそれほど暗くないし、壁も白い漆喰なので、雰囲気は明るい。何より、店主・山さん(とても見えないが、古希間近)のべらんめぇ調が、そのまま店の個性となっている。

店では、基本的に酒も料理も山さんにおまかせ。まず、ビールか日本酒かを伝え、日本酒なら好みを伝える。あとは客のペースに合わせて、美味しいお酒が次々と注がれる。日本酒はその日によってまちまちだが、繁枡、盾野川、墨廼江、明鏡止水・・・など、かなり吟味された品揃えだ。
料理も同様で、3品くらいまでトントンと出て来て、後は客の箸の進み具合を見て追加していく感じ。いずれも美味しい和食で、日本酒によく合う。鰤の照焼きなどは厚みがあって、ボリューム的にもたっぷりだった。

おなか一杯食べ、記憶が飛ぶほど飲んでも、勘定は6,500円~8,000円くらい(人にもよるので保証はしないが)。
お任せで飲んで食べることに抵抗ない人なら、最高の隠れ家になりそうだ。

※その後、なんと深夜11時からはワインバーに変身するようになった! 

営業時間/18:00~23:00
 定休日/土曜は予約のみ、日祝休

渋谷の夜景が楽しめるダイニングバー「Legato」 (07/3/11)

道玄坂のE・スペースタワー15階にある「レガート」は、渋谷の夜景が楽しめる女性向けのダイニングバーだ。
渋谷は、セルリアンタワーやクロスタワーを除くと意外に夜景の楽しめるレストランがなく、立地的にも価格的にも「レガート」が一番使い勝手がいいと思う。

レガート_外観この店、実はテーブルに着くまでが最大の見せ場。まず、エレベーターがシースルーで、昇るにつれて次第に渋谷の夜景が眼下に広がり、期待感をあおってくれる。15階に着くと、シャンデリアのある広いエントランスからも道玄坂が見下ろせる。
店内は広く、全部で約200席あるそうだ。入ってすぐのラウンジには、弧を描いたオシャレなカウンターバーがあり、眼前に夜景が広がる。窓際には2人用の席(カップルシート?)、奥には全室違う内装の7部屋の個室がある。

夜景を眺めながら飲食できるのは、実はこのラウンジ部分まで。メインダイニングはその左手になるのだが、そちらは窓から離れる上、フロアが低くなっているため、夜景は見えない。
それでも、個人的にはやはりテーブル席が一番落ち着ける。
お酒主体ならカウンターもいいが、しっかり食べるのには向かないし、カップル席もテーブルが狭いため、やはり軽く食べる程度の場合に留めたい。
ただ、メインダイニングは全席禁煙なので、煙草を喫いたい場合はラウンジになる。

店は「劇場」をテーマにしているだけあって、フロアの内装も凝っている。「舞台」に当たるのは店の厨房。テーブルから明るいオープンキッチンが一望でき、さながら「キッチン・ミュージアム」といった感じ。インテリアは中世のモスク(寺院)をモチーフにしていて、天井から100灯もの照明が下がっている。片側の壁面にある、天井まで届く巨大なワインセラーも圧巻。
店のスタッフがインカム(ヘッドフォンとマイクが一体化しているトランシーバー)を装着しているあたりは、いかにもグローバルダイニングっぽい。

料理はエクレクティック料理(フレンチとアメリカンなど各国の折衷折衷)という流行のスタイル。味も価格なりに納得できる線だし、デザートもおいしい。コースは3,980円、4,980円、6,300円の3つ。当然、アラカルトより断然お得だ。ワインが3,990円均一という安心価格なのも嬉しいところ。(もっと良いワインをお望みの方には、別メニューもある。)

ディナータイムは20歳未満入店お断りだし、あまりラフな服装。ラウンジは週末に限り午前4時まで営業している。昼はサラダバイキングが付いたランチもあり。

なお、同じグローバルダイニングが経営する「権八」が14階にあり、15階からそちらに降りて行くこともできる。こちらも有名な居酒屋だが、コスト・パフォーマンスも眺めも、15階の方が勝ち

●レガート
http://www.legato-tokyo.jp/jp/shibuya/home/welcome

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